風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

ビワイチ 走行編 1日目その1

 

先日、友人と話をしていてコロナの話題となった。

その彼が言うには「過日38℃以上の高熱が続いたので、掛かり付け医を通じてM病院 でドライブスルー方式のPCR検査を受けた。その結果は5時間ほどで判り、費用は4千円だった」とのこと。

幸い検査結果は陰性で、数日後には下熱して単なる感冒罹患と判ったらしい・・・。

こんなに簡単にコロナ感染が判別出来るのに「何故に行政はPCR検査の拡大に消極的 なんだ?」と疑問に思う。

巷には無症状の感染者が相当規模(東京都の調べでは感染判明者の2割が無症状)いるのに、そこにアプローチする対策が施されないというのは正直理解に苦しむ。 

各メディアも緊急事態宣言延長の是非を喧伝するより、今本当に必要な感染防止施策は何かを考えるベースとなる情報提供に努めて貰いたいものだ・・・。

 

さて、今日は5年前のビワイチの「走行編 1日目」のはなし。

 

居宅から琵琶湖までは45kmほどの距離。

車にバイクを積み込み米原駅に向けて出発、時刻はAM7:00チョット過ぎだ。

1時間後、米原駅前の駐車場に車を預け手早くバイクの準備を済ませると、まずは湖岸道路に向けて走り出す。

暫くは期待と不安が入り混じった変な気分だったが、湖岸道路(r-2さざなみ街道)に 出る頃には爽快な気分に変わった。

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r-2 さざなみ街道 (米原市入江橋)

天気は終日好天との予報で絶好のライド日和、琵琶湖を渡りくる微風がバイクを駆る 身体を優しく撫でてゆき心地良い。

この辺りの湖岸道路は平日でも車の通行が多く、路側帯の走行は緊張を強いられるので歩道を兼ねた自転車道を走りたいが、これもまた幅員が狭くて走り辛いため仕方なく 路側帯を北に向かって走る。

 

長浜は、羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が姉川の合戦の功で城持ち大名になってから造った歴史ある城下街。

琵琶湖に面して建つ長浜城(実は歴史博物館)を左に見て通り過ぎると並走する自転車道の幅が2.5mほどに広くなったので、路側帯の走行は止めてそちらを走ることにする。

これで暫くは、車と並走する緊張感から解放されて気持ちよく走れそうだ。

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湖岸道路に並走する自転車道

それから15分ほど走った頃だろうか? 路側帯を走ってきた2人連れのローディーが、 チェーン音を響かせて小生を追い抜いていった。

30km/hr超のスピードは出てるみたいで、どんどん後姿が小さくなっていく。

それを目で追いながら「狭い日本そんなに急いで何処へいく」と独り愚痴った。

先は長い「此処で気張ったら疲れてしまう」と自分のペースを守りながら走ること更に数分、自転車道の前方に2人連れのローディーの姿を認める。

どうも先ほどの2人連れとは違う様だ。

何か語らいながらユッタリと20km/hr前後のスピードで走っているので「コンニチハ、お先に」と声をかけて追い抜くことにした。

俊速に駆け抜けるのも友と語らいながらゆっくり走るのもどちらのビワイチも良し。

自転車で走る愉しさを体感出来るのであれば、走り方は人其々の選択・好み次第だ。

 

R-8との信号交差点を渡り、すぐに左折して賤ケ岳隧道への直線道を山側へと詰める。

此処は平坦なビワイチ走路に2つだけある登坂の一つだが、標高差は40m程度だから 疲れる間もなく隧道入口まで登れた。

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古色蒼然たる趣の賤ケ岳隧道(昭和初期建造)

400mほどのトンネルを抜けると、視線の先で3人のローディーが道端に停まっているのが見えた。

「こんな場所で休憩か?」と訝しく思って、通り抜け際に挨拶がてら頭を下げて左横をチラ見すると、何とそこには琵琶湖の絶景が拡がっていた。

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左手には奥琵琶湖の絶景が・・・

「なるほど此処は絶景ポイントかぁ」一瞬停まろうと思ったが、先客の手前引き返すのも気が引けた。

仕方ない「次に来た時は絶対停まって絶景を楽しもう」と心に決め、坂道を一気に駆け下った。

 

最初の休憩場所「道の駅 あぢかまの里」にはほゞ予定通りの時間に到着、脚の疲労は 全くないのでトイレを済ませただけですぐに出発する。

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色々な店舗が入る道の駅 あぢかまの里

まず向かうのは西側の山の中腹を貫く岩熊トンネルで、標高差60mの登坂だが此処も 傾斜は緩いので難なく登りきる。

これでビワイチ走路の登坂は2つとも終わった、登りが嫌いな小生には有難いが何ともあっけないと言えなくはない。

トンネルを抜けると1kmほどの長い下りで、スピードの出過ぎとパンクに注意しながらも快適に走る。

海津大崎への分岐は湖西線の高架をくぐって直ぐの三叉路「此処だな」と間違いない事を確認して左折した。

 

屋波の続く道を抜けて湖岸沿いの道に入ると辺りは静かな奥琵琶湖の風景へと変わり、そこを走る小生を優しく包み込む。

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静寂な雰囲気の奥琵琶湖           海津大崎へ向かう道

海津大崎の湖岸道は桜並木の名所で、その時期は花見客で混雑するらしいが、今は人影も無くただ湖岸をたたく波音とチェーンの動音だけが耳に心地よく届くのみだ。

海津大崎の突端を西側に回り込むと、マキノから今津・安曇川へと続くこれから辿る 長い湖岸線が視界に入るが、その先の比良山地の山々はうっすらと霞んでいて今日の ゴールの大津がどの辺りかなど見当もつかない。

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マキノから今津への湖岸線を望む

今更ながら琵琶湖の大きさに思いを馳せている最中「そうだ!今津と云えば琵琶湖周航の歌だなぁ」と急に思い出し、つい疎覚えの歌詞を口ずさむ。

「♪われは湖の子さすらいの~ 旅にしあればしみじみと~・・・・行方定めぬ波枕~  今日は今津か長浜か~・・・♪」 

 

マキノからは湖岸沿いに街並みを縫って走る旧街道へとハンドルを切る。

(旧街道と並走する風車街道:r-54と云うのもあるが、車の通行が多そうで気持ち良く走れないとルート選択から外した)

この道沿いには古びた商家や人家が軒を連ねており、その何か懐かしさを醸す風景の中を走っていくと、妙に気持ちが穏やかになっていくのを感じる。

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旧街道沿いの趣ある街並み(高島市マキノ)

人家が途切れた先は湖岸沿いの松並木の道、時折湖面に視線を投げながら25km/hrほどの巡航で進めば、少し汗ばんだ首筋が風を感じて心地好い。

しかし、この旧街道は残念ながら今津で終わり、この先は風車街道:r-333にルートを 変える。

 

風車街道は走り辛そうと勝手に決めていたが、今津から先の風車街道:r-333は予想外に好い道だった。

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r-333 風車街道(高島市新旭付近)

幹線では無いためか車の通行が少なく、しかも道路舗装が良いのでロードバイクで走るには持って来い、調子に乗って30km/hr超のスピードで走ること10数分、右手前方に 大きな風車が見えてきた。

「道の駅 しんあさひ風車村」に到着だ。

あまり疲れてはいないがまだ先は長い、無理は禁物と15分ほど休憩をとることにした。

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風車が小さいので何かおもちゃチック・・・

長くなるので今日はここまで。

続きは、次回の「ビワイチ走行編 1日目-2 」で呟きます・・・。