新型コロナのワクチン接種に絡んで各所で騒動が起きている。
感染拡大に不安を募らせた高齢者らが数少ない予約を求めて電話に殺到し、繋がらないからと役所に押し寄せる始末。
そんな折、権力?を笠に着て接種の割り込みをごり押しする不見識の輩も居たりして、正に大混乱の様相だ。
おまけに65歳以上を7月一杯に終えるため「100万回/日の接種」と数値的な裏付けの 無い目標を首相が宣うに及んでは「この爺さん何を言ってんだ」と呆れてしまった。
小生は、ワクチン接種券が届いた4月下旬にかかり付け医院で接種予約をしたが、その時点で1回目が7月中旬で2回目が8月の接種になると云うことだった。
そんな実態を調べることも無く「大言壮語」を吐く為政者ほど信頼できない者は無い。
感染予防の有効な手立てに窮している現状では、ワクチン接種はコロナ禍終息に向けた最優先の施策であることに異論はないが、だからこそ、誰から先に接種するか(感染を誰が拡げているかを考えれば優先対象が高齢者で無いことは自明)も含めて、よくよく検討しながら体制の構築と実施を迅速に進めて貰いたいものだ。
さて、今日は「久し振りに木曽長良背割堤を走ってみたいな」と思い、木曽三川公園に向けてバイクを走らせることにした。
今朝の天気予報では午後から曇りと伝えていたが、もうすぐ10時になるのに上天には 薄く一筋の巻雲があるのみ「ハズレだな」もう一度空を見上げて呟くと少し愉しい気分になってきた。
長良川左岸堤防道路を堀津(羽島市)辺りまで走って来ると、視界が大きく開けて遥か遠くまで見通せる様になる。
右手に連なる養老山地が南に尽きる所が多度(三重県桑名市)で、木曽三川公園はその東側なのでまだまだ遠い。
瑞々しい新緑に彩られた養老の山並みがやけに美しく思えたので、写真に納めようと バイクを停めてデジカメでカシャっと1枚、そして画角を変えてもう1枚撮ろうと上体 を右に捻った時に、思いがけなく病んだ左足首が内返しになった。
内側に捻った足首は70kgの体重を支え切れず、身体はバイクごと堤防の法面に転落し 逆さまに2mほど落ちて止まる。
「イテテテ・・・」さほど痛くは無かったが、ついそんな声が出たのは気恥ずかしさ を繕うためか?
バイクを法面から引き揚げて損傷の有無を確認すると、Di2ケーブル1本がコクピット ジャンクションから抜けてるだけで走行支障となるインシデントは無かった。
「やれやれ良かった」と一安心、まぁ左脚に擦り傷が3か所あるが大したことは無い。
写真を撮る気も失せたので、右手にぶら下がったデジカメをポケットに仕舞おうと電源スイッチをOFFするが、何故かレンズが本体に収まっていかない?
「うぅんおかしいぞ」とレンズ部分を見ると伸縮式のカバーが左に傾いており、しかも1か所が縦に割れている。
「これが原因か」無理やり指でコジて傾きを直すとレンズは本体に収まったが、今度は電源ONしてもレンズは出てこず、液晶画面には「レンズ異常」の表示が出る始末。
何度か電源ONして復活を試みたが結局ダメ、どうやらレンズの押し出し機構が壊れたらしい?
「これじゃぁ使えないな」10数年前に購入した老朽機だから壊れても諦めがつくが、 不安定な姿勢が原因の転倒で壊したのがどうにも悔やまれる・・・。
(帰宅後にカメラの前面カバーを外して修理を試みたがやっぱり直らなかった)
気を取り直して再びバイクに跨って出発。
南濃大橋そばの防災船着場では、県警白バイ隊の新入隊員らがスラローム訓練の準備をしていたが、ライドに出て見学で時間を使うのも勿体無い気がしたので、早々にその場を後にして先を急ぐ。
背割堤に入って暫くすると後から走ってきた1人のローディーに抜かれた。
普段なら少し離れて追走しようと思うのだが、今日はそんな気にならずただ後姿を目で追うのみ「My paceでいこう」と独り呟いて26km/hrほどのスピードで淡々と走ると、風を切って進む心地よさが身体全体を包みこんで実に爽快だ。
20分も走るとこの快適な走路も終点に近づき、長良川を挟んで対岸に木曽三川公園の 展望タワーが見えてきた。
あのタワーの下の休憩所で一休みしようと決め、車止めゲートの横を抜けて長良川大橋に向かうと、道すがら路傍の休園日と書いた看板が目に入る。
「あちゃ、今日は休園日かぁ」それじゃ休憩所には入れない「どうしよう・・・」
一瞬「船頭平河川公園まで足を延ばすか」との思いが頭をよぎったが、即座にその考えを打ち消して対岸のアクアフィールド長良に向かうことにした。
2年前なら躊躇なく船頭平河川公園へと向かったところだが、左脚の手術以降去年今年とライド頻度が半減して筋力の減衰と体重の増加が顕著になってからは、つい楽な方を選ぶ癖がついてしまった。
嘆かわしいことだがそれが現実、徐々に筋力が戻るのを期待するしかない・・・。
アクアフィールドはトライアスロンの会場としてよく使われる施設だが、普段は誰も 居ないので川べりの草ッ原に寝転んで大休止。
何も考えずただボーっと空を見上げていると、いつまでもそうしていたい誘惑に駆られてしまう・・・
つい20分近くも休んでしまったので、罪滅ぼし?でトライアスロンのバイクコース(5km)を1周することにした。
正午を過ぎても空は相変わらず曇りそうに無いライド日和だ「ユックリ帰ろうかな」 とコースを走りながら独り呟いた・・・。