風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

思いがけない手術

 

一昨年夏に、変形性足関節症の治療で左脚の下位脛骨骨切り術を受けたが、傾きの修正が足らなかったせいかこの2年で足首関節の変形と内反足が更に進行し、最近では上下の関節が当たって擦れるその痛みで10mほどを歩くのさえ辛くなった。

これでは普段の生活も儘ならないので、主治医に治療法の一つである”足関節固定術”の施術を相談したところ、意外にも「”人工関節全置換術”を検討してみましょう」と提案された。

ここで意外と言ったのは、一昨年骨切り術を受けた際、主治医からは”足関節固定術”を薦められたが、小生の我儘でこれを断っていたからだ。

理由は”足首の関節を金属で固定したら自転車に乗れなくなる”からで、好きな山歩きを諦めて更に自転車にも乗れなくなったら「何を楽しみにこれから生活するんだ」という小生のQOLが懸かっていたから・・・。

 

しかし、パラリンピック自転車競技で、膝下から先が義足の選手が何の違和感もなくペダルを漕いでいるのを見てこの考えは変わった。

「足首が動かなくても自転車に乗れる?」もしかすると「下肢全体を上手に使えばクランクの回転に合わせた脚運びが出来るんじゃないか?」と俄かに希望が芽生えた。

小生は普段から、足首負荷軽減のためサポーターを巻いてロードバイクに乗っており、かなり足首の動きが制限された状態でのペダリングが身についていたから、これは自分的には結構合点がいく出来事だった。

 

という訳で、この希望的観測を携えて主治医に”足関節固定術”での再手術を相談したところ”人工関節全置換術”を提案されたのだから、この想定外の展開に小生は少なからずビックリしたというのが事の次第。

この”人工関節全置換術”というのは、変形性関節症により傷ついた関節(脛骨と距骨)の接合部を、金属とポリエチレンで造られた人工関節に入れ替える手術で、これが巧くいけば歩行障害の原因となっている足首の内反も矯正されるので、関節部の痛みが無くなるだけでなく足首の可動域も今より広がる。

願ってもない提案に二つ返事で「宜しくお願いします」と答えてから「こりゃぁ普通の歩きどころか山歩きも再開出来るかも・・・」と主治医の話を聴きながら頭では別の事を考えていた。

 

整形外科の疾患は患者のQOLに関わるが命に関わる事はほとんど無い。

コロナ禍で病院自体が入院患者を制限している時期、手術の先送りは止む無しと覚悟しつつ「いつ頃に手術が出来ますか?」と聞いてみると、これまた意外にも10月初旬には可能との答え。

一昨年の骨切り術の時は半年も待たされただけに「どう云う事?」と思ったが、手術を早くやって貰うに越したことは無いので、要らぬ詮索は止める事にした。

 

これで長年悩みの種だった左足首の痛みと”おさらば”出来ると思うと本当に嬉しいが、一つ気懸りなのは手術後いつになったらライドが再開できるかだ。

主治医は「最低半年間は運動は避けて」と言っているが、真面目にそれに従っていたらストレスと運動不足で体調不良間違いなし。

そこで”退院から2ヶ月間は安静にして人工物が身体に馴染むのを待ち、年が明けてからローラー台での低負荷⇒中負荷運動1ヶ月を経て、2月初旬には近場ライド再開”という手前勝手なスケジュールを立ててみた。

果たして”捕らぬ狸の皮算用”にならなければ良いのだが・・・。

 

さて、今週も通院やら雑事やらでライド時間が思う様に取れず、近場の ”木曽川SR” を2.5時間ほど走ってお茶を濁すしかなかった。

とは言えここの走路は風を感じながら気持ちよく走れるので、月に数回は必ず行く小生御用達のお気に入りロード。

30km Non Stop走でひと汗流した後は25km/hr前後の負荷を感じない程度のスピードで138タワーまで8kmほどを走って休憩。

木陰のベンチに腰掛けて寛ぎのひとときを送れば、静寂の中緩やかな時間が辺りを包み込んでいく気がする・・・。