風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

ビワイチ 走行編 2日目(完結編)

 

さて、今日は前回の「ビワイチ走行編」の続きにして完結編。

 

ビワイチを大津で中断してから4日後、今日は天気も良さそうなので残りの大津→米原を走って、変則ながらも一周を果たすことにした。

輪行袋にバイクを収納し車に載せて居宅を出発、まず目指すのは今回のビワイチ起点の米原で約1時間の所要。

米原駅前の貸駐車場に車を預けて輪行袋を肩に担いで駅に直行、発車標を見ると8:02の赤穂行きにほゞ待ち時間なしで乗れそう「ラッキー幸先の良いスタートだ」

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米原から大津まではJRで輪行

他の乗客の邪魔にならない様に注意しながら乗降口近くの補助席に座りホッと一息を つく。

ソコソコの乗客で埋まった列車は軽快なスピードで走るが、それでも車窓越しに流れる景色を眺めて過ごすこと40数分、ようやく列車は大津駅に到着した。

 

駅頭でバイクを手早く組立て出発準備は完了、時計を見て時間を確認する「9:16か 好い時間だな」

駅前の坂を北へと下って琵琶湖岸のなぎさ通りに出ると、いよいよ此処からビワイチの再開だ。

まずは瀬田唐橋に向かってバイクを走らせるが、r-102は車の交通量が多く並走はしたくないので、極力湖岸公園内の道と住宅街の裏道を進む。

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瀬田の唐橋を渡って琵琶湖東岸へと進む

 「まずまずの走り出しだ」と独り言を呟きながら、唐橋を渡ってすぐに左折してr-559(さざなみ街道)に入ると、この道も相変わらず車の通行量が多く、この調子だと当分の間は狭い路側帯での緊張した走行が強いられそうだと覚悟する。

小生が狭い路側帯の走行を嫌う理由の一つは身の危険を感じるから(小生も含めてだがドライバーは信用できない、もし脇見運転の車に追突されたり幅寄せされたりしたら たまったもんじゃない)だが、もう一つはなるべくパンクを回避したいからと云うのもある。

路肩には砕けたガラス片や尖った金属片等が無数にあり、チューブ孔なら交換で済むがタイヤが切れたら致命的だ、それだけは何としても避けたい。

 

琵琶湖線のガードをくぐって先に進むと、左手に広がる湖面に幾艘もの漕艇が浮かんでいるのが眼に入る「おっ此処は漕艇場か!」シングル・ダブル・フォアそれぞれの艇が思い思いに湖面を走る姿は爽快で、それを操る若者たちは実に愉し気に見えた。

それを見ながら小生の気分も軽やかになっていくのを感じる・・・。

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湖面には幾艘ものボートが浮かんでいた

r-18の近江大橋をくぐった先からは、側道に幅広の自転車歩行者専用道が現れたので、躊躇なくそちらに乗り換えることにした。

「これで安心して走れるぞ」と呟き、緊張から解放された安堵感をしばし味わう。

 

此処から先は、開けた視界の中を琵琶湖からの吹く風をうけて走る実に爽快な道、周りをユックリ眺めながら愉しく走ることが出来る。

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 風光明媚な琵琶湖岸を走る       視線の先に奇妙な建物が・・・

更に進んで帰帆北橋を越えると、右手前方にシルバーに輝く体育館の様な大きな建物が眼に入る。

「何だろう?何かの公共施設かな?」と考えながら横を通り過ぎたが、実に奇異な建物だった。(後で調べたら某新興宗教の施設だったが、失礼ながら宗教の資金蒐集力恐るべしを改めて実感した)

 

さざなみ街道を軽快に走って烏丸半島(記念公園)を過ぎたあたりから、自転車歩行者専用道を歩く人達が急に増えてきた。

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多くの人達が自転車歩行者専用道に・・・

どうも何かのウォーキングイベントの参加者の様で、専用道を列をなして歩いている事から幅広の道とは言え接触の危険があると判断し、「何事も安全第一!」と自分に言い聞かせて路側帯を走ることにした。

 

それから10分ほど走ると、左手前方に琵琶湖大橋の緩いアーチが見えてきた。

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優美な姿を見せる琵琶湖大橋

4日前に対岸の堅田から見た橋を今日は守山側から見てるということか・・・その時、急に橋を中ほどまで行ってみる気になった、計画外だが大した距離じゃ無い2kmほど 余分に走るだけだ。

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橋上展望台から湖東方面を望む

琵琶湖大橋展望台までを往復してビワイチルートに戻り時計を見ると10:42、大津駅を 予定より15分ほど遅れて出発しており、琵琶湖大橋への寄り道もしたからそれを差し 引くと「まぁ予定通りのコースタイムだな」と手前勝手に納得する。

とは言えチョットだけ急ごうと「鮎屋の郷」を目指してペダルを踏み込んでスピードを上げる、あと5kmほど走れば到着だ。

 

「鮎屋の郷」ではトイレだけ済ませて直ぐに出発。

休憩は短時間でと云うのが山に登っていた頃からの小生の習わしで、バイクでライドに出るようになってからも、休憩は出来るだけ10分以内に納める様にしている。

長く休むと折角運動に順応していた身体が冷えて、元に戻る(調子が出る)のに時間がかかるから、そうなる前に動き出すのが肝だ。

 

この辺りは、右に田園左に琵琶湖の風景がずーっと続くので、その単調な連続に飽きてつい物思いにふけるが、それも自転車歩行者専用道なればこそ、多少気分散漫に走っていてもまず事故ることは無い安心感がある。

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野洲附近のさざなみ街道         グループライドする人達

そんな感じでしばらく走っていると、前方に5~6人のグループライド中らしい固まりを発見。

今日は此処までに10人ほどのローディーに抜き抜かれ対面してきたから、先日走った 湖西に較べると湖東を走る人の数は多いと云うのが実感「これは多分アクセスのし易さと道の走り易さに負う処が大きいんじゃないか」と勝手な推論をしつつ集団に近付く。

多人数を専用道で抜くのは憚られるので、路側帯を走って抜くことにしてスピードを 3~4km/hr上げた。

 

近江八幡運動公園まで来ると正面に長命寺山が大きく迫ってきた。

ルート検討時この山の北を回るか南を回るかで大いに迷い、湖岸沿いの原則に従うなら北回りにすべきとルートに決めたが、果たしてその選択の適否はどうか?

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長命寺山の北回りルートは閑静な道だった

結論から言えば北回りは大正解、人里離れた雰囲気の漂う閑まりかえった道を独り黙々と走れば、その昔、山を単独行していた時に感じていた様な妙な安息感に浸ることが 出来る。

こんな時他人は何を考えるんだろう?小生の場合は「何も考えない」のだが・・・。

 

能登川で再びさざなみ街道(r-25)に合流して6kmほどを辿るが、彦根市柳川町からは湖岸に面した閑かな町並みの道に走路を替えて走る。

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湖岸沿いに走るr-25の抜け道

この道はr-25の抜け道になるが、地域住民の車くらいしか通らないので、眺望が開けた場所では松並木越しに琵琶湖を眺めながら走れる至極快適な道だ。

 

八坂町で三度さざなみ街道に合流すると、本日2回目の休憩地の滋賀県立大前コンビニまではあと1km、2分ほど走ると左手に目的のコンビニがあった。

スタンドにバイクを預け時刻を確認すると12:36、道理で小腹が空く筈だ。

昼食は米原に着いてからの予定だったが、此処で摂ることに変更しておにぎりとお茶を調達、イートインスペースで外を見ながら独りノンビリと食べた。

 

約20分休んで13時少し前にコンビニを出発。

此処から米原駅前までは12kmほどの距離、最後の段階でトラブルなんてヘマをしたら元も子もない「気を引き締めなくっちゃ」と自分に言い聞かせた。

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小生の嫌いな狭い路側帯を走る

走路はさざなみ街道だが、この辺りは小生が好まない狭い路側帯の道、多くなった車を避ける様に抜け道を選んだりしながら8.5kmほどを進むと、前方に記憶に新しい琵琶湖に突き出た林が見えてきた。

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さざなみ街道入江橋交差点(米原市朝妻筑摩

あの前が今回のビワイチの始点となった入江橋の信号交差点、隔日の2日がかりになるが一応琵琶湖をグルっと一周して戻ってきた訳だが、何というか疲れと云うものが無いから達成感も無い。

「まぁこんなもんだろう」と諦観した様に独り呟いてハンドルを右に切った。

あとは米原駅前の駐車場に向かって走り、チョット休んでから車でノンビリと帰ることにしよう・・・。