風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

それにしても・・・

 

年末から遊びに来ていた孫達(姉弟)が、迎えに来た母親(次女)に連れられ東京へと帰っていった。

それまでの変化の乏しい日常が一転する様な、起きてから寝るまで何かと落ち着かない12日間だったが、彼らが居なくなってみると、その喧騒が居宅のどこからも聞こえないというのが何とも淋しい。

あと何年こんな風にして”じじばば”のところへ来てくれるんだろうか?

そんなことを思いながら、少し散らかった部屋を妻と片付けていると携帯が鳴った。

今は米国テキサスで留学生活を送る長女からのLINEで、近況を伝える文面に続けて屋外で遊ぶ孫達(こちらも姉弟)の動画が添えてあった。

年末までは零下の気温だったが、ここ数日は暑いほどの気温?が続いてるらしく、孫達は半袖姿で自転車に乗ったりラインスケートに興じたりしていた。 

長女家族が渡米して約2年経つが、こういうご時世なのでこれまで1度も帰国したことは無く、彼らの最近の様子はこうしてLINEを通して知るのみ。

まぁ記録媒体でも皆が元気にしている様子は判るが、やっぱり直に接して話しを交わしたいのが本音。

叶わぬ望みを胸の奥に仕舞い込みながら、何本かの動画を再生した・・・。

 

さて、今日は年明け最初のライドだが、午後から所用があって時間が無いので、あまり遠出はせずに近場を3時間程度走って済ませるにした。

天気はソコソコに良いし風も比較的穏やか、気温もこの時期にしてはやゝ高め(10℃ ほど)なので、例え時間制約があってもこんな日に出掛けない手は無い。

足首保護のためハイカットビンディングシューズを新調、調子はどうかな?

短時間で効率よく走るなら「木曽川サイクリングロードだな」と独断と偏見に基づいて行先を決め、バイクを其方に向けて走り出す。

3週間近くもバイクに乗ってないので、ライディング姿勢にチョット違和感を覚えるが、多分これは直ぐに慣れて忘れるだろう。

しかし、身体を包むこの軽い疲労感はどうも直ぐには消えそうもない。

「少し不摂生が過ぎたかな?」と最近また張り出した腹周りを撫でながら、後悔の思いに軽く苛まれた。

 

木曽川大橋を渡って木曽川沿川サイクリングロードへと向かう。

笠松湊公園から138タワー方面を望む     今日は木曽川に沿って上流に走る 

予定は、木曽川に沿って愛知県側を犬山まで走り、犬山橋で木曽川を渡って岐阜県側を笠松まで戻る沿川周回。

走行距離が60kmにも満たないので、途中で小休憩をとっても多分3時間はかからないと皮算用した。

 

サイクリングロードは思いの外(3連休の認識が無かった)人出があってチョット後悔したが「まぁ仕方無い」と諦めて、普段の走りより幾分かスピードを落とす。

それにしても最近のローディーは、挙手や会釈で挨拶をしても返さない人(年齢に関わらず)が多くなった。

まぁ挨拶するかしないかは個人の勝手なんだろうけど、それをしたからと云って個人の領域が侵される訳じゃ無いから、そこはマナーと割り切って面倒臭がらずにして欲しいもんだ。

木曽川サイクリングロード          138(いちのみや)タワー

扶桑緑地公園近くの堤防道走っていた時のこと、前方の幹線道から1台の車が堤防道へと入ってきた。

「あれっこの道は一方通行の筈?」と思いながらその先を見ると、脇道からパトカーが現れこの車を追う気配で「これは捕まるぞ」と思ったが、その後の展開は意外や意外。

あろうことかパトカーの前にいた車が何と堤防道路へと進入し、それに続いたパトカーが案の定サイレンを鳴らして停止を勧告した。

「あちゃ~何てこと」先に違反した車はそのまま走り去り、それに続いた車が捕まると云う不条理。

”世の中こう云う事ってよくあるね”的話だが、それにしても警察って違反をさせない様にするのが役目なのに、違反をさせてから取り締まるなんて「チョット間違ってるんじゃないの」と思わずにはいられなかった。

 

予定通り犬山まで走り、伊木の森の脇を通って前渡まで戻ってきた。

ここからはまた木曽川に沿って走ることになるが、昨年新設されたサイクリングロードがあるのでまずは其処へと向かう。

堤防下に伸びる新設サイクリングロード(各務原市前渡付近)

わずか800m足らずと短いが、新しい道は走っていて実に気持ちが良い。

しかし、新設された道を喜んでばかりではいられない。

岐阜県側のサイクリングロードは愛知県側に比べてローディーの利用度が低く、使われない道は管理も疎か(現に鬱蒼とした木立に囲まれ昼なお薄暗い場所や道全面の落ち葉で走行が危険な場所、路面状態の悪い場所等が多々ある)になって、それがまた利用度の低さに拍車をかける悪循環を生んでいるので、ここもそうならない様にと切に願うばかりだ。

 

各務原大橋を渡って川島経由で笠松へと向かう。

各務原大橋からは上流犬山方面の展望が拡がる

ところが河川環境楽園まで走ってきたところで、小川に架かる橋の工事で行手を阻まれてしまった。

「えぇ~いつこんな工事がはじまったのぉ~」と溜息が漏れるが引き返すしかない。

それにしても、期末になると彼方此方で官製工事が行われるのは、古くから日本各地で見慣れた風景。

だが、国の借金が膨大な金額になった現在、不要不急の公共工事は極力控えて貰いたいと思うのだが、今の政府はそんなことはお構いなしの大盤振る舞いの有様。

この将来に禍根を残す硬直的な行政の予算執行につい愚痴が出るが、そんなことをここで言ってみても、所詮無駄な事と諦めた・・・。

 

川島まで戻り、渡橋を渡って愛知県側のサイクリングロードへと入る。

往路では無風に近かった風が強くなり、向かい風となって吹きつけるのでスピードが上がらない。

「まぁ時間があるからユックリ行こう」そう自分に呟いてギアを1段落とすと脚が随分楽になった。

「いつもの休憩場所でチョットだけ休んでいくかぁ」前方に視線を投げながらまた独り言を呟いた・・・。

サイクリングロード脇の休憩サイト    木曽川の流れに癒されながら小休憩した