自治会長なんていっけん聞こえは良いが、その仕事は随時的に発生する諸事案の処理が主で、謂わば地域の”お世話係兼苦情処理係”と言ったところ。
市や県への陳情(水路の泥浚いや堤防の草刈り依頼)や有志が植えた桜並木の防虫駆除に係る業者折衝、役員会議の主催や上部団体(自治会連合会や青少年育成会議)の会合出席等々と何かと忙しいが、この3か月間やってきて「案外と多いなぁ」と思ったのがご近所トラブルの種とも言うべき”住民の迷惑行為”の数々だ。
昼夜を問わず違法な路上駐車を続ける人(近所で駐車場を借りて貰う様に要請)、ゴミステーションにルール違反のゴミ出しをする人(回覧板でルール順守を徹底)、近隣の住民に迷惑電話をかける人(独居で認知症疑いがあるので別居の家族に対応を依頼)、住民参加の地域清掃に全く参加しない人(結構多いので互助の必要性を回覧板を通じて啓蒙?)、何かにつけ隣近所とトラブルを起こす人(事情を聴きに行ったら頭ごなしに怒られてしまい全くのお手上げ・・・)
人の考えは千差万別で色んな人がいることは理解しているが、そうだからこそ他人への配慮を念頭に自分を律することも必要な筈で、誰もが自分本位を打ち出していてはこの世は諍いばかりになる・・・。
まだ始まったばかりなのに、やらなくちゃいけないことはこれからも増えていきそうな予感がして、このところチョットばかり憂鬱を感じないでもない。
来年の今頃はどんな思いで日々を過ごしているんだろうねぇ・・・。
さて今日は朝から梅雨間の曇天だが、また明日から本降りの雨が続くとの予報があったので、「チョットばかり出掛けてみるか」といつもの様に自分に語りかけた。
行先は山県から本巣にかけての濃尾平野北西縁の山辺とし、里山の風情を味わいながらノンビリと走るつもり。(最近体力の衰え?かスピードが出せなくなった)
長良川を鏡島大橋で渡ってそのまま北へと向かい、岐大キャンパスまで来ると城ヶ峰はもう近い。
脚の手術で岐大病院に入院中、よく見て過ごしたこの山の縁を反時計回りに辿って畜産センターへと走る。
その畜産センターも、子供達が幼かった頃(もう30数年も前)には度々訪れて親子共々愉しく遊んだが、その時の記憶すら今ではセピア色にくすんだ画像としてしか、脳裏に浮かばなくなってしまったのには一抹の寂しさを感じざるをえない。
畜産センターの施設横を走り抜けながら中の様子を伺ったが、今日は平日なこともあり来訪者は無く閑散としていた・・・。
彦坂を越えてDown Rordをスピードを抑えつつ安食へと向かう。
快適な道だが車通りもそこそこあるので、途中から走路を農道に替えることにした。
その方が絶対安全だし、気分も穏やかになって性に合っているのは間違いない。
視線を真正面の山に注ぐと、その色合いが随分と濃くなっていることに気付いて、夏を先取りする様な自然の営みにチョッピリ感動した。
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いつもならr-91を走って伊自良へと向かうのだが、今日は杉坂峠手前の信号を左折して雛倉方面へと向かう。
雛倉の山手は長閑な里山風景が広がる気分が安らぐ場所で、甘い?空気で胸郭を満たすと身体全体が徐々に和んでいく気がする。
外気温は現在28℃と少し高めだが、そんなことは気にならない程度に心地良い。
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里山かおり街道(r-79)を3kmほど走って、鹿穴峠の先で木知原への山道に左折。
林間を縫う道なので、これまでと違って路面が濡れており注意が必要だ。
また最近各地で多発しているクマとの遭遇も気懸り、こんなところで奴と出くわしたら一大事だが、「まぁそれは無いだろう」と自分に言い聞かせつつも、心持ち先を急いだのは小生の臆病さの厳とした証拠かも?
昼なお暗い峠を喘ぎながら越えると、そこから木知原までの長い下りのWinding Rordが始まる。
幅員が5mほどしかなく路面も所々濡れているので、スリップ転倒しない様にスピードを抑えて下るが、慣れてくるとその危険感覚も徐々に鈍ってスピードが出てしまう。
幸い今日のバイクはディスクブレーキのColnagoなので、頻繁にBreakingしても制動力が極端に落ちないのは有難い・・・。
そうこうする内に視線の先に木知原の集落が見え、「無事に下りてきたなぁ」とホッと一息ついた。
単線運行のローカル線なので、昼時は3~40分間隔でしか車両が来ないが、偶然にも2分ほどすると警報音が鳴って下り車両が来た。
乗客は数人(見えた限り)で、これじゃぁ赤字も当然って感じだが、それでも利用者のために運行を続けなければならないのが、このローカルな樽見鉄道の辛いところ。
小生は鉄道ファンorマニアでは無いが、「何とかならないものか」とその時だけ無責任に思った。
万代橋を渡って根尾川右岸を南へと走るが、大野橋辺りに来た時にポツリポツリと大粒の雨が降り出した。
西方を観ると黒い雲があるが、まだ本降りになる気配ではないと希望的に観測。
しかし、そうは言っても跳ね上げた雨泥でバイクとウェアを酷く汚したくはないので、南に走って時間を浪費するよりは、東に走って雨雲から遠ざかるのが得策と判断。
此処からなら糸貫を通って北方に向かうのが近道で、大方の走路を脳裏に描いて決める(小生サイコンはスピードとケイデンス、斜度や走行距離を確認するのに使うだけ)とペダルを踏む足に力を込めた。
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大粒の雨は暫くすると止んで、それからは小雨にさえ降られることなく穂積まで走ってこられた。
この先の河渡橋で長良川を渡れば岐阜市街で、居宅まではあと少し。
見晴らしの良い所で西方を振り返ると、先刻まで走っていた山辺の上には厚い雲はあるものの、雨が降っている様には見えない。
「取り越し苦労だったなぁ」と自嘲気味に言って独り嗤った・・・。