風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

バラ完に挑戦 PartⅢ 組立-2

フレーム購入Sellerへの不足パーツ送付依頼を終えてから待つこと3週間あまり、ようやくシートポストの不足パーツ(サドル取り付け用金具)が届いたので早速サドルを シートポストに固定する作業をおこなう。

なお、サドルのレールは長円形状なので取り付け金具もOvalType用に取り替えて締め 付けた。

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届いた金具でサドルをシートポストに固定

さぁホイールはまだ届かないけど次は何をするかな?残っている作業を頭の中で思い描いてみる。

・油圧ブレーキホースのコントロールレバーへの接続

これはホイールが無くても出来るが、続くブレーキングの調整はホイールにローターをセットして効き具合を確認しながらおこなう必要がある。 

・シフトワイヤーの前後ディレイラーへの接続

ホイールへのスプロケセット⇒チェーン張り⇒シフトワイヤーの前後ディレイラー接続⇒変速調整を一連の流れで作業するのが望ましい。

・ハンドルバーのテープ巻き

これは一番最後の仕上げ作業だ。

という訳で、結局はホイールが届いてからのお楽しみとするしかないと結論した・・。

それからほゞ1ヶ月近く待つとは無しに待っていると、またまたシンガポール経由で ホイールが届いた。(送料無料の大梱包品は中国⇒日本の直行ルートがまだ不通という事か?)

早速梱包を解いて現物を確かめた後、ディスクローターとスプロケの取り付け作業から手を付ける事にした。

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前後カーボンホイール/スプロケット/ローターandロック金具

まずはディスクローターの取り付け。

ローター径はフロント・リアとも140m/mなので前後で間違えることは無い。

またホイールへの固定は6穴ボルトでは無くセンターロック方式なので、アダプターをセットして治具で締めればたちまち取り付けは終わり、簡単なもんだ。

スプロケットは通称乙女ギアの11-32Tを採用したが、32Tって径が結構大きいと実感。

ハブに大きい順にギアをセットしてこれまた治具で締めるだけ、これもほんの数分で終わった。

続いてホイールにクリンチャータイヤをセットするが、注意点は回転方向だけ。

幸いContinentalのGP4000SⅡには矢印で回転方向が示してあるので間違えようが無いが、しるしの無いタイヤもあるので注意が必要だ。(もっとも回転方向を逆にして着けると何か不具合でも生じるの?っていう疑問も沸かないではないが・・・)

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ディスクローターとスプロケットをセットした前後のホイール

 ホイールの準備が出来たので次はフレームへのセット。

バイクをひっくり返してまずはフロントホイールからとフォークに挟む。

スルーアクスルの先端雄ネジ部にグリスして締め付け穴に挿入していくが、充分ねじ込まない位置で雄ネジが終わってそれ以上進まない。

あと5m/mはねじ込まないとフォークでホイールを挟んで締め付け強度を確保することは難しそうだ。

これでは走行時に横からの力が加わった時ホイールがブレて危険極まりないし、ディスクローターとブレーキキャリパーが擦れて走行の支障になる事も考えられる。

リアはどうだろう?一縷の望みを抱きながらリアホイールをセットしてスルーアクスルを押し込むも残念ながらこちらも同じ。

こちらは3m/mはねじ込まないと、フレームエンドでホイールを挟んで締め付け強度を確保することは出来そうにない。

あと5m/mスルーアクスルの雄ネジを長く切ってくれていたらと恨んでも詮無い事で、色々考えた末に出した結論は隙間に金属座金とゴムパッキン(フレーム保護?)を挟み込んで締め付け強度を確保すること。

これで暫く様子を見てもしダメならスルーアクスルを適正長さの物に替えるしかない だろう。 

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フロント(5㎜)とリア(3㎜)の隙間調整は座金とゴムパッキンで対応

バラ完作業も残り少なくなってきたので、ここらでチェーンを取り付けることにした。

チェーンの裏表と前後方向に注意しながらフロントアウター・リア最大ギアにチェーンを掛けて適正な長さ(雄雌の合った位置から玉3つの余裕を取る)を決めるのが最初の作業。

長さが決まったら続いてチェーンカッターで余分なチェーンを切り取る。

フロントインナー・リア最小ギアにチェーンを掛け直し、前後ディレイラーをチェーンが適正に通っている事を確認した上で雄雌を繋ぎ合わせてピンを差してチェーンカッターでチェーンを繋ぐ作業へと続く。

最後にテンション確認のためにクランクを回して縦振れ具合を見たが問題なし、仕上げとしてチェーンに軽く注油しておいた。

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チェーンセット後にテンション調整も実施

続いての作業は前後のディレイラーにシフトワイヤーを繋いで変速機の調整といきたいところ。

しかし、この作業をするにはハンドルバーのどの位置でコントロールレバーを固定するか決めなければいけないが、油圧ブレーキホースの接続とブレーキ調整が終わらないとその微妙な位置決めが出来ないという前後の作業的制約が生じる・・・。

とまぁあれこれ思い巡らした結果、油圧ブレーキ関係の作業を先に済ませる事にした。

油圧ブレーキホースはイージーホースジョイントシステムによりブレーキキャリパー側は購入時点で既に繋いであるため、作業としてはコントロールレバー側をホース長さを決めて繋ぎ、その後Air抜きをしてブレーキが効く様にするだけである。

そこでNetで検索した油圧ブレーキ取扱説明書を参照して作業を進めることにするが、その説明書通りに進むとは限らないのがミソ、使う治具が違えば段取りも作業方法も 異なってくる。

まず仮固定したコントロールレバーにブレーキホースを当てがい差込み分の余裕を取ってカット長さを決める、ここまでは取扱説明書通りだ。

次はホースカット。

ホースは油圧Oilが注入済なのでこれを溢さない様にカット後は片手でホースを上向きに保ったまま作業する必要があり、その段取りとしてインサートと挿入ツールを手元に置いた上でカッターにホースを挟んで切断を試みる。

ホースが硬くなかなか切れなかったが何とか押し切り、ホース穴にインサートを差込み挿入ツールで押込むとインサートは難なくホースに収まった。

そのままコントロールレバーのブレーキホース差込み口に挿入してナットを締め込む。

フロントのブレーキホースは少し間誤付きながらのコントロールレバー取付けとなったが、その作業体験が生きたか?リアは難なく完了してOil漏れもわずかだった。

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油圧ブレーキホースを挿管した左右コントロールレバー

 さて続いてOil系統のAir抜き作業。

取扱説明書に従ってコントロールレバーを傾けブリードネジを取ってOilCupを差込む、ここまでは問題なし、さぁこれからだ。

CupにミネラルOilを入れAirが抜け易い様にコントロールレバーを上下に動かすと僅かな気泡がCup内を上がってくる、そこでレバーを引いてブレーキの利きを確かめるが何とも頼りない感触でまだAir抜きが不十分な様子。

コントロールレバーを上下に動かしながらレバーを引く操作を続けると徐々に当りが固くなってきたが、それでもリムブレーキのしっかりとした感触には程遠い感じ。

油圧ブレーキ初体験なので判断に迷うところだが、ある程度の利き感触が得られたところで作業を終え、あとは実走してみて必要に応じ再調整することにした。

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油圧ブレーキのOil 系統からAir抜きをおこなう

バラ完バイクの組立もいよいよ大詰めに近づいてきたが、次の作業は前後のディレイラーにシフトワイヤーを繋いでの変速機調整だ。

まずは簡単?なフロントディレイラー調整からと手を付けたが、これが全然簡単じゃなかった。

チェーンをインナーに架けてのⅬボルト調整は難なく終了し、シフトワイヤーをフロントディレイラーに繋ぐ。

次はワイヤーのテンション調整だなっと、シフトレバーをひねってチェーンをアウターにシフトしようとしたがディレイラーが途中で止まって動かない。

何度シフトアップを試みても結果は同じで途中で止まってしまう、なぜだ?

チェーンガイドを指でアウター側に引っ張ればチェーンはアウターギアに架かるが、指を離せばインナーギアに戻ってしまう、どういうこと?

フロントディレイラーの取扱説明書を読んでも、Netで関連情報を探してもどこにもそんな事象の解決方法は載ってない、もしかして不良品とまで考えたがそんな筈はない、万事休すか。

そこで、今更ながらだがディレイラーの機構はどうなってるのだろうと観察してみた。

そして気付いたのがⅬ、H、ワイヤーの各調整ボルトの他に役割の説明されていないボルト(サポートボルトというのがその名称らしい)が一つあること。

これを押込むと、ディレイラー全体がアウター側に動いていくので指でチェーンガイドを引っ張るのと同じだ、解ったぞ。

案の定、サポートボルトをある程度押込んでシフトチェンジをすると難なくアウターへの変速が出来るようになった。

やれやれと云うところだが、こんな重要なことがどこにも記載されてないなんてそれこそ「どういうこと?」の気分だ。

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フロントディレイラーの調整ではひと苦労

フロントでは苦労したがリアは何とか・・・の思いも虚しくここでもやっぱり変速調整に苦労した。

トップギア側の調整は問題なしで滑り出しは至極順調。

シフトワイヤーをリアディレイラーに固定しテンションを確認した後、シフトを操作してチェーンをローギア側に移動させるが、ギア2枚を残してチェーンが動かない。

ワイヤーテンション不足を疑い少し強めにワイヤーを張って再びシフトを操作するとギア1枚だけ進んだが最大(ロー)ギアまでは進まない。

どうしょう?色々思案して取り敢えずローギア側のボルトを調整して少しだけインナー側に寄せることにしたが結果は効果無し。

それならばとワイヤーアジャスターボルトで更に強く張ることにした結果、最大ギアには入る様になったが今度は最小(トップ)ギアに入らなくなった。

ワイヤーを強く張ったり緩めたりの全段変速の最適解を求める無限ループに落ち入る中で見つけたのがBテンションアジャストボルトのもう一つの役割だ。

このボルト、単にチェーンを適正に引っ張るだけの役割と思っていたが、それ以外の役割として引っ張りを強めるとガイドプーリーはローギア側に動き、緩めるとガイドプーリーはトップギア側に動くのだ。

つまりこのB ボルトの調整も全段変速には欠かせない要素ということだが、そんなことは取説のどこにも書いてないしNetでもそれに言及した記事は見当たらなかった。

試行錯誤の調整を続けること2時間余り、結局トップギア、ローギア、Bテンションアジャスト、ワイヤーアジャスターの各調整ボルトを相互的に調整してようやくスムーズな全段変速が可能になった。

やれやれと云う訳だが、思えば機械式ディレイラーのバイクはCorratec以来だし、出荷状態から調整するのは初めてだから調整に戸惑うのもやむを得ない。

De RoseとLa Pierreのディレイラーは何れもDiだから変速機調整の苦労はほとんど無いが、電池切れで変速出来なくなるという不便は常に付きまとうから結局一長一短と云うところか・・・。

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リアディレイラーの調整でもまたひと苦労

バラ完最後の作業はハンドルバーへのテープ巻きと車重の計量。

まずはテープ巻きと下ハン端部から外向きに一定の重複幅を保って巻いていく。

曲部ではどうしても重複間隔が異なってしまうが、こことシフト部でのたすき掛けの出来がテープ巻きのミソ、どうやら今回は上手く巻けた様だ。

車重は想定(7.5kg)したよりちょっと重く7.69kgだった。

まだペダルやサイクルコンピューター、ボトルホルダー等の実走に必要なパーツは付いてないが、市販車に倣うならバラ完バイクとしてはこれで完成。

満足感に浸りながら品定めする様に全体を眺めて悦に入る、何ともスタイリッシュで 良い出来だ・・・。

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ハンドルバーのテープ巻きは合格点      車重はミドルクラスに匹敵か?
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バラ完バイクはCANYON Ultimateに似たスタイリッシュなフォルム