風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

久々に背割堤を走る

 

痩せるのは本当に難しい。

73.6kgからスタートした今回の小生の減量計画だが、この1ヶ月の間ほゞ毎日1.5時間 ほどをローラー台でバイク漕ぎして汗を流したにも拘らず、減量出来たのは僅か1.3kgだった。

巷には5kgあるいは6kgを1ヶ月で減量したとの自慢?話が溢れているが、彼らはどの様な方法でそれを成し遂げたのだろう?適うならば逢ってその秘訣を是非とも聞きたい ものだ・・・。

これじゃぁ68kgの体重目標は未達か達成できても相当先と思われたため、ここは少し やり方を変えるしかないと腹を決めた。

花粉症のベテランキャリアなので、毎年この時期(2月下旬~4月上旬)は外出を自主 規制しているのだが、抗ヒスタミン剤を服用して発症予防に努めていることだし、まだ花粉の飛散が本格化してない今なら、ライドに出掛けても「多分大丈夫」と手前勝手に考えて実行することにした

もしこの試験ライドで、鼻汁が止まらなかったり目が痒くなるといった花粉症の症状が出なければ、今後週2回くらいの頻度でライドに出掛ける希望も湧いてくる。

 

春用ジャージにウインドブレーカーを重ね着し、不織布マスク+ネックゲイターとサングラスで厳重に花粉対策をして出発準備は整った。

行先は木曽三川公園方面と決め、De Rosaのタイヤにairを入れながら大まかな走路を 脳裡に描き、大体70kmくらいの走行距離になると見込んで「まぁこの位かな」と独り納得する。

実に5ヶ月半振りのライドになるので、最初から100km超のライドなんて計画しても 無理、この位が分相応というものだ。

 

走り初めサドルの固さにチョット違和感を感じたが、それもすぐに忘れてバイクの軽快な走りに身を委ねると爽快な気分が満ちてくる。

交換したSPDペダルは思った通りステップイン一発でクリートを捉えるし、シューズの保持も小生の走り方なら問題無さそうでひとまず安心だ。

市街地をしばらく走った後、長良川左岸堤防道路に出て大きく開けた視界の中を川下に向かって走る。

右手に見える伊吹山から養老山にかけての山並みは、雪を被ってまだ厳しい冬の佇まいを見せているが、この辺りはもう春めいて風を切って進むのも心地よい。

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まだ冬の佇まいの伊吹と養老の山並み

微かな巻層雲がたなびく青空の下で、チェーンの奏でる軽快な音を聴きながらバイクを走らせれば、ローラー台では味わえない外を走る愉しさと醍醐味が小生に束の間の安穏を与えてくれる様だ。

 

景色を愉しみながら堤防道路を快走して木曽長良背割堤まで来ると”工事中通行止め”の看板が目に入ったので、車止めゲート脇に居た警備のおじさんに「三川公園までいけ ますかねぇ」と聞くと「さぁどうかねぇ」とつれない返事。

特に先に進むのを止める素振りも無いので「それじゃぁ行けるとこまで行ってみます」と声を掛けて背割堤へとバイクを進めた。

あと20日ほど経てば満開を迎えて訪れる人の眼を楽しませてくれる堤脇の桜並木も、 まだ蕾を硬く閉じて気温が累積されるのを待っているが、この開花のシステムをサクラはどの様にして獲得したのか?植物の営みの不思議さには本当に驚かされるばかりだ。

今年は3月の気温が高いらしいので例年より早く開花を迎えるかもしれない・・・。 

 

結局通行止めの箇所は無く、東海大橋の下流側で護岸のための雑木林の伐開が行われている為の通行規制と判った。

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雑木林が伐開された背割堤の長良川側河川敷(チョット寂しげな風景だ)

こんな事なら「通行止めの看板と警備のおじさんは不要じゃねぇ」と思ったが、直ぐに「だけどおじさんも生活費を稼がなくちゃならないからなぁ」と思い直して大目に見ることにした。

年寄りをいつまでも働かせ続ける我が国の福祉政策、果たしてこれはあるべき姿なんだろうかと独り愚痴た・・・。

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木曽三川公園の展望タワーを遠望するところまで走ってきた

背割堤の南端まで走ってきた所で、予定の三川公園をキャンセルして船頭平へ向かう事に計画変更しそのまま直進。

船頭平はあまり人が訪れない公園で、灌木に囲まれた芝広場の東屋で独り心置きなく?休めるし、いつもトイレが綺麗に清掃されているので小生お気に入りのBreak pointだ。

ここまでの走行距離は35kmほどで折り返すのに丁度良い地点、チョット多めに20分くらい休んでから帰途につくことにした。

 

往路は追い風の恩恵で快適に走ってきたが、復路は2~3m/sの北西風を左前から受けて思った様にスピードが上がらない。

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帰路の背割堤は北西風が吹き抜けるので思った様に走れない

左側の松林が途切れて強い風が吹きつけてきたので、これに逆らってケイデンスを上げ数分経った頃のこと、突然身体全体を包む様に強い疲労感が襲ってきた。

反射的にギアを一気に数段落とし、クランクをユックリと廻しながら深呼吸で息を整えて”この嵐”が過ぎ去るのをひたすら待つ。

こうしていれば1分ほどで疲労感は嘘の様に消え去り、身体は元の正常体へと戻るのは判っている。

先日もローラー台でのトレーニング中、スピードを35km/hrから40km/hrに一気に上げて心肺への負荷を増したところ、暫くして同じ症状が現れた。

この身体症状は一昨年夏に初めて自覚したが、最近になってその発症頻度が増えている様な気がする。

ど素人の小生がいうのもおこがましいが、これは”筋肉が酸欠を起こした時の症状”ではないだろうか?

とすると根本的な原因は、老化による心肺機能の衰えか?はたまた心臓の疾病か?

そろそろ白黒をつける時期が来ているのかも知れない・・・。

 

背割堤北端のゲートを出ると居宅までは残り20数㎞、あと1時間弱あれば帰着できる 距離なので周りの景色を愉しみながらゆっくり走ることにした。

遠く御岳、乗鞍それに北ア西端の山(笠・黒部五郎辺りか?)が青い山並みの上に白く浮かんで見え、小生の脳裏に潜む山への郷愁を呼び覚ます。

「あぁあの山にまた登りたいなぁ」と誰に言うともなく独りボソッと呟いた・・・。