風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

フジめぐり

 

左足首の関節を人工関節に置換する手術を受けてから2年が経った。

県病院で執刀医に定期検診をして貰っているのだが、骨に埋め込んだ人工関節(チタン土台にセラミック)の状態は「特に問題無し」とのことなのでチョッピリ安心。

実は執刀したT先生にとっても、足首の人工関節置換術は(膝関節や股関節に比べると症例が少ないから)初めての経験だった様で、患者第1号の小生の足首の状態は大いに気になるところらしい。

 

小生が50代半ばで変形性足関節症を患うことになった直接原因は慢性捻挫だが、それは元を質せば若い時にスキーで脛骨を折ったことが背景にある。

骨接ぎ処置をスキー場近くの総合病院でして貰い、入院することなく帰った2ヵ月後、ギブスを外すと脛骨は内側に少し捻じれて繋がっており、長さも数ミリ短くなっている様だった。

当時は余暇にサッカーをしており、影響を懸念したものの特に支障は無かったのだが、10数年後硬式テニスを始めた頃から左足首を軽く捻挫する様になった。

初めは年に1~2度だったが年を経ると共に頻度は増えて症状は悪化、軽いジョギングでも足首を捻ったり痛みで小走りさえ出来なくなるに及んで、テニスはおろか大好きな山登りも断念せざるを得なかった。

 

4年前の骨切り手術で脛骨の捩じりは治したが、足首が内反するのは治らなかった。

自転車に乗る際に、ビンディングシューズは足裏をペダルにフラットに固定してくれるので助かるが、反面歩くのには全く適してないので、出先で歩き回る時にはかなり足首が痛いのが現状。

こんな小生の悩みを解消してくれるシューズ、何処かにないかなぁ・・・。

 

 

さて今日は黄砂で幾分視界が悪いものの、自転車で走るには良さそうな好天気なので、「藤まつりが催されている近所の寺を巡ってみるか」と思い立ち、物置からLapierreを引っ張り出した。

 

まず向かったのは”竹鼻ふじまつり”が催されている羽島の竹鼻別院。

羽島へは居宅から南へ向かって走るのが近道だが、街中走行が多くなってその煩雑さが嫌なので、一旦西に向かって長良川堤防道を南下するルートを採る。

若干路面の荒れている所もあるが、交差点毎に徐行を繰り返す走りよりはずっと増し、広がる視界(黄砂で靄っているが)の中を行く気分は上々だ。

 

竹鼻別院はフジを観に来た人達でそこそこ混んでいた。

駐輪場にバイクを停めて藤棚のある境内へと向かうが、人が多いのでゆっくりとフジを鑑賞する気分にはなれず、そそくさと藤棚を巡って退散することに。

ところが駐輪場に戻ると思わぬ変事が小生を待っていた、盗難防止でバイクにかけた  ワイヤー錠が開錠出来ないのだ。

あれこれやったが全て駄目で「番号は合ってるのに何で?」と天を恨みたくなったが、そんなことをしても何かが変わるわけも無い、鍵部が壊れたと判断してワイヤーを切断するしかなかった。(近くの観光事務所でペンチが借りられて助かった)

 ふじまつりの別院境内へ       普段静かな境内は賑わっていた
  フジは丁度見頃だったが        ワイヤー錠に落とし穴が・・・

濃尾大橋を渡って木曽川サイクリングロードへと向かう。

眼の前に拡がるのは見慣れた景色だが、どこか違う気がするのは何故だろう?

そして思い当たったのは色彩、2ヶ月前に走った時には冬枯れの色が視界の多くを占めたが、今はそれが瑞々しい新緑の色へと変わっている。

「いい季節になったなぁ」まだ薫風とまでは言えないが、軽やかに頬を撫でる風に季節を感じて独り呟いた。

木曽川CRへ向かう(尾西付近)          新緑が眼に映えるCR                  

北方から浅井と木曽川に沿って走り、蘇南公園でサイクリングロードから外れて江南の曼陀羅寺へと向かう。

そこで催されているのが”こうなん藤まつり”で、この近辺最大規模の藤棚(11品種・4,700㎡)が自慢だ。

木曽川を渡る微風も心地いい(一宮市北方付近)

寺が近づくと、車道の車列とそこへはみ出て歩く人達に挟まれ徐行も儘ならないほどの混雑、「来る日を間違えたか」の思いが脳裏をよぎる。

ここまで来たらもう遅いと、混み合った駐輪場の奥まった所(鍵が無いので盗難対策)にバイクを停め、賑わう参道(露店も並んでいて昔の縁日を思い出す)は避けて近道を辿って藤棚へ歩くことにする。

肝心のフジの開花状況はと言うと、見物客は多いがまだ最盛期にはちょっと早い感じ。

藤棚の半分ほどを足早(と言っても速くは歩けないけど)に巡った後「もういいかな」と自分自身を説得してバイクへと戻る。

フジはともかくとして人混みに食傷気味の感じになったので”ふじまつり巡り”はこれで止めて帰ることにした。

曼陀羅寺はフジ見物の客で混雑気味だったが開花の盛りはもう少し先

江南団地の中を突っ切って路地を左・右・左・右と曲がるとお囲い堤ロード(r-183)に出たので、その堤道を直ぐに下り用水路に沿って進むと蘇南公園、山勘の走りだが久々に勘が冴えて思い通りの所に出たので少しニンマリ。

混雑する道を避けて蘇南公園まで戻ってきた

木曽川サイクリングロードには見た限り人影は無く、先刻の藤まつり会場とは雲泥の差だが、その静まり返った雰囲気?が小生には好ましい。

「気持ち良く走れそうだ」とペダルを踏む脚に少し力を入れてスピードを上げた。

138タワーの横を抜けて

このまま北方広場まではNon stopで走るが、そこからは、尾濃大橋へと遠回りするかor木曽川橋を渡って直で帰るか?これは思案のしどころって感じだな・・・。