風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

久し振り奥琵琶湖

 

この2ヶ月ほど全く本を読まなかった。

本を読むのは結構好きな方なのだが、図書館で借りる(もう20年近く本は買ったことが無い)ものが無くなると珠にこうして本から遠ざかる。

そうすると本を読みたい欲求が次第に高まる一方、本の内容に対する閾値も下がって、それまで手に取らなかった本にも興味を示す様になるので、また読書を再開することになる。

まぁこれが小生が本を読み続けるための方便という訳だ。

 

あるDataによると日本人の平均年間読書量は12冊で、月に1冊も本を読まない人が47%もいるという。

確かに今はPCやスマホで簡単に必要な情報を集めることが出来るし、ゲームやSNS、 動画視聴等のエンタメが充実しているから、本などという面倒くさいものは読む必要が無いのかも知れない。

しかし、読書は読解力(情報を取捨選択したり物事の本質を見抜く力)や論理的思考力(物事を比較分析したり筋道を付けて考える力)或いは想像力を身に付ける最適ツールでもあるので、こういった”人々の読書離れ”がもたらす結果が、今後(いや既に現在)の社会にどの様な影響を及ぼすかを考えると、取り越し苦労の性癖を持つ小生としては少なからず暗澹たる気持ちになる。

(あっ、いやこれも年寄りの愚痴なので適当に聞き流して貰って結構です)

 

そろそろ本を読む気分が嵩じてきたので、近いうちに図書館へ出掛けて読みたい本を 探してみるかなぁ・・・。

 

さて、昨夜は「明日のライドは湖北(琵琶湖北部)辺りを走ってみよう」と思いながら寝付いたのだが、朝起きてみると時刻は既にAM8時近くで「しまった寝過ごしたぁ」と少し後悔する始末、朝食を済ませライド準備等あれこれしてたら居宅を出るのが9時を過ぎてしまった。 

湖北は自走するにはチョット遠く出発を米原としていたが、思いのほか道が混んで時間だけが経過していくので「これじゃぁ駄目だ」と途中で長浜へと変更、走行距離は短くなるが帰宅時間(PM3時)厳守?なので背に腹は代えられない。

 

長浜の豊公園駐車場に車を停め準備を整えて時計を見ると10時半過ぎ、予定時刻より 遅いが仕方が無い「さぁ出発だ」と小さく呟いた。

豊公園は琵琶湖のほとり          公園内に長浜城がある

長浜城を横目に ”さざなみ街道” に出ると左手に琵琶湖が拡がり、久々に味わう景観に 気分が徐々に高揚していくのを感じる。

最後にビワイチしたのが5年ほど前、あの時は200kmを走る微かな不安が気分と脚を 少しだけ重くしていたが、今日は僅か80kmほどを走るだけなのでそんな重さは微塵も無い。 

平日で街道を走る車も少ないので、ブルーラインで仕切られた路側帯を安心して走れるのは有難い「30km/hr超で巡航すれば多少なりとも遅れた時間を取り戻せるぞ」とギアを1段上げてクランクを踏む脚に力を注入した。

 

みずどりステーション手前で1人そして賤ヶ嶽隧道の上りで1人と計2人のローディーを追い抜いたがどちらもビワイチ(orキタイチ)の感じで、スタートが何処か知らないが憶測すると時間的には少し遅めか?

この先の湖西道はあまり整備されてないので「道に迷わない様、車にも注意して!」と小生が頼まれもしないのにエールを送ったのを彼らは知らないだろうなぁ。

   歴史を感じる賤ケ嶽隧道       隧道を貫けると奥琵琶湖の展望が・・・

塩津浜飯浦線は静かな奥琵琶湖に沿って走る

奥琵琶湖の景観を愉しみながら塩津浜飯浦線を走って道の駅あぢかまの里まで来た。

当初予定ではここでは停まらず、大浦まで足を伸ばして海津大崎の湖岸線を眺めながら束の間寛ぐつもりだったが、腕時計を見る(12時少し前)と時間的にチョット厳しい ので迷った末にこれ以上先に進むのは断念した。

「あと小1時間あればなぁ」と恨み節が漏れるが、全ては小生の寝過ごしが元だから誰のせいでもない・・・。

 

小用を足してから次に向かうのは今まで一度も訪ねたことの無い余呉湖。

余呉湖はここから真東の位置にあり賤ヶ岳の北西の山を越えれば直ぐなのだが、そんな都合のいい道は生憎無いので来た道を木之本まで戻るしかない。

琵琶湖を右手に見ながら湖岸道を黙々と走っていると、チョットした感覚的な違和感が脳内に生じて身体を包み込んだ。

ビワイチは反時計回りに走るのが基本で、これを逆方向に走ったから左周りトラックを右周りに走った時に感じる違和感と同じものを脳が創り出したのだろうと思うが、小生はこの手の違和感を時々感じる。

果たしてこういう感覚的な違和感は生物が生き残るために必要なものなんだろうか?

 

賤ヶ岳の山すそに沿って走り左に回り込むと余呉湖はもうすぐ。

湖に近付くにしたがって何やら磯の匂いじみた臭気?が漂って来た。

「淡水湖なのに磯の匂い?」と思いながら湖を見渡せる場所まで行って湖面を覗くと、岸に近いところは藻類で埋めつくされており臭気の元はこれだと解った。

余呉湖の湖岸近くは藻類が繁茂して臭気が辺りに漂っていた

余呉湖は景観の良い湖” のサイト情報を鵜呑みにしていたが、実際はそうでも無いと 解ってチョットがっかり。

「この時期に来たのが不味かったんだな」と一応余呉湖を弁護したが、それでも失望の色は隠せない。

多分もう来ることは無いので湖岸道路を1周(5km)してから帰ることにした。

 

木之本まで戻って長浜までの帰路をどう走るか考えたが、やっぱりさざなみ街道を行くのが良さそうと結論。

路側帯が狭いので少し走り辛いが残り20km「後方に注意してね」自分に言い聞かせて先を急ぐことにした。

姉川に屯するシラサギの群れ

長浜の街近く、姉川を渡る際に川面に視線を投げると数百羽のシラサギが屯しているのが目に入る。

沢山のサギが集まっているのが珍しくて辺りを見廻すと、下流側にそのコロニーがありしかもその対岸には黒い鵜のコロニーがあった。

紅白ならぬ黒白が姉川を挟んで対峙しており「鳥達も粋なこと?をするもんだ」とつい笑みが漏れた。

琵琶湖に注ぐ河口部で競い合う鵜(左)とシラサギ(右)のコロニー

順調に豊公園まで帰り着いて時刻を確認するとPM2時、これなら高速に乗って帰ればPM3時少し過ぎに居宅まで帰着できそうだ。

よし、早速バイクを車のトランクに納めて出発しようか・・・。