風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

夏も終わるなぁ

 

コロナワクチンの接種券が届いた。

どうするかチョット迷ったが、お盆過ぎに風邪を引いた(感染経路は全く不明)こともあって、「コロナウイルスを何処かで拾う?可能性もあるな」と懸念して接種することにした。

最近の世相を観るとコロナは”もう過去のもの”と云った感があるが、これはメディアがその感染状況などの報道をしなくなった事が大きく影響しており、実際には第5類移行以前の第8波(2023/1頃)の罹患数を超えそうな勢いで、第9波が押し寄せているのが今現在の実態だ。

今流行しているウイルスはオミクロン株派生型のXBB株というもので、このウイルスはワクチン接種や感染で体が獲得した抗体を効かなくする”免疫逃避”能力が高いらしく、それはつまり、今回のワクチン接種の効果が半減?することを意味するが、まぁそうは言っても”打たないより打った方が増し”程度の症状軽減効果は期待できるだろう?

 

それにしてもウイルスは何とも不可思議な存在だ。

生物か無生物か判然としない0.1㎛(電子顕微鏡でしか見れないサイズ)ほどの極小の物が、地球上の色んな生き物の脅威(病原性ウイルス)になったり、その進化を蔭で 支えたりしている。

人間の体の細胞数は37兆個ほどらしいが、そこには40兆個の細菌と380兆個のウイルスが共生(その大多数は無害)しているという。

これは取りも直さず、人間は細菌とウイルスによって生かされている?と云うことで、その意識をチョットだけでも頭の片隅に留めておくことが、これからの我々の日常生活には必要かも知れない・・・。

 

 

さて今日は「美濃の板取川を訪ねてみるか」と急に思い立ったので、時間は遅い(AM9:45)が出かけることにした。

9月を迎えて酷暑の夏の感じは幾分薄れてきたが、ウェアに着替えてバイクを準備するだけで、もう少し汗ばむほどの気温に変わりはない。

「4時間ぐらいで帰ってくるよ」と希望的時間を妻に言い残して、急ぎ居宅を出発することになった。

 

金華山麓を北に回りこんで長良川左岸沿いを日野へと走る。

居宅を出てからまだ30分ほどしか経ってないが、この辺りまで来ると周囲は山辺の風景に変わるので、こういう景色が好きな小生の気分は、いつも決まって安らぐ気がする。

地方都市に住む良さは直ぐ近くに豊富な自然が在ることで、こういう所は大都市に居ては味わえない”特権”みたいなもんだと独り得心して微笑んだ。

千鳥橋から岐阜市街方面を望む

千鳥橋を渡って長良川右岸側へ走路を変えると、ここから暫くは車と並走する路側帯の道なので、少し緩んだ気持ちを引き締める必要がある。

ハンドルグリップ部に付けたバックミラーの角度を、後方が良く視認できる様に再調整したら準備OK、後は危険な目に遭わない様に神様仏様に祈るしかない・・・。

 

大矢田(美濃市)の市場交差点まで走ってきた。

今日はここを直進し ”大矢田もみじトンネル” を貫けて板取川へ向かうのがあらかじめ 決めた走路。

2.6kmほど緩い斜度の登りが続くので、30km近い距離をほゞNonstopで走ってきた脚には堪えるが、ここは我慢してクランクを廻し続けるしかない。

峠に向かって緩い傾斜の坂が続く

滴る汗にサングラスを曇らせながら登っていると、前方に旧道との分岐が見えてきた。

この2月までは斜度のある九十九折れの旧道を通って山越えしていたが、新トンネルの完成でこの旧道は3月以降通行止めになってしまった。

Tour of Japan美濃ステージの山岳pointとして、多くのローディーに親しまれた旧道なのだが、もう二度と走れなくなってしまったのは残念至極と言うしかない。

門外漢の小生は、新トンネルを造るより旧道を改良して使った方が”費用対効果”の点で優れている思うのだが、どうも行政にはそういう観点は無かったらしい・・・。

 大矢田もみじトンネル         新トンネル手前の旧道分岐

新トンネルを貫けると、そこから板取川までは約3kmのDownhill。

45km/hrで飛ばせば登りで掻いた汗も一気に引くが、不測のパンクにより操舵不能から転倒となる事態を恐れる小生は、それ以上のスピードは怖くて出すことが出来ない。

「誰が見てる訳じゃ無いから安全走行だ」とブレーキングしながら下っていると、後方から来たローディーが、無言のまゝ俊速で小生を追い越していった。

「おいおい、そんなに飛ばして大丈夫かい?」と負け惜しみじゃ無く、遠ざかっていく見知らぬ相手を気遣って、ボソッと一言呟いた。

(上流洞戸方面) 板取川の澄んだ流れ (下流美濃方面)

睦橋を渡って左に行けば洞戸だが、今日は右折して美濃へと戻るのが既定の走路。

美濃和紙の里会館に向かって走るこの川沿いの快適な直線は、件の美濃ステージ最終Lapで、各チームの主力選手が最後の力を振り絞ってTop争いを繰り広げる道。

そこを漫然と走るのは詰らないと、小生もそれに倣って束の間スピードを上げてみたが、結局はこの貧弱な脚力では40km/hrを出すのが”精一杯”というお粗末さだった。 

 

大人げない無理?をして無駄に掻いた汗を路傍の清水で洗い流した後は、板取川の清澄な水辺で遊ぶ人達を眺めつつ、適度なスピードを保って長良川との合流点へと向かう。

やっぱりこれが小生本来の走り方で、先刻の様に気分任せに無理して走ると、そのツケは倍返しになって戻ってくることを、そろそろ自覚しなくちゃいけないなぁとつくづく思う今日この頃である・・・。

汗を流した山清水(中に沢蟹がいた)        板取川原で遊ぶ人達   

給水ボトルが空なので、飲み物の補給も兼ねて美濃橋に立ち寄って一休み。

普段は人影のあまり無い静かな橋下の川原だが、今日は清涼を求めて集った人達が多数居て、それぞれが思い思いに川辺での娯楽を愉しんでいる。

それを遠目に見ながら思ったのは、この夏休みに東京から遊びに来た孫達を、2週の間で一度も川遊び等の外遊び(近所のプールには4回行った)に連れ出さなかったこと。

あの孫達も成長すればやがてじじばばの所など来てくれなくなる、「想い出作りに失敗したなぁ」と今更ながらに後悔した。

橋上から川を観ながら・・・      夏の終わりを愉しむ多くの人達

「さぁ帰ろう」とバイクに跨る。

物思いに耽って少し長めに休んでしまったので、帰路は寄り道をせずに休みも1回3分 だけにしようと決めた。

そうすれば帰着予定を30分とは超えずに「ただいま~」と言えるだろう・・・。