風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

長雨の合間に

 

”寄る年波には勝てない”と云うが、本当にそうだと最近つくづく思う。

物忘れは多くなるし思考力も理解力も衰えて、松丸某の出す謎解き問題などは全くお手上げのチンプンカンプンで、答えの導き方を聞いてようやく「そうかぁ」と理解出来る始末。

衰えたのは頭の働きだけじゃなく、身体の方も同様のようだ。

最近運動中に心拍数が上がると、唐突に”耐えきれな程の疲労感”に襲われるのも、心肺機能の低下が原因(素人の自己診断だけど)のようだし、瞬発力や持久力が無くなったのもの筋肉量(速筋遅筋)が減ったからだろう。

「せめて10年で良いから若返ることが出来たらなぁ」と土台無理なことを思ったりするのだが、これが案外無理じゃないと云う話が、先日それとなく見ていたNet情報の中にあった。

それによると、米国 Salk Biological Institute の研究チームが ”幹細胞研究で使用される分子化合物を組み合わせて、加齢によって減少する筋肉組織を再生させる方法を発見した”と云うことだ。

この”幹細胞研究で使用される分子化合物”と云うのは、iPS細胞でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授が発見した「山中因子」と呼ばれるタンパク質(遺伝子)で、これが細胞を若返らせて組織再生を促進することは以前から知られており、そのメカニズムを解明すべく”山中因子をマウスの筋原性前駆細胞に添加したら、Wnt4と呼ばれるタンパク質のレベルが低下し、筋原性前駆細胞が活性化してマウスの筋肉再生が促進されることが判った”と云うのがその内容。

この動物実験での研究を更に続けていけば、近い将来”人体の細胞や組織を遺伝子操作により若返らせる”ことが出来る様になるやも知れず、多くの人々が待ち望む再生医療の実現に、また一歩近づいたと言えなくもない・・・。

 

さて、長雨でライドに出掛けられない日が10日ほども続いたが、今日は朝から曇り空で今のところ降雨の気配は無い。

予報はところにより雨が降るとは言っているが、こんな日でも出掛けないと後から後悔すると、朝一で用事を済ませた後そそくさとライドの準備に取り掛かった。

行先は特に決めず、岐阜市の周辺をちょこちょこっと60㎞ばかりを走るつもりで、そうすれば例え雨に降られてもすぐに帰ってこられる。

 

まずは市街を抜けて長良川畔に出ると、長良橋を渡って右岸側を上流へと向かう。

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右岸旅館街の遊歩道から望む金華山長良川

いつも走る左岸側は、金華山麓の狭い道を通る時には車と並走しなければならないが、右岸側は、長良古津辺りまで車道と区画された自転車道があるので、これを走れば車と並走する必要はなく安全だ。

時折、車と競争する様にして車道を走るローディーがいて「何で安全な自転車道があるのにそこを走るの?」と聞いてみたくなるが、そんなことは余計なお世話と判っているので実際に聞いたことは無い・・・。

 

藍川橋まで進むと、そこからは長良川と別れて北へ進路を変え、岐阜ファミリーパークを目指して走る。

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ファミリーパークに向かって軽快に走る

この道は幹線(r-94)と並走している所為か車の通行量が少なく、絶えず狭い路側帯内を緊張して走らなくても良いので、正にローディー向きの走り易い道。

「こんな道がもっとあれば助かるなぁ」といつも思うが、道路行政が貧弱な我が国では所詮叶えられないのぞみではある。

 

居宅を出てから1時間ちょっとで距離的には30kmも走ってないが、この先休めそうな処は無いのでファミリーパークで休憩と決定。

テニスコートの前で休みながら昔のことを思い出した。

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プレーヤーのいないテニスコートは少し淋しげ・・・

”遊びで硬式テニスを始め10年くらい経った頃、県選手権の試合が此処でありダブルスにエントリーした。いつもは2回戦で敗退だったがその年は何故か4回戦まで勝ち進むという番狂わせ。ペアを組んだT君は3年前まで大学のテニス部で鳴らした謂わば現役バリバリでこの勝利は彼に負う処大だったが、その彼に刺激されてか小生も能力以上の力を発揮したのもまた事実。人間という生き物は心の持ち方でどうにでもなる不思議な存在だなぁと思う・・・”

 

休み過ぎは脚が回らなくなるので10分ほどの休憩で出発。

ファミリーパークの先で峠越えして椎倉⇒深瀬と走り、鳥羽川の堤防道路に出たところでこの先の走行ルートを考える。

車通りの多い道は走りたくないからr-79(里山かおり街道)沿いかr-176(粟野安食線)かの二者択一。

どちらを走っても時間と距離は大して変わらないが、しばらく考えて道の煩雑さの無いr-176を走ることにした。

 

r-176も峠越えの道なので、初心者の頃は汗を搔きかきこの坂を上った記憶があるが、今同じところを走るとそれほどの坂じゃ無いと判る。

これは経験値による走法上達の賜物か?はたまた脚の筋力UPの賜物か?何れにしても坂を楽に上れるということは(坂が嫌いな小生には)それだけで愉しいことだ。

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 緑濃い峠のトンネル           里山を貫けて岐阜市街へ

峠のトンネルを貫けて坂を下ると周囲は里山の景色に変わり、あと数kmも走れば岐阜の市街地。

そろそろ何処(信号交差点に少ない道)を走って居宅へと向かうか考える頃合いだが、その前に、今日のライドの総括を「雨に降られずソコソコ走れたのでまあまあだった」としておこう・・・。