今乗っている De Rosa のホイールは Easton EC70 SL で La pierre のホイールはMavic Ksyriym Pro Exalith だ。
いずれのホイールも完成車に付いていたもので、性能的には価格相応の差がある (らしい?)ものの小生は両方とも気に入っている。
Ksyriym Pro Exalithは多くの人が良いと推奨するホイールだから言わずもがなだが、EC70 SLもハイスペックを求める競技系や走り追及系の人達には物足りないだろうが、エンジョイアブルなバイクライフを送る小生には十分満足のいく代物である。
この両者を比較すると、剛性や転がり抵抗がどうのこうのといった専門的なことは全く解らないが、漕ぎ出しの軽さはやゝ Ksyriym Pro、加速性やスピード維持は双方大差 なし、乗り心地は断然 Ksyriym Proといった感じだ。
但しこれはあくまで小生の主観的な評価で、計測数値に基づく客観的なものではない ことをお断りしておく。
また加速性や乗り心地などは、フレームやホイール、コンポ、ハンドルバー、サドル等々のバイクを構成する各パーツ類が相互に作用した結果であることも忘れてはなら ない。
さて、かような次第で保有2台のバイクホイールに特に不満はなかったのだが・・・。
De Rosaでは、昨夏のある日、低速時に不意の車輪ロックで前のめりに転倒した際フロントホイールを曲げるトラブルが発生した。
スポークのテンション調整で大方の曲がりを直して走行には支障が無いものの、以来 僅かな横ブレを残したまま修正できずにいる。
また最近、De Rosaのサドル、シートポスト、ハンドルバーをカーボン仕様に替えたのだが、結果として乗り味が妙に固くなってしまったため、何か良い改善策は無いものかと思案していた。
そこで思いついたのがホイールの交換だ。
Ksyriym ProはLapierreに実装して性能は分かっているが、De Rosaも同じホイールというのは味気ないし、何より出費が嵩むのが懐に痛い。
Netでは中華カーボンの品質向上が語られ様々なインプレも出ているので、ここはいっちょう中華カーボンフレームを試してみようという気になった。
小生の場合、中華パーツならAliExpressと決まっている。
色々調べて決めたのがCSCなるメーカーのクリンチャーホイール。
材質は東レT800カーボンでサイズは25㎜×38㎜のセミハイト、ハブは台湾Novatec製 のAS511/FS522を使用し、スポークはPillar Aeao1432、重さは前後で1530gというスペック。
これなら欧米メーカーの中価格帯のカーボンホイールと比べても遜色はない。
早速ポチって待つこと数週間、待望のホイールが手元に届いた。
梱包を解いてまずは品質確認。
仕上げ状態は良好で特段の問題なし、続いてハブを手に持ちホイールを回してみると、ラチェット音はそこそこ高いが爆音という程ではなく、惰性に任せて結構回った。
取り敢えずは合格点を与えておこう。
Eastonから外したタイヤとスプロケットをカーボンホイールにセットしてDe Rosaに履かせると何か違ったバイクに変貌した印象を受けたのは何故だろう?
さて、このホイールを評価する走行テストとしては何をすれば良いのだろう?
Netを漁って調べてみたがホイールの評価方法なんて何処にも載ってやしないので、Easton と Mavicを独自判断で評価した前例に倣ってEastonとこの中華ホイールを相対評価することにした。
近くの堤防河川敷道路にDe Rosaを持っていき早速テストの開始。
まずは漕ぎ出しの軽さはどうかと走り出す。
「うーん、重くはない、が、軽いと体感できるほどの軽さも感じ無いな、Eastonと比べると同じ様なものか?」
そのままスピードを上げて加速性を診るが、これも甲乙付け難しといったところ。 (そもそも急加速なんて滅多にしないからその加速がホイールに負うものか脚力に負うものかが判然としない)
続いてスピードを30km/hr前後に維持して3㎞ほどを走ってみる。
これもEastonと大差なしか・・・。
しかしとここで疑問が湧く。
ホイールの性能評価には風抵抗、路面状況、体調、タイヤ抵抗などのファクターも大きな影響を及ぼす筈だから、これを無視してホイールを A から B に替えたらこうなったと簡単に言えるのか?
どうやらホイールの性能評価方法がどこにも載ってないのは、走行テストでは変動要素が複雑すぎて正しい評価が出来ないからではないか?
そういう事であれば、一定条件でテスト出来ない相対評価なんて厳密には意味が無い。
要はこのホイールが小生が求めるホイール性能を満たしていれば良い訳で、走行テストの結果、加速性能やスピード維持性能が納得できるレベルに達していると自分が思えるなら、これはこれで良しとすべきと考えた。
結局、自分のレベルにそぐわない過度な性能を求めても「豚に真珠」という事だしね。
そんな曖昧模糊とした評価の中で唯一自信を持って言えるのは乗り心地だ。
Eastonを履いていた時に感じていた妙に硬い乗り心地が無くなって、ハンドルバーと サドルに伝わる振動がソフトになった。
これだけでもホイールを替えた意味はあったと言える。
残る課題は耐久性だが、これはDe Rosaを日々乗りこなす中で確認していくしかない。
外観品質を見る限りは4~5年は使えそうな感じもするが、果たしてどうなるか乞う ご期待だ。(中華パーツと侮るなかれ、品質は日々向上してるぞ・・・)