若者達(取り敢えず40歳未満としておこう)の多くは同意しないかも知れないけれど、小生は今の政界の有り様には少なからず苛立ちを覚える。
20年前(それより以前でも構わないが)に比べると、国民の保守化傾向は顕著であり、それは国政における保守系政党の割合を見ても明らかである。
これを時流と言ってしまえばそれまでだが、果たしてこの現状は国民(とその生活)を良い方向へと導いて行ってるのだろうか?
この10年間、日本の世帯平均年収は400万円台前半で推移しており、この金額はOECD 加盟国中最低で、しかもその平均からは1万ドル以上も少ない低水準。
また、低所得者層(年収300万円以下)が労働人口の約4割を占め、多くの人々が日々の暮らしに汲々としているのが実態という悲しい現実もある。
果たしてこの様な国が、先進国の様態を整えていると言えるかどうか?
これは政府・財界が連携?して非正規労働者を増やし続けたことに要因があるが、それはまた、その政策を是認or見過ごしてきた多くの国民がいた(そして今もいる)ことにも遠因を求めることが出来る。
事程左様に、正しい政治には多くの人々の”監視するor正す目”が必要で、それを怠ると、最悪ロシアや中国の様な専制主義がまかり通る国になってしまう懸念すらある。 (安倍政権以降の政治状況を見るとその萌芽が無いとは言えない)
それを端的に示すのが、今国会で問題になっている”放送法の政治的公平に関する解釈変更係わる行政文書”の件で、その報道を見聞すると、当時の安倍首相とその取り巻き連中が、恣意的に法解釈を変更しようとした過程がつぶさに判り、その強権的なやり方に、小生などはある種の戦慄(いや怒りと言う方が正しい)を覚えるほどである。
一方、総務省の役人が作った公式文書であるこの書類を、当時そこの長であった高市氏自身が「捏造文書だ」と決めつけたのには、正直驚くを通り越して呆れた。
二枚舌三枚舌で”嘘も方便”の政治家じゃあるまいし、役人は上司に阿ってニュアンスを手加減することはあっても、無いことを有った様に記録に残すことは無い。(有ったことを無いことにするのは”モリカケ問題”で実証済みだが・・・)
ましてやその内容が時の政権の意向に沿ったものであれば猶更だ。
それにしても岸田政権、よくもこれ程次から次へと”問題のある人物”を政権内の要職に据えるもんだ。
世間が思ってるほど自民党内には”人材が居ない”ということか?・・・。
さて、このところの気温上昇でスギ花粉の飛散も本格化しているらしく、天気はそれ程悪くは無いが空はどんより。
花粉症の症状悪化を恐れてローラー台でバイクを漕いでいたが、どうもスッキリしないので、陽気に誘われた感じで「近場をチョットだけ走ろうかな」とマスクを二重にして出かけることにした。
時刻は11時を過ぎて外気温も上昇、多分20℃は越えてるので冬用ジャケットでは暑い気もするが「まぁ今日のところは我慢するか」と着替えるのは止めた。
堤防法面ではセイヨウカラシナが群生して黄色い花を咲かせているが、まだそれは所々で、最盛期の辺り一面を黄色く彩る景観にはほど遠い。
サクラに早咲きがある様に「この花にも早咲きがあるのかなぁ」と愚にもつかないことを思いながら、ゆっくりとペダルを漕いでその横を通り過ぎた。
福寿町で河川敷道路に走路を変えて更に下流へと走る。
今はまだこの河川敷道路は3つに分かれているが、現在進行中の2ヶ所の工事が終われば1本に繫がって、もっと上流から河川敷を走ってこられる様になるので、小生としてはこの工事の完成を心待ちにしている。
予定ではこの3月中に完工の筈だが、素人目で見る限りはとてもそれでは終わりそうにない感じ。
公共工事って予算執行年度内に終わるのが原則だと思うのだが、年度を越えても工事を続けることが可能なんだろうか?「あぁ心配だなぁ」と独り言を呟いた。
南濃大橋の先まで走ってから橋を渡り平田リバーサイドへと向かう。
いつもなら此処へ来ると1時間走をするのがルーティンだが、今日はその気はサラサラ無し。
1周4㎞の周回コースを2周した後は、草っ原のベンチに腰を下ろして休憩タイム。
花粉で鼻がグスグスするが、思ったほど酷くは無いのでチョッピリ安心した。
それにしてもこの季節外れとも言えそうな暖かさはどうだ。
ジャケットのファスナーを降ろして前をはだけると、汗ばんだ身体が少し冷えて気持ち良くなった・・・。
平田リバーサイドを後にして向かうのは安八百梅園。
前回訪ねた時(約1ヶ月前)は、ほとんどの樹がまだ硬い蕾状態だったが、もう見頃を迎えてる(ひょっとすると見頃は過ぎた?とチョッピリ不安も)んじゃないかと思って急遽向かうことにしたという訳。
此処からだと走り易い道は・・・と走路を頭に描きルートを決定、大体は想定した道を走るが、もし途中で嫌になったらボッチローディの常で臨機応変に変えるだけだ。
訪れた梅園には予想した以上の花見客が居て、のんびりとウメを観るつもりだった小生の思惑は大外れ。
「まぁ仕方ないな」と諦めて、園内を急ぎ足(と言っても脚が悪いので一見のんびり)で巡っただけで、そそくさと梅園を後にすることにした。
ウメは樹が小振りなので花開いてもサクラほどの華やかさは無いが、かえってその素朴さが美意識をくすぐるのか?何故か日本人はウメが好き。
「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな」頭に浮かんだ菅原道真の歌を口ずさみながら、歌人の様に後ろ髪引かれる思いを残してバイクに跨った。
さぁ帰るか。
ルートは久々に羽島経由にするかな?・・・。