風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

コロナ禍に思う

 

花粉症対策の外出自粛生活に入って5週間が経った。

スギが終わって今はヒノキの花粉が空気中を漂っているが、間もなくこれも下火になるだろうと期待を込めてTVの花粉情報を見ているが、これがなかなか減らずもどかしい 思いだ。

とは言え、小生の場合スギに比べてヒノキの抗体反応は軽目なので、あと2週間くらいすれば久々のライドに出られるんじゃないかと希望的観測をしている。

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こんな高原を風を感じて走りたい・・・

さて、今日はそんな鬱々とした日々を送る中で、少しばかり考えたことを吐露しょうと思う。

 

国内は言わずもがなだが、世界的に見てもCOVID-19が終息の兆しを見せない。

感染者数が漸減しつつあると淡い希望を抱くと一転増加に転じると云う謂わば「イタチごっこ」の繰り返しで、何とも御し難たい病原性ウイルスではある。

しかし冷静に事の本質考えると、問題はこのウイルスにあるのでは無くそれに対処する人間側にあると気付く。

・権利(自由)の侵害だとマスクの着用を忌避する。

・自分は感染しないor感染しても大丈夫だと人混みをつくる。

・社会的規範よりも利己的快楽を優先する。

・従来と同様の頻度様態で近親者等と交流する。etc  

もしこれらの行為の多くを人々が自制出来るならば、コロナ感染者数は確実に減って いくのは間違いない。

 

また行政府の失政もCOVID-19終息を遅らせている大きな要因だろう。

・海外渡航禁止、都市封鎖等の人の移動制限の不徹底。

・感染者(無症状含む)の洗い出し検査(PCR and 抗体)体制構築への消極的なアプ     ローチ。

・感染状況改善への誤った見通しに基づく経済立て直し諸施策の展開。etc

決して中国の様な強権国家を標榜する必要は無いが、パンデミックと云う未曽有の事態にあっては、中国のやり方が「感染封じ込め」に一定の成果を上げている事実は確かにある。

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海外旅行に行ける様になるのは随分と先か?・・・

一方、ワクチン接種が思ったほど進まないのも問題だ。

出遅れ感のある我が国は別として、欧米の国々ではワクチン供給が此処にきてようやく本格化しつつあるが、この感染予防の切り札ともいうべきワクチン接種を、希望しない人が3割ほどもいる(日本も例外ではない)と云う事実には驚きを禁じ得ない。

その理由として「自分は感染しないorしても大丈夫」とか「副作用が心配」とかが上げられているが、その判断が果たして妥当か?ここは一つ冷静になって考えてみるべき だろう。

特に「副作用が心配」と云う声に対しては、接種に伴うそのリスクの内容と発生頻度を正確に伝えて不安の解消に努めることが肝要だ。

例えば、命にかかわる副作用としてアナフラキシーショックが報告(死亡例は無い) されているが、その発生頻度はファイザー製のワクチンで5人/100万人(モデルナ製は 3人/100万人)と、この症状ではハチ刺されや食物アレルギーなどでの事故報告の方が圧倒的に多いことを周知すべきだ。

ちなみに我が国では交通事故で亡くなる人が年間25人/100万人いるし、今般のコロナで亡くなった人はこれまでに75人/100万人に上る。

こういう数値と対照してワクチンの安全性有用性を喧伝することで何とか接種率のUPを図れないものかと思う。 

 

人は往々にしてリスクを過大に捉えがちだ。

それ故に、異物を体内に摂り込むことになる医薬品は、その開発から製造・販売に至るまでの過程で有効性・安全性・品質を保証する様々な規制(通称Gシリーズと言われる GLP:Good Laboratory Practice,GCP:Good Clinical Practice,GMP:Good Manufacturing Practiceなど)が適用され、これらを厳密に遵守して新薬を開発製造することで諸々のリスクの最小化に努めている。

特に安全性については、動物を用いた各種試験(急性・亜急性・慢性毒性試験、生殖 試験、依存性試験、抗原性試験、変異原性試験、がん原性試験、局所刺激性試験)や 治験による人を対象とした有効性と安全性の臨床試験をおこなって、これらをクリア しなければ当局から製造承認の許可が下りないシステムになっており、一般の人が考えているより安全性のレベルは高い。

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こういった医薬品の安全性に関する情報を広く伝えるのも、コロナ時代のマスメディアの役割と言ったらチョット言い過ぎだろうか?

 

数ヶ月前のことだが、睡眠剤が混入した経口真菌剤(水虫薬)を飲んだ人達に健康被害(内2名が亡くなる)が続発するという事件があった。

富山の小林化工というジェネリック薬品製造メーカーが起こした前代未聞の事件だが、

GMPで製造品質の保証が厳守されている(筈の)中での出来事であっただけに、小生 は本当に驚いた。

チョット下卑た言い方だが、ジェネリック薬と云うのは真似っこ薬(新薬開発メーカーの物質特許が切れた後に製造できる類似品)だから、その製造にあたって、新薬開発に 必須のGLPやGCPに基づく安全性確保へのアプローチが不要なため、結果的に安全性に対する企業としての意識付けがスッポリ抜け落ちていたのかも知れない。

こういう事があると医薬品業界全体が不信の目で見られる。

事件を起こした小林化工は当然だが、その不正に気付かなかった当局も猛省して貰いたいものだ。