風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

長良川左岸サイクリングロード?

長良川サイクリングロード(岐阜千本松原公園自転車道)は岐阜市忠節(実際には岐阜市河渡)から海津市油島木曽三川公園までの約37㎞を長良川右岸堤防に沿って走る自転車道を指すが、このサイクリングロードは正直言ってロードバイクでは走りたくない道だ。

路幅は狭いし整備状況もすこぶる悪い(方々で雑草が路面を割って出ており舗装のヒビ割れも酷い)。

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長良川サイクリングロード(安八町付近)

また堤防道路への接続道が多数あるため、その交差点毎に安全確認の減速・停止を頻繁に繰り返さなければならないし、幾本も設置された車止めポールも走行の妨げだ。

そして小生がこの道を嫌う理由がもう一つ。

このサイクリングロードは主に長良川右岸堤防の法面に敷設されているが、上段の堤防道路は岐阜と桑名を結ぶ主要道路の一つで交通量が多く、しかも堤防道路の常として車両はスピードを出して走る。

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長良川サイクリングロード(輪之内町付近)

道幅の狭い片道1車線の道路を車がスピードを出して走れば起こる事に大概察しが付く、この堤防道路では車の転落事故が結構発生しているのだ。

 

閑話休題

その昔、まだ小生が会社勤めをしていた頃のこと。

休日に友人とテニスコートで球遊びに興じていると背後で異様な音がした。

咄嗟に振り向くと、近くの堤防道路から車が1台転落していく瞬間だった。

車はスピードの制御が効かぬまま斜面を滑り落ち、中段で横転したあと更に河川敷に転がり落ち、平地で数回転してやっと止まった。

大変な事故で大怪我をしているに違いないと思い、友人と共に急いで助けに向かうと、意外にも運転手は茫然自失の体で座席に座っており、軽い打撲傷は負ったものの大出血するほどの外傷は無い様だった。

警察と救急車を呼んで到着を待つ間、それとなく事故のいきさつを聞いてみると、どうやら前車を追い越そうと右に出た際に幅寄せをされ、接触事故を避けようとハンドルを右に切りすぎて堤防道路から落ちたという事だった。

前車の運転手は自分が幅寄せした車が堤防から転落していくのをバックミラーで見たに違いないが、減速する事なくそのまま逃げる様に走り去った。

多分この運転手はそれから数日間はビクビクした不安な日々を過ごしただろう。

自分が死亡事故の加害被疑者として警察から手配されているのではないか?との恐怖に怯えて・・・。   

 

サイクリングロードを走っている時、不意に上から車が降ってきたらとても避けきれるものではない。

巻き込まれ事故の恐怖を常に感じながら走るなんて全然楽しくない!まっぴら御免だ。

 

岐阜市から下流長良川堤防沿いにはもう1本?のサイクリングロードがある。

長良橋下から始まるその道は、左岸河川敷を下流に向かって約11.5㎞続き岐阜市日置江で一旦途切れるが、0.9㎞下流から再び始まって1.7㎞続いてまた途切れる。

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長良川左岸河川敷道路(岐阜市薮田付近)

道が途切れるのは小さな河川から長良川への水門放流口が行手を遮るからで、放流口の向こうから道は更に2.5㎞続き、そして0.4㎞の途切れの後また8.4㎞続いて羽島市桑原の南濃大橋下流0.7㎞地点で終点となる。

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長良川左岸河川敷道路(羽島市福寿町付近)

この岐阜市から羽島市にかけての長良川左岸を、断続しながら延べ24㎞にわたって連綿とつながる河川敷道路は、実はサイクリングロードではない。

国土交通省が管轄する河川管理道路というのがその正体なのであるが、一般車両は通行止めで入ることが出来ず、しかも道幅が広く舗装も痛んで無いためロードバイクが走るのには最適なのだ。

最近では、高校自転車部の選手と思しき若者達が3~4人1組になって練習走行しているのを頻繁に見かける様になった。

危険な道路で練習するよりこういう所を利用して練習した方が良いに決まっている。

大いに使って強くなって、将来は海外でも活躍する選手になってくれと願うばかりだ。

ということで、サイクリングロードではないが実質的にはサイクリングロードになっている道が長良川左岸河川敷道路のその実態という訳だ。

よく走るのは長良橋から日置江までの11.5㎞区間羽島市桑原までの8.4㎞区間だが、他の区間も極々たまに走る。

願わくは3ヵ所の水門放流口に橋を架けて全区間が1本で繋がる様にして欲しいものだ。

そうすれば往復50㎞ほどの距離を思い切り快走する事も、またのんびり走る事もその時の気分に合わせて自由自在に出来る。

山間部を走っていると「この交通量の少ない所に何でこの幅広の美舗装路が?」と思う道に出くわすことがある。

別に役所の道路行政の不備をあげつらう気は無いが、同じ国交省の予算だから少しだけ河川道路の改良工事に回して架橋の検討をしてくれないかなぁと手前勝手に思ったりしている・・・。