風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

サイコン無くてもいいか?

 

3年半がかりで建設されていた岐阜県庁の新庁舎が昨年12月に完成し、この4日から開庁し一般人も入れるようになったので「チョット見学してみるか」と野次馬根性?丸出しで出かけた。

場所はこれまでの庁舎の東隣で、新旧が並び建つその構図には”何か意味ありげ”の感を持ってしまうのは、少し疑り深いところのある小生の性癖故か? 

今は旧庁舎となったこれまでの建物には、勤め人の頃には許認可の申請・打ち合わせや各種届出などでよく訪れたが、あの頃は「県職員の仕事は民間に較べ余裕があるなぁ」などと、職員の仕事ぶりを盗み見ながら不遜にも思ったりしたものだ。

新庁舎はセキュリティーも厳重になって、以前の様に部外者が自由に行政エリアに入ることは出来ず、来庁者は入庁証(ICカード)の貸与を受ける必要があるとのこと。

まぁ確かに県庁(行政)には色んな情報が集まるから、今の時代それは必須の対応だなと理解した。

新庁舎(左)と旧庁舎(右)建物の大きさが随分違う

そんな入庁証を持たない者が入れるのは、1・2階の供用エリア(食堂やコンビニ売店・ギャラリー他)と20階の展望エリア(清流ロビー)。

地上90mに設けられたこのロビーからは360度の展望が楽しめるとのことだったので、多少高所恐怖症の気がある小生ではあるが”ものは試し”と行ってみた。

高速エレベーターに乗るとあっという間に20階に到着。

その昔、ニューヨークのエンパイヤステートビルに行った時、地上320mの展望台へと上がるのに1分以上かかったと朧げに記憶しているが、現在の世界最速エレベーター(日立製)は分速1260mで上がるらしい。

何とも凄いスピードで「構造的に大丈夫なの?」と思ってしまうが”素人の考え休むににたり”でここは問題なしと納得するしかない。

 

4方が全面ガラス張りとなったロビーをユックリ巡りながら、眼前に広がる景色を満喫する。

天気が良いので遠くまで見通せるが、西と北の山波の辺りに雲が多いのは残念。

金華山の右肩に白く雪を被った御嶽山が見え、その左側の百々ヶ峰の奥には市街地からほとんど見えることのない乗鞍岳も顔を出していることから、視界を遮るあの山並みの上の雲さえなければ「ひょっとして加賀白山も見えるんじゃないか?」と高山を眺めるのが好きな小生の期待がチョットだけ膨らんだ。

    岐阜市中心部         北には奥美濃に続く山並みが連なる

休憩用に置かれたソファに腰を下ろしながら「これは良いところが出来たなぁ」と誰にも気付かれない様に内心ほくそ笑んだあと、今度来た時は安い(490円)と評判の定食を食べに「食堂に寄ってみるか」と考えて、普段から昼飯は摂らないのに何をまた愚にも付かない無いことをと独り嗤った・・・。

 

さてライドだが、冬場は行動範囲が狭くなるのでどこへ行くかを決めるのに難渋する(いつも同じところばかり走ってられない)のだが、今日はあっさりと木曽三川公園へ行くと決めた。

理由は、昨年10月のライドを最後に3ヶ月あまり足が遠のいているので、久し振りに「この方面へと走って見るのも良いかな」と単純に思ったからで、何か特別な思惑が あったからでは無い。

 

バイクは2ヶ月近くも乗って無かったLapierreとし、タイヤに空気を入れ変速系の動作も確認して・・・とここまでは順調に進んだのだが、サイコンをホルダーセットして電源ONすると何とバッテリー切れの表示が出て「えぇバイクを替えろってこと」と思わず絶句。

バイクとサイコンはセットなのでサイコンがダメならバイクを替えなくちゃならないが、今更De Rosaを準備するのも面倒だし・・・と考えた末に出した結論は、サイコン無しで走ると云うこと。

ケイデンスもスピードもおよそは体感で判るし、それが大きく違っててもライドの支障になるなんてことは”これっぽっち”も無いからね。

 

木曽三川公園は木曽・長良・揖斐何れの川沿いを走っても行ける(名の通り3つの川が集まる場所)が、最も走り易い(小生の主観)のは長良川左岸堤防沿い。

しかし、木曽長良背割堤区間が工事通行止(2月末まで)なので、今日は少し遠回りになるが、走り易さは長良川沿いに次いで良い揖斐川沿いを走ることにした。

居宅から三川公園までの大体のルートを頭に描き「さぁ出発だ」とペダルを踏み出す。

墨俣付近の自転車道を行くと伊吹山がどこまでもついてくる

市街地を抜けたあと長良大橋を渡って右岸堤防道に入る。

誰も通らない道をバイクで独り走るのは実に気持ちが良く、ハンドルから手を離し両手を広げて空気を胸いっぱい吸い込めば、冬の冷気が身体の隅々まで沁み込んで、眠った身体を覚醒させてくれる。

右手奥には秀麗な姿の伊吹山が見え、あたかも小生と伴走してくれている様だ。

よく思うのだが、伊吹山は岐阜・大垣辺りから見ると高山の趣があって秀逸なのだが、琵琶湖側から見るとぼったりとして山容としてはあまり頂けない。

そういう意味からすると、滋賀県最高峰(一等三角点は米原市)で”おらが国の山”と自負する同県民には申し訳ないが、伊吹山岐阜県の山と言えそうだ・・・。

 

安八⇒輪之内と走り継いで平田までやってきた。

ここの秋葉神社では、例年2月の初旬に”今尾の左義長”として近在で有名な火祭り神事が催され、それを観ようと見物客らで大いに賑わうのだが、この3年はコロナ禍で中止となり今年も第8波の流行で見送りとなった。

例年この神社の前庭で奇祭”今尾の左義長”がおこなわれる

Withコロナが言われて久しいが、死亡者数が過去最多を記録する悲惨な現状に在っては、今まで以上にコロナ感染を警戒しなければならないのは当然。

そんな状況にも関わらず、先日岸田首相が感染症指定を2類から5類へ引き下げる方針を打ち出したのには正直魂消た。

「この人大丈夫?」これまでの数々の愚行?で岸田氏の政権首班としての器には疑問符が付きっぱなしだが、多くの国民は果たしてどう考えてるんだろうか?

 

今尾橋で揖斐川右岸に渡り、ここからは専ら堤防道を三川公園へと走る。

今尾橋を渡ると養老山地も近い      この堤防道を山の途切れまで走る

風があまり無いので陽射しを受けて気温も上がり、半袖+長袖とインナーを重ね着しているので少し汗ばむほど。

ジャージのファスナーを下げて首周りに風を入れると心持除湿されて快適になった。

左の川面そして右の山並みを眺めながら”ただただ走る”気分は最高で「今日はそこそこ良いライドになったな」と自己満足気味に独り呟いた。

 

木曽三川公園に到着し、タワー広場で小用を兼ねてしばらく休憩。

揖斐川越しに見る三川公園センター      展望タワー広場に人影はまばら 

この時期はイベント等の催しが無いためか?人はあまり居らず、辺りは閑散としたもので、青空に向かってすくっと建つ展望タワーも心無し淋しそうに見える。

「あの展望台からは周りがどんな風に見えるんだろうか?」「昔上がった五稜郭の展望タワーに形が似てるか?」等とあれこれもの思いに耽って束の間を過ごした。

 

帰路は木曽川沿いを走る予定だったが、長良川河川敷のトライアスロン会場を見て急に心変わり。

バイク&ランの5km周回コース(3kmコースもある)を1周してからそのまま長良川沿いを帰ることにした。

トライアスロンはあこがれ(永遠の)だが、そんな過酷なことが出来る筈ない小生には無人のコースをバイクで走って疑似体験するのが関の山だしそれで充分だ・・・。

会場の河川敷には過酷な闘いの場とは思えない風景が広がる

午後になって急に強くなった北西(左斜め前方)からの風にチョット苦しめられながら平田まで帰ってきた。

南濃大橋を渡って長良川左岸堤防を行けば残り18kmほど、風もところどころ追い風になるから少しは楽が出来るだろう・・・。

南濃大橋上から帰路方面を望む