先日、炎天下を90kmほどライドをしてからどうも身体の疲れが抜けきらない。
当日の気温は35℃超えで、ライド中の水分補給は通常の3倍もしたのに、走っていると口は直ぐに乾くし、中盤からは太腿に疲労が溜まって終盤にはクランクを回す脚に力が入らなくなった。
推測だが熱中症寸前のところだったのかも知れない?
その時に受けた身体ダメージが数日を経てもまだ残っているということなのだろう。
「無理の効かない身体になったなぁ」と自らの老いを自覚しつつも、チョッピリ淋しい気持ちで日焼けした腕を見ている・・・。
さて今日は久し振りに二之瀬に向かうことにした。
基本的にヒルクライムを好まない小生が”山登り”目的のライドをするのは年に2~3回とわずかで二之瀬へいくのは一昨年以来だ。(昨年は足のケガや手術などでライド自体が少なかった)
二之瀬のある南濃町までは最短コースだと28kmほどだが、いつもの様に調子に乗ってスピードを上げて走ると脚に疲労が溜まってヒルクライムが辛くなる(前回行った時がそうだった)ので、今日は30km/hrを超えない様に時々サイコンのスピード表示を見て走る。
曇天なので走る爽快感は半減という感じだが、それでも移り変わる景色に視線を送れば気分も晴れるというもの、遠く養老の山並みを覆っていた層雲も少し薄れてきた様だ。
津屋川を渡り養老鉄道に沿った間道を南に進むと庭田の交差点に出る。
ここからはじまる南濃北勢線(r-25)のうち、二之瀬越(峠)までの登路区間が近在の ヒルクライマーに人気の”二之瀬ヒルクライム”のコース。
起点となる巖崎神社まで走って一休みしていると、ローディーが1人二之瀬越方面から下ってきてそのまま目の前を通り過ぎていった。
それを見送りながら「もう何人かが登っているのかな?」と推測に頭を巡らすが、今日は平日だから「いても3~4人だろう」と結論して勝手な想像に終止符を打つ。
5分ほどで小休憩を切り上げて出発。
始めは2%ほどの緩い登りが1km近く続くので、重いギアのまゝスピードを上げて走り たくなるが、Time狙いでは無く”足つきなく楽に登れれば善い”だけの小生はここは隠忍自重して1段軽いギアを選択して登る。
途中の工事現場では警備員のおじさんが「また1人モノ好きが来たなぁ」という顔つきで見送ってくれたので、頭を軽く下げて返礼しつつ「本当に坂道が好きなんてのは変人だよなぁ」と独り言を呟いた。
進むと共に徐々に斜度が上がり土砂採掘場との分岐を越えると6~8%が続く様になる。
ここまでは34T×28T(ギア比1.214)で登ってきたが「無理をしてもしょうがないぞ」と自分に言い聞かせてリアを32T(ギア比1.063)に落とし臨戦態勢?に入った。
ここからの4kmほどが二之瀬の本番、ギアと共に気持ちも入れ替えないと坂嫌いの小生の脚力じゃ登れない。
スタートから約4km地点、通称:水飲み場のカーブを過ぎると斜度は8~10%に上がるのでシッティング位置を前寄りに移動、こうすると随分楽にクランクが回せるため足首の故障でダンシングが出来ない小生にとっては必須の登り走行姿勢だ。
残り1kmの目安となる”地蔵さんの祠”まで300mほどの地点に来た時である、突然両腕に違和感を覚え「しまった来たかぁ」と思う間もなく、ものすごい疲労感が腕⇒胸⇒脚と一気に拡がって全身を包み込んだ。
へたり込みたいほどの身体状態なので、こうなったらとてもじゃないがバイクを漕いでなどいられず、即刻停まってハンドルに凭れかかり深呼吸しながら”疲労感の嵐”が過ぎ去るのをじっと耐えて待つしかない。
幸い1分半ほどで激烈な疲労感が徐々に引き始め、3分もすると身体は何事も無かった様に元の状態まで回復したが、この突然に襲ってくる耐えられないほどの疲労感の原因は何だろう?
この前に起こったのは2ヶ月前のローラー台トレーニングの最中、45km/hrから50km/hrへスピードを上げてしばらくしてからだったが、その前の発症なども合わせて考えて みると、どうやら心拍数が上がると共に呼吸が乱れた時に、往々にしてこの身体症状が出る様だ。
自律神経失調症か?はたまた心臓疾患の前兆症状か?単なる老化現象の一症状なら良いのだけれど、やっぱり精密検査をして貰う必要があるのかなぁ・・・。
5分後には気を取り直して登りを再開、ゴールは近いがまた発作?で停まるのは嫌なので、一定のリズムでクランクを回しつつ呼吸が乱れないスピードを意識してmy paceで登る。
ようやく斜度が緩んでカーブを曲がるとゴールの庭田山頂公園はすぐそこ、最後はギアUPしてラストスパートし時間を見ると、スタートしてから37分ほどが経過していた。
途中の身体異変でやむを得ず停まっていた時間を差し引けば、小生にしてはまずまずのTimeでチョッピリ自己満足「よしチョット休むとするかぁ」とバイクを牽いてベンチへと向かった。
山頂公園には先着のローディーが1人いたが彼が帰ると小生だけ。(ぼっちローディーにはそれが常態なので特に淋しくも無いが・・・)
奥の展望台までいくかと思ったが「どうせ曇天で展望は良くないだろな」と思い直してベンチでノンビリ休んでいると、静かな空間にウグイスの囀りが時折飛び込んできて、瞼を閉じると深山幽谷にいる様な錯覚を覚えさせてくれる。
20分近くも休んで「チョット長く休み過ぎたなぁ」と後悔しつつ下山を開始。
ここの下りはチョット苦手、急坂で直ぐスピードが出るのでブレーキをかけ続けなければならず、次第に指に力が入らなくなるからだ。
対策としてジグザグに走ったり、途中で何度か停まって写真を撮ったりするのだが、 それでも麓に着くころには指が痛くなったり痺れたりするのは避けられない。
誰か”下りの上手な走り方”何てのをYouTubeにあげてくれないかなぁと常々思っているのだが・・・。
地蔵尊祠の手前と水飲み場のチョイ先で登ってくるローディー各1人と擦れ違い、今日見掛けたクライマーは計4人。
まぁ1.5時間ほどのあいだの事だけど、平日で曇天の悪条件?が重なれば人気の二之瀬もこんなもんかなと独り納得。(実は小生としてはこれを狙って来たという側面もあり願ったり叶ったりだが)
さて、天候はここにきて少し回復気味なので、帰路は養老へと少しばかり遠回りして みるとするか・・・。