風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

涼を求めて根尾へ

 

円安がなかなか止まらない。

金融政策の舵取りを担う日銀の不作為でこの傾向が当分は続く見込みで、経済専門家の一部には140円台まで進むとの悲観的観測もある。 

この急激な円安に海外通販での物品購入を控えていたが、どうしても(と言うほどではないか?)欲しいものがあったので、背に腹は代えられず”清水の舞台から飛び降りる” 気分でポチった。

この3ヶ月あまりで海外通販での物品価格は約2割もUPしたので、小遣い原資の懐には かなり痛い出費増となるが致し方ない。

為替相場(レート)では過去に幾らか儲けさせて貰ったが、ここにきてそのしっぺ返しを受けたという恰好で”因果応報”世の中上手く出来ている。

 

安倍元首相が凶弾に斃れてこれまで異次元金融緩和を主導してきた勢力の大きな部分が欠けたが、これによって国の経済運営の方向性が変わり”沈みかけの船:日本丸”が再び喫水線を回復して動き出せるかどうかは微妙なところ。

国の放漫財政を支えるため日銀が買い入れた国債は緩和前の5倍(500兆円)に膨らみ、これが重しとなって日銀は本来目指すべき健全な金融施策を打てなくなっている。

参院選では相変わらずの現状維持が民意?で、小生の失望感は募るばかり「あぁ何とも暗澹たる日本の将来・・・」と独り愚痴るしかない・・・。

 

毎日暑い日が続くので、今日は少しでも「涼しいところを走りたいなぁ」と思って根尾能郷へ向かうことにした。

居宅(岐阜市)から山辺までは20kmほどでここはどう仕様も無いが、その先は根尾川沿いの林道を行けば、陽射しを遮るものの無い道を走るよりは随分と涼しく快適気分で走れる筈だ。

 

墨俣から五六川沿いの道を瑞穂へと駆ける。

緑陰も涼やかな五六川遊歩道の走りは快適

ここの川沿い遊歩道は気持ち良く走れるので度々通るが、1/4~5回の頻度で遭遇するのはパンの焼ける香ばしい匂い。

この匂いを嗅ぐと”ほのぼのとした感じ”みたいなもので身体が包み込まれるが、今日もその不思議な幸福感を束の間鼻腔で感じながら其処を通り過ぎた。

「パン屋さん有難う」また今度このいい匂いを小生に嗅がせて下さい・・・。

 

谷汲長瀬からr-255(根尾谷汲線)に進路をとり、軽快に走って高科を通過すると道は いよいよ林道に変わる。

根尾川の渓谷に沿って林道は続く

思ったほど涼しく無いがこれはまだ身体が火照ってない証左で、今気になるのは身体の熱さよりも太腿の軽い疲労感。

「昨日の疲れが残ってたかなぁ?」とローラー台で1.5時間ほどバイクを漕いだことを 後悔するが、今更悔やんだところでこの疲労感が跡形も無く消え去る筈も無い。

「ここは無理しない様走るしかないなぁ」と ”走る気合?” を緩めてユックリ走ろうと する自分を自ら弁護する様にそっと呟いた。

 

季節外れで閑散としている淡墨公園の横を抜け根尾川右岸の山際を更に上流へと走る。

この林間の道は熱い陽射しも届かずひっそり閑としており、脚の疲労と気温上昇で少しバテ気味になってきた小生を涼風で癒すと共に、ダレる気分も整えて活力回復を図ってくれるのも好ましい。

バテ気味の身体を緑陰で癒しながら走る

ユックリ走って日陰の恩恵を充分堪能したあとは大井集落の先でr-270(藤橋根尾線)と合流。

このまま進めば馬坂峠を越えて徳山ダムに至るが今日の行先は根尾能郷、あと少し林道を走って右折しR-157に合流すれば残り3kmほどで到着だ。

創建以来1300年の歴史を秘めて佇む能郷白山神社

「あぁやっと着いたかぁ」という感じの能郷白山神社で、社殿の敷石に腰掛けて疲れを癒しながら「ここに来るのは何年振りだろう?」と思いは過去へ飛ぶ。

山歩きに親しんでいた頃は何度も能郷白山(1,617m)に登ったが、特に思い出される のは在る年の単独行での春山登山。

朧げな記憶では時期は4月初旬で、まだ残雪が多く登山口までの約3kmはひざ丈ほどの雪道、数日前の登山者のモノと思しき踏み跡があり、それをトレースして4時間ほどで頂上に着いた。(んじゃないか?)

山頂には誰もおらず独り雪上に座って360度の展望を愉しみながら腹ごしらえ、しかしここで長居し過ぎたのが悪かった?急に雲行きが怪しくなって下山を開始したが前山を過ぎた辺りで濃いガスが周りを覆いつくす事態に。

視界は20mほどで足元は雪面、広い尾根なので地形がぼやけて判らず視線を数m先へと置いて下るうちに谷筋へ下りる分岐を見落とし通り過ぎてしまった。

「どうもおかしいぞ」と気付いたのは数分後、既に何百mも分岐点から離れておりすぐさま引き返すが、尾根筋をあちこち彷徨った挙句ようやく正しい下山ルートを見付けたのはそれから30分ほどあと「あぁ良かった」と胸を撫で下ろしたものの、一歩間違えば遭難騒ぎでニュースにもなりかねない重大チョンボだった・・・。

開運橋(根尾樽見)から遠望した能郷白山

道はこの先3kmほど奥へと続いているが、今日は能郷白山へ登るために来た訳じゃぁ 無い(いつかまた登りたいと思ってはいるが)ので、進むのは此処までとして引き返すことにした。

帰路はR-157を木知原まで走り、そこからは本巣⇒北方と幹線道路と並走する抜け道を走って岐阜市街へ至るルートを想定。

寄り道さえしなければ2時間チョットあれば帰り着けるだろう。

 

「よし帰るぞぉ」と気合を入れたがWater bottleは飲み干して空、喉の渇きはそろそろ限界点に近づいているのでどこかで自販機を見つけて水分補給しなくっちゃぁ・・・。