風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

春の兆しに

 

自治会役員の順番が回ってきて会長職を務めることになってしまった。

この職は今回が2度目で、20数年前にやった時は会社勤めしていたため少し手を抜いたきらいがあるが、今では年中休日の身なので、以前よりましにその職務をこなすことができるかも知れない?

 

自治会については、少子高齢化や価値観の多様化という時代の流れを受けて、その存立が岐路にあると言われているが、小生の住む地域ではまだその様な問題意識は人々の間に顕在化してはいない様だ。

しかし、自治会員の高齢化による役員の担い手不足や加入者の減少傾向と云った問題点は我が自治会にもあり、早晩「今後自治会をどうするか」と云った根本の議論が必要になってくる可能性は高いと言える。

 

自治会は地域の問題解決や住民の融和を図る任意の活動団体であるが、その活動内容には行政の下請け的なもの(広報誌配布、地域清掃、ゴミ置き場管理etc)も多く含まれるので、自治会がなくなるとそれを誰が担うのかという問題が発生する。

「行政の仕事は行政に」と云うことで片付けばよいが、事はそう単純にはいかない筈だから、もしそんな時が来たら大変なことになるのは請け合いだ。

将来に備えて今から少しづつ準備しておく必要があるかもなぁ?・・・。

 

アサーションの時代だから自治会に入りたがらない人もいる。

非加入あるいは自治会から脱会した人に対してよく言われるのが”負担の不公平性”で、加入者が義務的に分担する事柄(自治会費や雑務等)を、非加入者は何ら負担することなくその「果実だけを享受する」との不満が一部の加入者にあるのは確かだ。

それに対して金銭的分担を求める声もあるが、それは果たして是か非か?悩ましい問題ではある。

 

お金に関して言えば、自治会費の使い方にも色々と問題がありそうだ?

自治会費として集めたお金が自治会内で使われるだけなら差し障り無いが、その大きな部分が自治会連合会への上納金とか消防団後援会費とか、自治会がその使途に直接関われないところで任意に使われているとしたらそれはそれでまた問題。

 

かくして問題は山積?と云ったところだが、まぁそれはそれとして、この4月から2年間は自治会長としての職務に少し力を注いでみますか・・・。

 

 

さて今日は久し振りの好天に恵まれたので、長良川左岸河川敷の管理道路を「ノンビリ走ってみよう」と出掛けることにした。

飛びだした花粉のせいで眼はマッタリ鼻はグスグスするので、それを少しでも防ごうとサングラスとマスク+フェイスマスクで顔面を覆う重装備は、ちょっと息苦しいがまぁ仕方がないかぁ。 

 

長良川の堤防に出ると法面の枯れ草が緩い西風に靡いており、それを見ながら「走りを邪魔するほどでは無いな」と少し安心。

フェイスマスクを下げて呼気で蒸された顔面を外気に曝すと、その肌の涼感がみるみる気分を刷新してくれる気がする。

「よし行くぞ」とアプローチを下って管理道路へと乗り出した。

河川管理道路は一般車両進入禁止なので自転車天国も同然

冬の河川敷は殺風景で眼を楽しませてくれるものはあまり無い。

脚を慣らそうと少し高いケイデンスでクランクを回しつつ、前方に視線固定して走っていたら、いきなり若者ローディーに抜かれたのでちょっとビックリ、全くのNo Careで後から迫ってきてるのに気付きもしなかった。

「どこへ行くんだろ?」とスピードを上げて追走してみたが、相手は若者で脚力の差は歴然、どんどん離されていくので「こんなんで体力消耗してもな」としばらくして追うのを止めた。

歳をとるにつれて「諦めるまでの時間もどんどん短くなってくなぁ」と独り淋しく嗤うしかなかった。

 

長良大橋を過ぎて小熊町辺りまで走って来たところ、路傍でからし菜の黄色い花が風に揺れていた。

桜の開花時期には黄色絨毯の如く美しく群生するこの花も、まだ数株しかなく見るからに淋しいが、春が予想外の速さで近づいていることの揺るぎない証拠には違いない。

例年4月頃まで雪が残る伊吹山も、今年は2月末を待たずにほゞ消えてしまった。

こんなことはあまり無いだけに、これは最近の気象の異常さを際立たせる事象の一つと言えるんじゃないかと思う・・・。

   路傍には数株の芥子菜が       雪が解けた伊吹山はどこか寂し気

車の走らない河川敷の管理道路は謂わば幅広のサイクリングロード、その障害物の無い走路でクランクを軽快に回し続けると、徐々にスピードが上って既に28km/hrほど。

この辺りの速度で巡航するのが小生の脚力には合っている様で、UP Downの無い平坦路なら何処までも走り続けられそうな気がする。

平坦な直線路はスピードも乗って至極快適(羽島市堀津付近)

福寿町から堀津町⇒桑原町と走って管理道路終点の防災船着広場で一休み。

ジャケットのジッパーを少し下げて外気を入れると、此処までの走りで僅かに汗ばんだ上半身が冷やされて心地良く感じられる。

バイクのトップチューブに腰掛けながら見慣れた景色に視線を投げるが、特段変わったことは無くただ静かに時間が流れていくだけ。

目を瞑って耳を澄ますと、川面を渡る風音に交じって対岸を走るトラックのエンジン音が、辺りの静寂を破って響いていた・・・。

 

「さて此処からどう走ろうか?」としばらく考えた末、橋を渡って”おちょぼさん”へと向かうことにした。

と言っても不信心な小生だから、千代保稲荷に参拝するわけじゃなくて単にその界隈を走り抜けるだけのこと。

其処から”安八百梅園”へと走り”墨俣城”を経て岐阜に至る復路の走行ルートを頭に描いたので、それに従ってまずはおちょぼさんという訳だ。

河川管理道路を離れて堤防を南濃大橋へと向かう

おちょぼさん参道の賑わいも安八百梅園の盛りの梅も、バイクで走りながら眺めただけで素通りして一気に墨俣まで帰ってきた。

今日は、此処迄で普段の走行距離の6割ほどにしかならず脚の疲れはほゞ無し。

おまけに帰路は風を左背後に受けて”楽ちん走行”だったので、「もうちょっと走っても良いかな」と思うが、一方で花粉を吸って鼻はグスグス状態なので「もう帰ろうよ」と影の声は言ってる。

「そうだな帰るとするか」と独り言。

この先の長良大橋を渡れば居宅まではあと少しだ・・・。

墨俣一夜城を眺めながらラスト休憩