風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

問題は精神力

 

日本海側の各地に大雪をもたらした寒波が、太平洋側へもその舌を伸ばして濃尾平野の北辺部に今冬初の雪を降らした。

今朝起きがけに居間のカーテンを開けて窓外を見ると、向かいの家の屋根にうっすら雪が積もっており、小生の住む辺りもどうやら夜半に人知れず雪が舞った様だ。

この辺りではクリスマス前に初雪を見ることが多いので「例年通りだな」という感じだが、雪が降ると冬もいよいよ本番と云う訳で、これまで先送りにしていた”或ること”をついにやらなくちゃならない。

 

その”或ること”とは車のタイヤ交換で、夏用から冬用のスタッドレスに替えるのだが、この作業、昔は”大した手間でもない”と思っていたが、歳をとった今ではこれが結構な”重労働”なのだ。

車は小生と妻ので2台あり、計16本のタイヤを脱着・清掃して倉庫に片付ける訳だが、動作が鈍い上に腕力も不足気味(タイヤってこんなに重かったけ?と思うことしきり)おまけに普段とらない姿勢で腰が痛くなり休みながらやるので、結局全ての作業を終えるのに4時間近くかかってしまった。

まだこれまで自前でやってきた色んな事柄を他人に委ねることは無いが、タイヤ交換の苦労からしても、近い将来にはそう云うものが必ず出て来る筈。

歳を重ねる毎に衰える体力知力に”待った”をかける術は無いのかなぁ・・・。

 

 

さて今日は、先回予想外の強風で断念した関ケ原方面へのライドをリベンジすることにした。

多分これが年内最後のライドになると思うが、年初のライドが木曽川CRを犬山方面へと走ったから、奇しくも”東奔西走”してこの1年が終わると云う訳だ。

 

街中を抜けて長良川左岸堤防に出ると、一気に視界が広がって爽快な気分が小生の全身を満たす。

眼に入る景色は走りを助ける栄養剤みたいなもので、視線を遠くへ投げながらペダルを漕げば、不思議と脚が軽快に回り出して気分も上がる。

しかし、西寄りの少し強めの風が吹いており若干不安が募るのも事実で、「風よ止んでくれ」と願うがそれはどうも天に届きそうにない。

まぁ行きの向かい風は帰りの追い風で結局は”行って来い”なんだけど・・・。

目指すはあの山の麓

河渡橋を渡って旧中山道へと走路をとる。

この道は街道沿って続く家並が風を和らげてくれるので、向かい風に抗って走る時には有難い。

安全配慮でスピードを抑える必要があり少し遠回りにもなるが、そんな不満は楽に走れる満足感に比べたらどうってことは無いと独り納得して走る。

 

穂積を過ぎて美江寺近くまで来ると再び視界が大きく開け、進行方向正面に青い池田山とその奥の白い伊吹山の山塊が大きく望めた。

これまで伊吹山の冠雪は降っては消えていたが、この雪は来年4月下旬まで残る根雪になるに違いない。

伊吹山には雪がよく似合うので、「なるべく長く残っていてほしいなぁ」と自分本位に思った次第である。

秀麗な山容の伊吹山には高山の趣が・・・

巣南⇒神戸と旧中山道を辿って赤坂まで来たところで、どういう風の吹き回しか?急に金生山に登る着想が頭に浮かんで(少し思考回路が狂った?)行先変更となった。

(御蔭で西濃鉄道の踏切で、初めて石灰石運搬貨車が通るのを見る幸運?にも恵まれたけどね)

 

子安神社駐車場までの緩坂で坂上がりの脚を造ってからヒルクライムのスタート。

いきなり12~18%で200mほども続く坂なので、ギアは最初から34T×32T(ギア比1.063)にしてユックリ上るが、それでも息が次第に上がって腿もどんどん張ってくるので、少し蛇行気味にして斜度を下げる姑息?な手段に打って出る。

そうこうしてやっとの思いで金生山神社前まで来ると、斜度も緩んで少し楽が出来るが気分的にははやくもギブアップ寸前。

「もうちょっと頑張れるぞ」と自己暗示をかけて先へと進んだが、それも結局は最後の悪あがきに過ぎず、14~23%で更に上へと続く坂を目の当たりにしたところで、ついに我慢の限界が訪れた。

子安神社前から始まる激坂         延々と続く激坂にギブアップ

あと400mほども続く激坂なんて「今の脚力じゃとても無理」と坂を少し下り、展望の良い所で休憩したが、豈図らんや5分も休むと脚の疲れはどこへやら?

どうも問題の本質は脚力というよりも精神力にあったようだ・・・。

石灰プラントの向こうに伊吹山が       金生山中腹からの岐阜市街遠望 

明星輪寺まで行く筈が不甲斐なく終わったので、代償(小生の気分的なものだけど)として昼飯大塚古墳まで足を延ばしてから帰ることにした。

あそこから見る伊吹山もソコソコ絵になって小生は好きだからね。

  昼飯古墳と伊吹山           揖斐川橋梁を渡って帰った