風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

バラ完に挑戦 PartⅣ 完成

山方面用ロードバイクをバラ完してみようと思い立ってから4ヶ月余り、COVID-19の影響で物流が滞って発注パーツがなかなか届かない状況はあったが 、何とか完成まで漕ぎつけることが出来た。

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完成した山方面用ディスクロードバイク

我ながら上手く出来たのではと自画自賛する反面、誰が造ってもそこそこに組めるのが今のバラ完パーツなんだとの冷めた眼もある。

しかし、このバイクを組み上げる際には初めての事でまごつく面も多々あって(特に初期設定状態からの変速機調整には随分苦労した)、それがかえって完成した際の満足感の底上げに寄与した面は否めない。

多分、組立時の苦労が無く手際良く終わってしまったらさほどの満足感は得られなかっただろう。 

またバイクのアウトライン構想時、出来るだけ安く造るという制約を設けてパーツ選びでケチったため、今にして思えば失敗したかなと思う部分もあるが、それは主に見栄に類する事柄でありコスパの視点でみれば止むを得ないと諦観する事にした。

組み上がったバイクにOG-VARACAN Specialと命名し、性能を確かめるべく金華山ドライブウェイを走ってみる事にした。

走路は、岐阜公園から岩戸公園までの約11㎞で最大斜度は12%(平均6%)標高差は160mほどのプチヒルクライムコースである。

まずは長良川河川敷サイクリングロードまでバイクを運んでの平地走行によるバイクの基本性能の確認からだ。

 

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バイクに跨りペダルにビンディングをかけて走り出す。

少し前傾が強いかと思ったがシフトを握った感覚では上体に負荷は感じず、ライディングポジション的にはこのままで良さそうだった。

走り出しがいつもと違って軽いと感じるのは多分ギア構成の影響だろう。

DeRosaがフロント50-34リア11-28のギア構成に対してVARACAN Specialはフロント52-34リア11-32のギア構成で、ギア比をみればスプロケ中段ギアまでVARACAN Specialが軽く回せるのは明らかだ。

 

11-28Tスプロケと11-32Tスプロケのギア比の比較(フロントは何れも34T)

 11/28T

  11

  12

  13

  14

  15

  17

  19

  21

  23

  25

  28

 ギア比

 3.09

 2.83

 2.62

 2.43

 2.27

 2.00

 1.79

 1.62

 1.48

 1.36

 1.21

 11/32T

  11

  12

  13

  14

  16

  18

  20

  22

  25

  28

  32

 ギア比

 3.09

 2.83

 2.62

 2.43

 2.13

 1.89

 1.70

 1.55

 1.36

 1.21

 1.06

 

スピードを上げたり下げたりしながらしばらく走ってみる。

フロントギアの切り替えは問題ないが、リアギアは中段辺りのシフトアップ時に何度かギアが1段飛ぶ感触があるのでディレイラー調整する必要がありそうだ。

走行時の乗り味(ペダルを回した時の感触やハンドル/サドルに伝わる振動等)は少し硬めだがDe Rosaよりはソフトかな?という感じ。

中華パーツという事で若干不安視していたフレームの強度(巷では割れる懸念が喧伝されている)だが、試走した限りではこれも全く問題無し。

ハードな乗りこなしをする訳ではないのでフレーム剛性には重きを置いていないし、 所詮素人にはそんな剛性の差が判る筈もないとも思っているので、この程度に走れれば十分に合格点だ。

長良川を離れ岐阜公園の脇を抜けると金華山ドライブウェイはもうすぐ、坂道での走行に備えてフロントをインナーに入れる。

始めは緩い斜度だがすぐに8~9%位の斜度になるのでリアのギアは既に22T。

残り3枚のギアを残しており、いつもならここで出来るだけ我慢して最大斜度でロー ギアを使い切る様に徐々にギアを下げていくが、今日は我慢などせず25Tそして28Tへと早めに下げていく。

DeRoseやLapierre に比べてギア1枚分の差があるので、脚の疲労感はまだ無い。

そして最大斜度12%が続く地点手前で32Tにシフトダウンし、体重を前寄りに移動してシッティングのまま(変形性足関節症を患っているのでダンシングは極力しない)ペダルを回し続ける。

少し辛くなったが当然28Tで回し続けるほどの疲労感はない。(期待した通りで登坂路の辛さの軽減という今回バラ完バイク造りの目的の一つは達成だ)

 

最大斜度地点を過ぎると道は平坦~7%の斜度を繰り返しながら最高点に至るが、その手前の展望台でちょっと一休みして眼下の街並みを俯瞰する。

あの辺りが我が家であの辺りが・・・取り留めない想いに独りふけっていると、折しもドライブウェーを小生と同年配らしき夫婦連れが下ってきたので、挨拶がてら暫し談笑する事にした。

今日は金華山に登った帰路で専ら低山を歩くのが趣味と言うその夫婦と、近郊の山の話しや山歩きの楽しさ等を語らいながら小生の思いは遠く過去へと飛んでいた。

最後に登った山は北八の天狗岳か、登路の途中で背後を振り向くと新雪をまとった北アルプスの山並みが清澄な空の下で遠く連なっていたなぁ・・・。

あの頃は足を痛めて山登りが出来なくなる日が来ることなど夢想だにしなかった。

 

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下りでは油圧ディスクブレーキのテストがしたいのだが、この下り道はくねくねとカーブしておりスピードが出せる箇所はほとんど無い。

そこで高速(といっても45km/h程度)でのブレーキングテストは断念し、ブレーキを頻繁にかけ続けた場合の効き具合を確認することにした。

ディスクローターとブレーキパッドはブレーキングにより発熱するが、どの程度の頻度までなら許容されてブレーキの効きを維持できるかを知るのがこのテストの目的だったが、結果的には、金華山の下りぐらい(という事は小生が通常走っている山道の下りぐらい)なら何ら問題は発生しないという事が確認できた。

但し気になる点が一つ。

油圧式ディスクブレーキの効き方はリムブレーキとは異なるので断定できないが、リムブレーキはノブとリムが同調してググっと効く感じだが、油圧式ディスクブレーキはノブを握る感触とブレーキがキュっと効く感触が同調せず、この感覚に慣れない小生にはブレーキがまだ十分に作動して無いのではとの疑問が残った。(油圧Oil 系のAir抜きが不十分な可能性もあるので帰って調べる事にしよう)  

ブレーキの効き方に違和感はあるものの、性能面も含めてバイクの出来としては満足するものに仕上がった。

ただ不具合は簡単なテストでは表出しないものもあるので、これからしばらくは注意して乗らなければならないだろう。