このところの円安は海外通販をよく利用する小生にはちょっとイタイ。
10年ほど前は80円=1ドルだったので、同じものを買うにしても1.7倍のお金が財布から消えていく訳だから「いい加減どうにかしてくれよぉ」と愚痴を言いたくもなる。
問題の元凶は日銀の大規模金融緩和。
この金融緩和に依存した ”アベノミクス” は、当初は低迷する日本経済の救世主として 大いに持て囃されたが、これによって潤ったのは大企業とその関係者のみで、絶対多数を占める多くの中小企業や庶民はその恩恵に浴することなく、生活全般は年々先細って苦しくなるばかり。
今じゃぁこの政策が失敗だったことは明らかで、何でもありの放漫財政出動によって 膨らんだ国庫負債の枷により、柔軟な政策が打てなくなってしまったのが今の我が国の経済苦境の偽らざる実相だ。
輸入インフレと実質賃金の低迷がここにきて国民生活を圧迫し始めているというのに、その舵取りを担う為政者らは日々政争や忖度に明け暮れ、また多くの国民もどこかそんなことは知らぬげに ”ささやかな享楽” に身を委ねている。
「一体この国はこの先どうなってしまうんだろう・・・」とチョッピリ悲しくなる今日この頃である・・・。
さて、最近は山手方面へのライドばかり繰り返してきたので今日は久し振りに南の方角に走ってみることにした。
”木曽川沿いを南下して愛西でハスの花を愛でたあと、弥富⇒桑名を経て揖斐川沿いを北上して戻る”のが大体の走路の想定、平地の約90kmなので向かい風の悪条件さえなければ大して疲れることは無い。
まずは木曽川橋を渡って左岸沿いをサイクリングロード⇒堤防道路と走り継ぐ。
小生は車を気にしながら狭い路肩を更に狭くして走るのが嫌な性質なので、走路を選ぶpointの一つが”車があまり走らない道”
その点この道は車の交通が少ないので合格点だし、眼前に拡がる景色がそこそこ雄大で見る者を爽快な気分にしてくれるのも気に入っている。
時折周りの景色に視線を投げながら走っていると突然ある考えが脳裡に浮かんだ。
「そう云えば大賀ハス園が近くだなぁ」大賀ハスは千葉の縄文遺跡で発見された種子を発芽させたもので、全国にその増殖した ”古代ハス” が植えられており、羽島のハス園もその一つ。
「よしちょっと寄っていこう」と馬飼大橋を渡ってハス園へと向かったのだが、しかしその期待は直ぐに失望へと変わった。
スイレンはピンク色の花を咲かせているが目的の大賀ハスは殆んど咲いてない・・・。
「まだ早かったかぁ」今年は気温が高いので開花が早いと思ったが、それはそうあって欲しいという願望に裏打ちされた手前勝手な判断だった。
と云うことは愛西のレンコン畑のハスの花も咲いてない可能性が高い「う~んどうするかなぁ」と少し迷ったが、花の無いレンコン畑を訪ねてもしょうがないので結局愛西はスルーすることにした。
木曽長良背割堤を軽快に走って木曽三川公園を目指す。
走路上に人影は無いが、堤防法面には下草を刈る人が数名いてそれぞれが無心?に作業に勤しんでいる。
仕事とは云えこういう人達がこの背割堤を定期的に手入れしてくれるからローディーは快適にここを走れるのも事実で「ご苦労さん」と上から目線ながら感謝の言葉を呟いて前を通り過ぎた。
長島からはR-1の伊勢大橋を桑名へと渡り、そのまま養老鉄道沿いの美濃街道を多度へと走る。
いつもなら揖斐川右岸の堤防道路を走るのだが、たまにはこんな風に昔ながらの地蔵堂や常夜灯が所々に残る古い街道を走るのも趣?があって楽しい。
部外者目線で云えばこういう道は出来るだけ昔のまま残して欲しいが、そうもいかないのが現実で土地の区画整理等で道が付け直されて走り難くなっているところもある。
まぁこれはどうしようもない事なんだろうけどね・・・。
多度川を越えると大社も近くなのでちょっと寄り道(なんて言うと祭神に叱られそう)していくことにした。
小生は特に信仰心が篤い方では無いのだが、最近は神社仏閣を訪ねる事が多くなった。
これは自転車ライドの賜物で、ずーと走ってばかりではいられないので適当なところで休憩をとるが、それが神社仏閣のことが多いという訳。
不純な動機で神様仏様ゴメンナサイ、その代わりお賽銭を勢んどきます・・・。
駒野(南濃町)で美濃街道と別れ、揖斐川を渡って輪之内の外れまで走ってきた。
本戸輪中堤の”アジサイロード”が丁度見頃を迎えていたのでバイクから降りユックリと歩きながら鑑賞、見物客は小生を含め4人だけで静かな時間の流れが心地よい・・・。
立ち止まってアジサイの花を観ているとすぐ傍の株下から突然タヌキが顔を出した。
「あれっこんなところにタヌキ!」と見詰めると、小生の存在にやっと気付いたタヌキは一瞬ギョッとして脱兎のごとく駆けだしたが、その逃げ様の面白かった事。
勢いよく駆けたため斜面に気付かずそのまま空中へと飛翔、もんどり打って下草の上に落ちると、すぐさま体勢を立て直して這々の体で茂みに逃げ込んでいった。
「何もそこまでビックリすることは無いのに」とタヌキの災難?に同情しつつも口元がつい綻んだのは言うまでもない。
その後は長良川沿いを上流に向かって走り、居宅には午後2時チョット過ぎに帰着。
久々に南へ向かったライドだったが、予定より時間がかかったものの「色々とあったがまぁまぁ面白いライドだった」と自己満足した1日であった・・・。