風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

ビンディングシューズを替えてみた

昨年の晩夏、左足の脛骨を切って繋ぎ直す手術のため2ヶ月近く入院した。

足首の変形性関節症のせいで歩くのが辛くなったからだ。

「足の具合が良くないのにロードバイクなんかに乗って大丈夫なの?」と家族は心配 するが、一応「心配無いよ」と返事をしている。

実際、ロードバイクに乗っている時はさほど問題の足首は痛くない。

足首を非伸縮性のテーピングテープで固定し、さらに捻挫防止サポーターで動きを制限する処置を施しているのが効いてるのかなと思うがそれだけではない。

自転車のペダリングは元々足首にあまり負荷がかからない運動系なのだ。

10年ほど前、左足首が変調をきたして好きな山登りを断念せざるを得なくなった時、次の楽しみとして自転車遊びを選んだその決め手は、足首の負担が少ない運動だった からだ。

だから、このところ気になっているのは(ロードバイクで)走ることよりも歩くこと。

小生もビンディングシューズを履いているが、そのタイプは3穴のSPD-SL。

しかし、あの大きなクリートが付いたシューズで歩く時には足首を深く前傾させることになり、この動きが今の小生には結構痛くて辛いのだ。

こうなったらシューズを替えるしかない。

クリートが靴底に収まるMTB用の2穴シューズなら歩く時は普通の靴と同じだから足首が前傾になる事はないので足首への負担はある程度軽減できる筈だ。

そこで、Shimanoの2穴シューズとSPDペダルを購入して、まずはローラー台のバイクでその使用感を確かめることにした。

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ShimanoSPDシューズとCorratecに付けたSPDペダル

2穴シューズのクリートはスペード型をした小さな金属で、その頼りなさげな感じからペダルとの固定力は大丈夫かと不安を感じたが、実際にはシューズとペダルは結構ガッチリと固定され、ローラー台でペダルを回す程度の単純運動ならば何ら問題ないことが確認できた。 

但し、スニーカータイプの紐締めシューズは靴内で足が遊ぶ感じがあり、若干の違和感と共に踏力ロスが懸念された。

そこで外乗り用としては、足の締め付け力があって踏力ロスも少なそうなロードバイクシューズタイプの2穴シューズをあらたに手配した。

またペダルもフラット面の無い軽量(283g)なSPDペダルを手当てする事にした。

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Boodun SPD シューズとZERAY SPDペダル

数週後注文品が手元に届いたので、早速DeRosaのペダルをSPD-SLからSPDに交換して実走でその違いを確認することにした。

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DeRosaのペダルをSPDに替えて実走で違いを確認

走り出しでは、SPDの小さなクリートのせいでビンディングが多少捉え辛く、またSPD-SLの様にカチッと入った感触も少ない様に感じたが、多分これは不慣れが主な原因であり時間の経過とともに解消されるだろうと思う。

それじゃ走行時はどうか?

結果としては、走り出してしまえばSPD もSPD-SLも特段の差異は無い(小生の実感として)という事が判った。

ペダルを踏んだ時の力の加わり方(母指球にかかる力の感じ)や引き足での下肢にかかる負荷具合等は、ど素人の小生にはその差が判らない程度のものだった。

路面段差の衝撃でビンディングが外れるのではとの過剰な懸念もあったが、それも杞憂だった。(第一そんな事でビンディングが外れたらMTBだって危険で使えゃしない。)

巷ではSPDは初級者向きでSPD-SLは中・上級者などと流布されているがその根拠は何だろう?

ビンディングの外れ易さが根拠だとしたらそれはちょっと違うのではないか?

レースだとか高速でのダウンヒルといったバイクを極限性能で使うケースは別だが、 普通のローディーの使い勝手でSPDだとビンディングが外れて危険だなんて事はほゞ あり得ない。

まぁ皆さんがビンディングに何を使おうと「私の勝手でしょ」だが、小生の場合はSPDで充分に用が足りる事が今回の実走ではっきりしたのは確かだ。 

もう一つ判った事がある。

SPDクリートビンディング接触面がわずかでシューズを固定する力が小さいため、脚を真っ直ぐにおろすペダリングを身に付けないと、クリートを支点として踵が 外に開いたり内に入ったりするのを防げないということだ。

と云うことは、SPD-SLの場合は疲れて脚が開いても、クリートビンディングの固定力でペダリングを補正してくれているのかもしれない?

まぁいずれにしてもバイクを降りて歩く時の足首の痛さは大分軽減されたので、しばらくはこの2穴シューズとビンディングで様子をみることにしよう・・・。