風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

気儘にサイクリングロード

 

安倍政権や菅政権と違って、国民目線での国政運営をしてくれると、淡い期待を持って見ていた岸田政権だが、その微かな望みもこの2年で跡形も無く潰えてしまった。

財政健全化、物価上昇、賃上げ、少子化等々と喫緊に取り組むべき課題は山積しているのに、この政権は予算の無駄使い(と借金財政の拡大)に走るばかりで、何一つとして有用な施策を施せないでいる。

悲しいかな、国政に無関心な国民が多いのが現状と言えども、これじゃ政権の支持率が下がり続けるのは必然だ。

願わくは、こういう政権は早々に退陣して、真に日本(の国民生活)を豊かにする力量を備えた政権にバトンタッチして欲しいが、今の国会の各党勢力分布や個々の議員の質(最近の不祥事を見てもその資質に疑問符の付く議員のなんと多いことか)を俯瞰する限り、この願いも泡沫夢幻とならざるを得ないだろう。

 

小生の様な老い先短い者には、この国が将来に亘って矮小脆弱化しようとも、その身に及ぶ害は少ないが、現役世代以下の者には、残念ながら苦境の大波となって押し寄せることは避け難い。

そうなるかならないかは、主権者たる国民の意思一つに懸っていることを是非とも自覚して欲しいもんだ・・・。

 

 

さて、今日は久々に青空の広がる好天だが、どうも遠出する気分にならない(足の怪我がちょっと気になる)ので、色々と考えた末に結局、木曽川サイクリングロードを60kmばかり走って”お茶を濁す”ことにした。

 

市街を南に走ってまず向かうのは羽島。

このルートでいつも迷うのは、どっちの橋(尾濃大橋or濃尾大橋)で木曽川を渡るかと云うこと。

濃尾大橋まで脚を伸ばせば、木曽川左岸河川敷に敷設されたサイクリングロード(全長約23km)の始点~終点までを走れるのだが、尾濃大橋だと5kmほどをカットするので、その不完全さがちょっと気に喰わない。(これって小生の陳腐なこだわり?)

「それじゃ四の五の言わずに濃尾じゃないの」と言われそうだが、そうすると、小生のあまり好きじゃない街中での走りが増えるので、それはそれでまた気に入らないのだから困ったもんだ・・・。

とまぁこんなことでクヨクヨ悩んでても所為がないので、両方への分岐に来たところで「えいやぁ!」とばかりに濃尾大橋へとハンドルを切った。

 

尾西でサイクリングロードに入り、此処からは岐阜方面へ戻る形で木曽川沿いを上流へと走る。

これで当面は、背後から忍び寄る車に神経を使う必要が無いので気分はリラックス。

以前ヨーロッパを旅行した時、街道沿いだけでなく街中にも延々と自転車専用道が続くのを何度も見て、その充実ぶりに感嘆したものだが、脱炭素が標榜される時代だけに、エコな乗物である自転車の利用促進に向けて「我が国でも専用道の拡充を図って欲しいもんだ」と現状を憂うる一国民として切に思う。

木曽川サイクリングロードを北上する(一宮市尾西付近)

JRの鉄橋下を通過列車の轟音に吃驚!しながらくぐり、新木曽川橋の先で堤防へと駆け上ると視界が大きく開けた。

うねって流れる木曽川とその奥の青山の連なりが、茫洋とした景色をより一層強調して小生に清々しい解放感を与えてくれる感じ。

遠くに見える御嶽山の山頂辺りが白くなっており、「いよいよ秋が深まってきたなぁ」と独りボソッと呟いた。

サイクリングロードの中でこの辺りの風景が一番好き

138タワーに向かって気持ちよくペダルを漕いでいると、どこから現れたのか?不意にローディーに抜かれた。

脚力(瞬発力)は無いが持続力には自信があった数年前ならスピードを上げて追走するところだが、今はその持続力も無くなったので、遠ざかるその後姿を眼で追いながら、ひたすらに自分のペースを守って走るのみ。

老いると云うことは「出来なくなったことを一つ一つ確認していく道程」と自覚はしているが、やはりそれはそれでとても寂しいことである。

あれぇ、さっき抜いてったローディーはどこへ消えた?

”すいとぴあ江南”まで走って来た。

いつもならこの先で堤防道路に走路を替えて犬山まで走るのだが、今日はそこまで脚を伸ばす気にならない(気分の問題?)ので、扶桑緑地公園で折り返して愛岐大橋を渡り木曽川右岸のサイクリングロードへと向かうことにした。

このサイクリングロードは使い勝手が悪い(多分多くの人がそう思ってる)のであまり走ることは無いが、誰かが走ってやらないと(何で上から目線なの?)寂れる一方なので、ある意味この走路選択は小生の使命感に負うところが大きい。

それにしても、こういう公共物は設計をもっと考えて造ってほしいが、それが出来ずに場当たり的なのはどうしてなんだろうねぇ・・・。

今日は遠くの恵那山まで良く見える

アクアトトぎふ”まで右岸サイクリングロードを走る心算だったが、途中で心変わり(小生にはよくある)して、各務原大橋を渡って川島経由で左岸サイクリングロードへ戻る。

導入路からサイクリングロードへ入ると、何だか ”旧知の友に会った” 感じがして妙に 安らいだ気分になるのは、そこにある景色が馴染み深いものだからなのだろう。

徐々にスピードを上げて快適速度(今の小生の脚力だと25~26km/hr)で巡行すると、風を切って進む肌の感触が至極心地良い。

各務原大橋から望む木曽川上流の風景

笠松湊公園まで戻ってきた。

ベンチに腰掛けて陽光を浴びながら最後の一休み、視線の先でタンポポの綿毛が微かに揺れ、その傍で黄色の花も咲いている。

「ん?タンポポって春じゃなかったっけ?」

どうやら先日までの季節外れの陽気に、タンポポも咲く時期を勘違いした様だ・・・。

  笠松湊の昔を偲ぶ川灯台         タンポポも陽気に騙されたか?

さて、そろそろ帰るとするか。

此処からは街中走行になるので、人と車に気を付けなくっちゃな・・・。