風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

春うらら山辺をいく

 

自民党安倍派議員ら(多分他にも大勢いる)の裏金問題に関しては、全くもって呆れることばかりである。

政治資金に計上されない ”裏金” は議員の雑所得として課税対象のはずなのに、税務を 司る官庁の長である鈴木財務相は、先日の国会で「納税は各議員が判断する」と臆面もなく言い放った。

一般市民の申告漏れや所得隠しに対しては、それが明らかになった際に税務署は、有無を言わせず税額+追徴課税額での納税を迫って、そこには”個人の判断”など入る隙間もないのだから、この扱いの違いには釈然としないものが残る。

(恥ずかしながら小生も、養老保険の満期保険金を一時所得として申告しなかったため、唐突に税務署からはがきが来て、課税対象分について納税させられたことがある)

 

かって国会議員は”選良”と呼ばれ、選ばれし優れた人達(ひねくれ者の小生は一度たりともそんな風に思ったことは無いけど)だったはずだが、今ではそんな形容も死語と なり、眼に付くのは知的レベルも行動も国の立法を語るに値しない愚人ばかりだ。 (ちょっと言い過ぎ?)

折しも今は確定申告の期間と云うこともあり、税務署を訪れた人々からはこの裏金問題の対応に関して憤懣や愚痴が多く聴かれるという。

真に良識ある国会議員ならば、心してその声を聞くと共に真摯な態度で向き合い、現行政治資金規正法の抜本改革に向けて果敢に挑むべきではないだろうか。

たとえそれが身を切る痛みを伴うものであろうともだ。

 

話は変わるが、小生も確定申告はもう終えた。

ここ数年はPCでのe-tax申請をしているので、源泉徴収票や各種保険支払い証明、医療費明細、寄付金証明などの必要書類を準備すれば、申請作業自体は1時間ほどで完了。

今年も10数万円の還付金が出ると試算されたので、申告のし甲斐はあったと云うもの。

それにしても、年金暮らしなのに毎年この位の還付金があるのは、「元々税金を取られ過ぎてるんじゃないの」と思ったりするのは小生の強い猜疑心故か?・・・。

 

 

さて今日は雲一つ無く晴れ渡った好日なので、大野から池田にかけての山際を走ることにした。

途中で大谷スカイラインの野村山展望台に上れば、眼前180度に亘って広がる濃尾平野の大展望を満喫できるかも知れない。

 

市街を抜けた後、長良川を河渡橋で越えて旧中山道を美江寺へ向かって走る。

町屋が続く街道だが、車の通行はさして多くないので幹線道(r-92)を行くよりは安心して走れるのが好い。

遥かむかし(小生が中学生の頃)、自転車の荷台に釣り道具を括り付けてこの街道周辺を何度も走ったが、あの頃この辺りに沢山あった溜池は全て無くなり今は住宅街が続くばかり。

昭和の時代も遠くなったが、小生の若い時分の記憶も随分と遠くなり、今では断片的に思い出せるにすぎない・・・。

出発から1時間ほどで山際まで走って来た

美江寺からは北に進路を採り、真桑⇒本巣と走って根尾川左岸堤防までやってきた。

このまま直進すれば谷汲or根尾へと続くが、今日は大野橋で左折して西に走り、大谷山スカイラインへと向かう。

今のところ天候が崩れる様子は無く快晴下で眺望が楽しめそうと、少し浮き浮きとした気分でペダルを漕いでいたのだが・・・スカイラインの入口に着いてその期待は失望へと変わった。

何と視線の先には通行止めの看板があり「えぇ行けないじゃん」と思わず大声が出る。

恨めしそうに看板の先を見ていると、車が1台下りて来たので手を挙げて止め、運転のおじさんに「行けますか?」と聞くと「展望台までは行けるんじゃない?」と不確かな返事。

おじさんはこの道の奥の住人で、居宅より先には行ってないとの事だったので、無理をして行ってもし事故ったら面目ないと、ここはスッパリ諦めることにした。

展望台まで登る気満々だったが通行止めに阻まれた

野古墳群の墳墓に寄り道しながら揖斐川町へと向かう。

山沿いの道は風が穏やかで暖かな陽光も降り注いでおり、そこをノンビリと走る小生の気分を心持和やかにしてくれる。

こんな日ばかりなら春先のライドも愉しいが、大体は風が強いし小生の大敵のスギ花粉が大量に舞うので、辛さの比重の方が大きいのが実際だ。

「世の中苦と楽は入れ子細工さ」と達観した様な言葉が頭に浮かんだ・・・。

正面の志津山を越えると揖斐川町

前島橋を渡り揖斐川右岸を走って”池田ふれあい街道”を目指す。

今日の走路の後半眼玉は、池田山麓の山道を池田温泉まで駆け抜ける展望ライド。

伊吹山北稜の国見岳辺りを見ても残雪は山襞にわずかに残るだけなので、標高の低い 池田山麓の山道に多分危険な箇所は無い筈だ。

正面の山の縁を走って池田山へ向かう

粕川出合から始まる登路はいきなりの急坂で、息を整えながらギアを32Tまで落としてゆっくりと上る。

登路は一旦平坦になった後また急坂に変わり、標高133mまで上ると小生が苦手とする辛い登りはほゞ終わり「やれやれ終わった」と安堵に胸を撫で下ろした。

其処からしばらくは木立の中を行く緩いUP Downの道が続くが、大津谷公園の先で視界を遮る木立が無くなると、眼に濃尾平野の大展望が飛び込んできた。

濃尾平野の東縁を成す愛知丘陵や名古屋駅前の高層ビル群も綺麗に見える絶景で、バイクを路傍に停めて暫時その眺望を楽しんだ。

濃尾平野の眺望を楽しみながらふれあい街道をいく

池田温泉までのダウンヒルをスピードをセーブしながら走るが、その爽快感はNoセーブ時と何ら変わらない。

むしろ荒れた路面を無事に下れた事で満足感がプラスされたくらいで、道の駅で停まることなく、その爽快気分を残したままで帰りモードに突入。

此処からのルートは2通りでr-53の右を走るか左を走るかだが、数多く走るのは右ルートなので今日は左ルートを選択。

天邪鬼らしい選択と思われるかも知れないが、色んな道を走って快適な走路を見つけるのが小生の性癖なのでこれは何ともしょうが無い。

揖斐川左岸堤防は車通りが少ない       春を彩るからし菜の群生  

養老鉄道の線路に進路を阻まれて少し遠回りしたが、ソコソコ快調に走って大野神戸IC近くの揖斐川堤防まで戻ってきた。

堤防のり面にからし菜が群生しており、その黄色の花々に埋もれながらちょっと一服。

このまま寝そべって静かな時空の流れの中に埋没していたいが、まだ居宅までは13kmほどを残している。

「ゆっくりしてちゃ駄目だな」と観念してバイクに跨り「もう寄り道しないで帰ろう」と決めた。

岐阜市街はもう近い