風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

気儘にサイクリングロード

 

安倍政権や菅政権と違って、国民目線での国政運営をしてくれると、淡い期待を持って見ていた岸田政権だが、その微かな望みもこの2年で跡形も無く潰えてしまった。

財政健全化、物価上昇、賃上げ、少子化等々と喫緊に取り組むべき課題は山積しているのに、この政権は予算の無駄使い(と借金財政の拡大)に走るばかりで、何一つとして有用な施策を施せないでいる。

悲しいかな、国政に無関心な国民が多いのが現状と言えども、これじゃ政権の支持率が下がり続けるのは必然だ。

願わくは、こういう政権は早々に退陣して、真に日本(の国民生活)を豊かにする力量を備えた政権にバトンタッチして欲しいが、今の国会の各党勢力分布や個々の議員の質(最近の不祥事を見てもその資質に疑問符の付く議員のなんと多いことか)を俯瞰する限り、この願いも泡沫夢幻とならざるを得ないだろう。

 

小生の様な老い先短い者には、この国が将来に亘って矮小脆弱化しようとも、その身に及ぶ害は少ないが、現役世代以下の者には、残念ながら苦境の大波となって押し寄せることは避け難い。

そうなるかならないかは、主権者たる国民の意思一つに懸っていることを是非とも自覚して欲しいもんだ・・・。

 

 

さて、今日は久々に青空の広がる好天だが、どうも遠出する気分にならない(足の怪我がちょっと気になる)ので、色々と考えた末に結局、木曽川サイクリングロードを60kmばかり走って”お茶を濁す”ことにした。

 

市街を南に走ってまず向かうのは羽島。

このルートでいつも迷うのは、どっちの橋(尾濃大橋or濃尾大橋)で木曽川を渡るかと云うこと。

濃尾大橋まで脚を伸ばせば、木曽川左岸河川敷に敷設されたサイクリングロード(全長約23km)の始点~終点までを走れるのだが、尾濃大橋だと5kmほどをカットするので、その不完全さがちょっと気に喰わない。(これって小生の陳腐なこだわり?)

「それじゃ四の五の言わずに濃尾じゃないの」と言われそうだが、そうすると、小生のあまり好きじゃない街中での走りが増えるので、それはそれでまた気に入らないのだから困ったもんだ・・・。

とまぁこんなことでクヨクヨ悩んでても所為がないので、両方への分岐に来たところで「えいやぁ!」とばかりに濃尾大橋へとハンドルを切った。

 

尾西でサイクリングロードに入り、此処からは岐阜方面へ戻る形で木曽川沿いを上流へと走る。

これで当面は、背後から忍び寄る車に神経を使う必要が無いので気分はリラックス。

以前ヨーロッパを旅行した時、街道沿いだけでなく街中にも延々と自転車専用道が続くのを何度も見て、その充実ぶりに感嘆したものだが、脱炭素が標榜される時代だけに、エコな乗物である自転車の利用促進に向けて「我が国でも専用道の拡充を図って欲しいもんだ」と現状を憂うる一国民として切に思う。

木曽川サイクリングロードを北上する(一宮市尾西付近)

JRの鉄橋下を通過列車の轟音に吃驚!しながらくぐり、新木曽川橋の先で堤防へと駆け上ると視界が大きく開けた。

うねって流れる木曽川とその奥の青山の連なりが、茫洋とした景色をより一層強調して小生に清々しい解放感を与えてくれる感じ。

遠くに見える御嶽山の山頂辺りが白くなっており、「いよいよ秋が深まってきたなぁ」と独りボソッと呟いた。

サイクリングロードの中でこの辺りの風景が一番好き

138タワーに向かって気持ちよくペダルを漕いでいると、どこから現れたのか?不意にローディーに抜かれた。

脚力(瞬発力)は無いが持続力には自信があった数年前ならスピードを上げて追走するところだが、今はその持続力も無くなったので、遠ざかるその後姿を眼で追いながら、ひたすらに自分のペースを守って走るのみ。

老いると云うことは「出来なくなったことを一つ一つ確認していく道程」と自覚はしているが、やはりそれはそれでとても寂しいことである。

あれぇ、さっき抜いてったローディーはどこへ消えた?

”すいとぴあ江南”まで走って来た。

いつもならこの先で堤防道路に走路を替えて犬山まで走るのだが、今日はそこまで脚を伸ばす気にならない(気分の問題?)ので、扶桑緑地公園で折り返して愛岐大橋を渡り木曽川右岸のサイクリングロードへと向かうことにした。

このサイクリングロードは使い勝手が悪い(多分多くの人がそう思ってる)のであまり走ることは無いが、誰かが走ってやらないと(何で上から目線なの?)寂れる一方なので、ある意味この走路選択は小生の使命感に負うところが大きい。

それにしても、こういう公共物は設計をもっと考えて造ってほしいが、それが出来ずに場当たり的なのはどうしてなんだろうねぇ・・・。

今日は遠くの恵那山まで良く見える

アクアトトぎふ”まで右岸サイクリングロードを走る心算だったが、途中で心変わり(小生にはよくある)して、各務原大橋を渡って川島経由で左岸サイクリングロードへ戻る。

導入路からサイクリングロードへ入ると、何だか ”旧知の友に会った” 感じがして妙に 安らいだ気分になるのは、そこにある景色が馴染み深いものだからなのだろう。

徐々にスピードを上げて快適速度(今の小生の脚力だと25~26km/hr)で巡行すると、風を切って進む肌の感触が至極心地良い。

各務原大橋から望む木曽川上流の風景

笠松湊公園まで戻ってきた。

ベンチに腰掛けて陽光を浴びながら最後の一休み、視線の先でタンポポの綿毛が微かに揺れ、その傍で黄色の花も咲いている。

「ん?タンポポって春じゃなかったっけ?」

どうやら先日までの季節外れの陽気に、タンポポも咲く時期を勘違いした様だ・・・。

  笠松湊の昔を偲ぶ川灯台         タンポポも陽気に騙されたか?

さて、そろそろ帰るとするか。

此処からは街中走行になるので、人と車に気を付けなくっちゃな・・・。

 

 

 

 

 

 

秋景色には・・・

 

新聞を読んでいて気になる記事が目についた。

”蛍光灯の製造終了”とのことで、丸型は2025年にそして直管型は2027年には全ての製造が終了になり、その販売も2030年には禁止になるとの内容だった。

「えぇ、そんなこと初耳!」と驚いたが、それは単に小生が”その動き”に興味?を持たなかっただけで、世間は以前からその前提で進んでいた様だ。

(現に家電量販店の照明器具売り場にはLED照明しか展示されてない)

我が家の照明器具はほゞ全て水銀封入蛍光灯なので、これから順次入れ替えていくしかないが、廃棄処理の厳格化を考えるとあまり悠長には構えてはいられないのも事実。

悩ましい?問題がまた増えたということか・・・。

 

小生が小学生の頃(もう半世紀以上前になるかぁ)理科実験で水銀をシャーレで転がし遊んだ記憶があるが、それほど当時はいたる所に水銀製品(体温計・消毒薬・化粧品・乾電池など)があった。

水銀中毒である水俣病が世間に認知され始めた頃ではあるが、まだまだそれは他人事でしかなく、学校でさえも水銀の扱いは”ぞんざい”だったということだ。

この水銀に限らず、人体や環境に害を及ぼす物質はこの世の中にいっぱいある。

理想を言えば、それらの全てを無くせれば良いのだろうけれど、経済性や技術の問題でそう簡単にはいかないんだろうなぁ・・・。

 

 

さて今日は、池田から垂井辺りの山辺を走ってみることにした。

このところ季節に合わない暖かい日が続いているが、あの山辺なら「もうそろそろ紅葉の走りが訪れてるかも?」との淡い期待もあっての行先選びと云う訳だ。

長良大橋を渡り、墨俣から結へと美濃路を辿る。

いつもなら、進行方向に池田から伊吹にかけての山並みが見えるが、今日は白いベールで閉ざされた様に霞んでいるので、その景色が不満の小生は「秋の高く澄み渡った空はどこへいった」とブツクサ。

路傍のイチョウ並木は僅かに黄色味を帯びてきているものの、まだ葉緑素の働きは強く全体的には緑色が優勢で、ここでも暖秋?は植物のライフサイクルに大きな影響を与えている様だ。

 黄葉には程遠いイチョウ並木         揖斐川を渡って西へ向かう  

JRの電車と競う様に揖斐川橋梁を渡った後は、平野井川に沿って神戸へと走る。

堤防法面に植えられたコスモスや果樹畑で色づいた次郎柿?、川面に遊ぶマガモ?等に道草しながらも、軽快にペダルを漕いでいくと、先刻まで遠くにあった赤坂の金生山が随分近くなってきた。

バイクで走ることが愉しいのは、その(努力?の)対価がこの様にして、よく判る事象で感じられるからじゃないかと思う。

そんなことやその他諸々の思いを重ねながらなおも走り続けると、微かに汗ばんできた身体が風を感じて、爽やかな心地良さを届けてくれた。

   平野井川堤のコスモス       秋の味覚柿もようやく色付きはじめた
水面に遊ぶ水鳥に癒される         金生山は逆光に霞んでいた

金生山の麓を北に回り込んで道の駅(池田温泉)へと着いた。

まだそれほど疲れてないが、この後に梅谷越の山登りがある(トンネルもあるが2.1kmと長く走りたくない)ので、ちょっと休んで英気を養うことにした訳だが、ベンチに腰を下ろして視線の先の景色や上空を舞うパラグライダーを眺めていたら、何だかそれが酷く億劫に思えてきてしまった。

「こりゃいかんなぁ」と早々に休憩を切り上げて出発の準備、走り出してしまえばこの怠惰な思いも、やがては噓の様に消えていくだろう・・・。

道の駅の展望スペースで一休み

池田山へのヒルクライムルートを右に分けると、そこからが梅谷越の山道。

細い道の所々が苔生していて、スリップ転倒しない様に注意してゆっくり走るので時間がかかる。

このところ各地でクマが出没して人的被害も出ているが、こんな場所でクマに出くわしたらそれこそ一大事と、辺りを覗いながらの登行が続く。(小心者め!)

標高差150mを20分ほどかけて登り、直ぐ下りに入るとそこも苔道でスピードは厳禁、だけど、この森閑とした山道を味わいながら行くにはその方が好都合でもある。

梅谷越えの山道は杉木立に囲まれて物音一つしない

下り道の中ほど、前方から場違いな車が来た(ほゞ乗用車なんて通らない)ので路肩に寄って待つと、傍で止まった車の老夫婦(といっても多分小生と同年配)が近くの温泉施設の所在を聞いてきた。(あれまぁ)

どうやら池田温泉が行先のようだったので、此処から引き返してトンネルを貫けて行く道順を教えたのだが、なんでまた彼らはこの細い山道に迷い込んだのか?

多分カーナビの指示通りに道を走って来たんだと思うが、機械を100%信用しきるのはあまり得策ではないということの実例なんだろうなぁ。

山越えもトンネルを走れば楽なんだが・・・

梅谷集落まで下ってきたが、此処までの道沿い山野で紅葉の兆しを探したものの、その景色は何処にも無く”まだその時に非ず”の感じ。

これ以上山沿いを走っても同じ景色なので、「まぁ仕方ないな」と諦めてr-53を垂井へと向かった。

 梅谷集落辺りの里山風景         車に注意しながら南へ走る 

垂井からは中山道を辿って赤坂へと走る。

この道は、いにしえとは違って今は幹線道では無いので、車通行が少なく安全に走れるところが小生のお気に入り。

欲を言えば、街道沿いに往時の面影を残す建築物などがあれば、道々眺めて愉しめるのだが、そう云う物が殆んど残ってないのが残念と言えば残念ではある。

青墓(恐ろし気だが吾妻鏡にも載った歴史ある地名)⇒昼飯(ひるめし×ひるい〇)と走って赤坂湊(大正期に栄えた川湊跡)でトイレ休憩。

午後の穏やかな陽ざしの中ベンチに座していると、安穏な気分がどこからともなく押し寄せてきて実にいい感じだ。

緩やかに時が流れる感じの赤坂湊のベンチ

 

 

 

 

 

 

 

川沿いは気分良し

 

朝食を済ませたあとに、珈琲を飲みながらのんびり(年金生活者なもんで)TVの情報番組を観ていたら、”ゆるブラック企業”なるものを話題として取り上げていた。

長時間労働や過度のノルマ、パワハラ等が横行するブラック企業とは逆に、長時間労働は無く職場の雰囲気も悪く無いが、成長実感は得られず将来性も乏しい企業のことを、今はそういう風に呼ぶらしい。

話を聞いていて意外だったのは、アンケートに回答した人達のなんと6~7割が、自らが勤める会社を”ゆるブラック企業”だと思っているということ。

日本経済の低迷が叫ばれる様になって久しいが、もしこの見方が現状の日本企業の実態を正確?に捉えているとしたら、それはこの先も経済の低迷が続くことを暗示しているのであり、一刻も早く成長の道を再び走り出して欲しいと願う小生としては、正に暗澹たる気分にならざるを得なかった。

 

とは言え、こう云うことが話題になるのは、当の企業もそしてそこに働く多くの人達も、何らかの問題意識を持っている証左でもあるので、そこに現状打破の望みが無い訳でもない。

現役ではない純然傍観者たる小生が勝手なことをほざく様だが、大概の企業は保守的でイノベーションするのは嫌がるもの、しかし現状維持では先細りが明らかなので、是非ともリスクを冒して社内の諸体制を刷新し、社員の”働き甲斐”の醸成に努めて貰いたいものだ。

一方、社員の方も会社が動くのを待つ受け身体質はもう止めにして、能動的に行動して社業の発展に寄与することが求められるのは当然だ。

そう云う両者の相互作用があってこそ、”ゆるブラック企業”は”ホワイト企業”へと変貌するのではないか?

そんなことをつらつらと思いながら、カップの冷めた珈琲を飲み終えた・・・。

 

 

さて今日は大気が不安定で、(今は良い天気なのに)午後からは天気急変で雷雨や雹の恐れもあるというので、遠出はやめて近場をササっと走ることにした。

とりあえず頭に描いた走行ルートとしては、”長良川から揖斐川と川沿いを走って南濃辺りまで行き、そこから東進して木曽川に出たら川沿いを北上して戻る”という謂わば木曽三川を周遊するライドと云ったところだ。

 

市街を抜けて長良川左岸堤防に出ると、そこからはしばらく河川敷管理道路を走る。

路傍に群生するススキが随分と背丈を伸ばしており、そこへと眼をやると白穂が微風に揺れていて、それが如何にも秋の風情を醸している様で好ましい。

この時期はいつもウェアの選択に迷うのだが、今日も出がけに「ベストを」と思ったが「まぁいいや」と見送ったのが拙かった。

そんな訳で、薄手ジャージにアンダーだけのため先ほどまで少し肌寒かったが、ここにきて漸く身体が温まってきたので、その安堵に胸を撫でおろした。

長良川河川敷の道を軽快に南へ走る

長良大橋を渡って墨俣から安八へと向かう。

道すがら秋桜畑のピンク色を見つけたのでちょっと寄り道して鑑賞。

家庭の庭先で可憐に咲く秋桜も良いが、1haほどの畑を覆う様にして茫洋と咲く秋桜も見栄えがしてこれもまた良い。

春の蓮華と秋の秋桜、何れも緑肥(栽培作物の肥料)として田畑に植えられる様だが、最近増えたこの様な化学肥料に頼らない農法の復興(昔は蓮華畑がいたる所にあった)は、ナチュラルなものこそ最善と考える人達にはさぞ喜ばしいことだろう。

(実を言うと小生は有機農法の信奉者ではない)

秋桜を観ていると何だかほっこりした気分になる

大垣一宮線の大垣大橋で揖斐川を渡って、そのまま右岸堤防道路を東大垣へと向かう。

木曽三川の堤防道路は概ね車の通行量が多いのだが、この辺りの堤防道路は例外的に車の通行が少なく(多分近くを幹線道が走ってるから)この揖斐川の道もソコソコ自転車には走り易い道と言える。

そんな訳で、いつもの様に前方180度に広がる景色を愛でながら走るが、今日は煙霧で遠くの視界が悪いため、伊吹から養老へと続く青い山並みもよく見えないのは少し残念ではある。

生来の癖であれこれ物思いに耽りながら走っていると、視線の先に福束大橋の青い橋梁が見えてきた。

「さて、この先どう走るかなぁ?」

上流側    福束大橋から揖斐川を観る    下流

結局、橋を渡って左岸堤防に走路変更して先へ進み、今尾橋でまた右岸側へと戻った。

右岸へ戻るなら走路を変えなければいい様なもんだが、そこは小生の気まぐれ(右岸道は少し舗装が悪い箇所があるのも理由?)だからしょうがない。

此処から3kmほどは、川と草原と山々を愛でながら走る気持ちの良い道で、その景観がバイクを駆る愉しさを満喫させてくれるのが嬉しい。

ハンドルから手を放して深呼吸すると、肺に満たされる清澄な空気の作用で、身体全体がどんどん覚醒していく感じがした。

今尾橋の袂から進行方向を眺望
   気分の上がる快適な道        前方に橋が見えるとこの道も終わり

福岡大橋を渡って揖斐川に別れを告げ、そのまま東進して木曽川を目指す。

信号が多くてイラつくr-8は避けて、遠回りでも裏道を行くのが小生の流儀、分岐を右に折れて高須街道へ入ると、車も途絶えて静かになった。

海津の街を過ぎると大豆畑が広がっており、その中を貫く1本道を快走するのも愉しいもんだ。

収穫を待つばかりの大豆畑の中を快走する

東海大橋で長良川木曽川を続けて渡り、ここからは左岸堤防を上流へと向かう。

この辺りは道沿いに松林があるが、所々で樹が赤く枯れていてどうも”松枯れ”の被害が酷い様だ。

大昔(30数年前)のことだが、松枯れの予防法を教えて貰おうと筑波の国の研究機関を訪ねたことがある。

あの頃は「線虫の媒介昆虫(カミキリ)を駆除するしか有効な手立ては無い」とのことだったが、あれから研究はどのくらい進展したんだろう?

木曽長良背割堤でもここ数年で大きな松が何本も枯れたが、そう云うのを見ていると、生き物相手の対策ってのはやっぱり難しいのかも知れないと思う。

木曽川   背割堤を挟んで流れる2つの大河   長良川

こんな風に枯れた松は早めに伐採するしかない

馬飼大橋の袂で岐阜県側に渡る(長良川堤防に出る)か迷ったが、「それじゃ詰まらんなぁ」と思い直して、そのまま木曽川左岸堤防を走ることにした。

何と言っても今日のテーマ?は”三川周遊”なので、木曽川沿いを走る距離が短くちゃ話にならない。

馬飼大橋は堰の役割もある多目的橋

尾西で走路を ”木曽川CR” に替えると、少し気が抜けて軽い疲労感が襲ってきたので「ちょっと休むかぁ」と手頃な川辺のベンチを見つけて一休み。

滔々と流れる川面を観ながら穏やかな陽差しと仄かな風に吹かれていると、何時までもそうして居たい気分になる。

川辺に設けられたベンチは安らぎスペースでもある

のんびりと10分ほども休んでしまったので、少し後悔しながらバイクに跨りクランクを踏む足に力を込める。

走り出したあとに「40分ってとこかな」と居宅までの道程を脳裏に描いて独り自問自答した。

尾濃大橋を渡って帰途につくことにした



 

 

 

 

それって危ないよ

 

Dellに注文したLaptopが届いたので、早速に荷を解いて中身を確かめた。

何の機能付加もない超廉価版なので、梱包されていたのはPC本体と電源コードのみというシンプルさ。

「取扱説明書も無いのか」と思ったが、今のPCは電源を繋いで起動ボダンを押せば、setup操作の大部分を自動的にやってくれるので、取扱説明書その物がもう不要ということなのかも知れない。

そんな訳で30分ほどでsetupは完了して、Webサイトにもmailにも無事繋がった。

昔(と言っても僅か10数年前まで)は、PCを入れ替えるとなると、そのsetupに時間と手間をかけさせられたので、それを思うと正に”雲泥の差”を実感した。

 

それから数日、他のPCからDataを移植している時に変事?は起こった。

”OneDriveの容量を超えたのでグレードアップして下さい”といきなりの警告表示。

「ん、何だコレ」と調べてみると、無料ストレージ5G が一杯になって、このままだと色んな機能が使えなくなるので、”有料で容量upしろ”ということだった。

「そんなところにData保存した覚えは無いし」と更に調べると、どうやらOneDriveのHolderにDataを入れると自動的にストレージに保存される仕組みになってるらしい。

「そう云うことか」と事態は理解できたが、SSD容量は十分あるし、消えて困るDataは適宜USBメモリーに保存しているので、有料ストレージなんて必要ない。

そこで対応として、OneDriveが起動しない様にしてから別Holderも新設し、そこに全てのData保存することにした。

これで問題解決1件落着した訳だが、こういう新しい機能はこれからも出てきそう。

何でも無分別にOKせず、見極める感度を高くしておかないと「飛んだことになるぞ」と自戒した次第である。

 

 

さて今日は、このところ ”足が遠のいているな” 感のある東の方角へと走ってみることにした。

行先は苧ヶ瀬から迫間にかけての”各務原アルプス”としたが、何せ基本ヒルクライムは好きじゃ無いので、現地に着いた時の気分でどうなるかは分らない・・・。

 

いつもは木曽川沿いを上流へと走ることが多いが、今日は趣向を変えてまずは長良川へと向かう。

苧ヶ瀬への距離が近いのは岐阜市街を東に突っ切るルートだが、10km以上を煩雑な道の走りでイラつかされるのは嫌なので、多少は遠回りでも川沿い走路を採るのは小生にとっては合理的な判断だ。

 

長良川河川敷は走り始めの足慣らしにはもってこいの走路。

風は北東よりの弱風があるが、走りを邪魔するほどではないのでちょっと安心しつつ、ギアを1段軽めにしてケイデンスを上げて走る。

頬を撫でていく風が心地良いし、目に入る見慣れた景色も何故だか新鮮に映る。

「いい日になりそうだ・・・」と手前勝手に思って悦に入った。

長良川河川敷では秋桜が風に揺れていた

金華山の北麓を抜けたあと岩田山南麓に回り込み、さらに三峰山麓を西から南へ走って蘇原(各務原市)まで来ると、ようやく辺りは田園の広がる優しい(小生の主観)風景へと変わった。

むかし里山だったところがどんどん開発されて、住宅街や工業団地に変わっていくのは少し淋しい気もするが、所詮これも”世の流れ”で致し方なし。

かくして小生の様な”自称自然愛好派?”の人間は、むかし懐かしい風景を求めて各所を彷徨い走ると云う次第なのである。

山の中腹まで住宅が(尾崎団地)      ようやく里山らしくなってきた

左手に連なる各務原アルプスの山々に沿って東へと走ると、正面奥手に迫間山が見えてきた。

今は脚の調子も良いし幸い?気力もあるので、予定通り各務原パークウェイの苧ヶ瀬口へとバイクを向ける。

これから走る山道の標高差は僅か?160mなので、如何にヒルクライム嫌いの小生でも恐れるに及ばない?のだが、そうは言っても心拍数が上がった時に、前触れもなく突然襲ってくる”全身の凄い脱力感”を思うと、やっぱり少し心配というのが本音だ・・・。

パークウェイは右手の山麓から奥の山へと延びる

緩急を繰り返す坂に合わせてギアを調整しながらゆっくりと上る。

以前走った時と季節が違うせいか?薄暗く枯葉の多い登路にはちょっと気が滅入るが、それほど心拍が上がらないのでそれはそれで助かる。

いつも立ち寄る迫間不動はスルーしてそのまま山道を進むと、この走路の名所?である峠の素掘りトンネルはもう少し、此処まで来れば、あの恐れていた脱力発作は起こらず済みそうだ。

峠に着いたところで水分補給を兼ねて小休憩。

木立が邪魔をして展望は開けない場所だが、その隙間から垣間見える山稜の連なりが、稜線近くに居る確かな実感となって、小生に微かな至福感をもたらしてくれた。

パークウェイの登路を行く          多賀坂を峠へと向かう 

トンネルを貫けて坂を慎重に下る。

晴れた日には右手奥の山稜線上に雄姿を見せる御嶽山が、今日は煙霧のせいで見えないのはちょっぴり残念。

そんなことを思いながら、加速するスピードを抑えるためにブレーキングしつつ下っていると、後ろから来たローディーが小生をかなりのスピードで追い越していった。

「オイオイ!この先ヘアピンがあるぞ」遠ざかる背中に呟いたが、本よりそんなお節介な声が彼に届く筈もない。

トンネルを貫けてその先へ

青山の連なりは遠く信州へと続く・・・

迫間の集落が見えると下りも終わりで、路地をゆっくりと走って三叉路に出る。

さてこの先どう走るかなぁ?

直進してR-248かor左折してr-367か?だが、道の走り易さに車の交通量を加えて総合的に評価すると「やっぱr-367だな」と結論(多分に気分的なものも影響?)した。

1つ決まれば後の走路は大体決まる、まぁ時々途中で心変わりして全く違う走路を走ることもあるにはあるけど・・・。

r-367は山間を縫って走る道

山間の道を終えて大洞の平坦路を快走中のこと、前方30mほどの位置で横道からの車が顔を出し、運転手がこちらを見てからすぐに反対車線を見た。

それに気付いた小生は即座にブレーキングして減速すると、案の定その直後に車は車道へと進入して小生の進路を塞いだ。

急ブレーキをかけて止まって衝突は免れたが、運転手のあの動作から「出て来るな」と判断しなかったら、事故になっていた可能性はかなり高かった。

やれやれ「運転手さん気を付けてね、あんたが思うよりロードバイクは速く進むのよ」と独り言を愚痴た出来事だった。

 

長良川に架かる藍川橋まで戻ってきた。

ここから右岸堤防沿いを長良橋まで走り、その先を左岸河川敷に走路を変えれば1時間ほどで居宅に帰り着く。

「最後にどこかで一休みするかぁ」と静かな川面を眺めながら呟いた・・・。 

藍川橋上からの野趣豊かな眺め

川辺で小休憩をとってから帰途についた



 

 

 

 

快適な道?

 

1週間ほど前からLaptopの具合が良くない。

起動して10分もすると冷却ファンが回り出してなかなか止まらないし、そのせいか?Microsoft Edge関連の複数のソフトが固まって動かないことがしばしば。

PCは前触れもなく突然壊れることが多い(小生の場合はコーヒーを溢して壊した以外は全てそれ)が、このPCは購入してから5年近く経つので、「そろそろ寿命だぞ」との事前警告を発しているのではないかと疑っている。

PCはこの他にDesktopとipadがあるので、たとえこれが壊れてしまっても途方に暮れることはないが、Laptopは使用頻度が高いだけに無くなるとやっぱり困る。

使い勝手が良いのは何と言ってもLaptop(imege)

そこで、異例だが新Laptopの購入を急遽決めて、早速リサーチを開始した。

小生はGameは全くしないので、2~3のWebサイトを同時閲覧出来てOffice機能が付いていればそれで充分と云う訳で、選んだのはDellのInspiron15なる廉価版のPC。

Dellの直販サイトにアクセスして購入手続きをサッと済ませたまでは良かったのだが、電送されてきた請求書を基に代金の振り込みをする時点で躓いた。

何と、降って湧いた様な “全銀ネットのシステム障害” でDellの指定口座への振り込みが出来ない・・・「なんてこったぁ」と呆れながら、多分明日にはトラブルは直るだろうとその日は送金を諦めたのだが・・・。

しかし、翌日も “システム障害は解消されず復旧目途も立たない” という状況は続いて、これじゃ埒が明かないと、結局はDellに連絡を入れて送金方法の変更(指定銀行内での送金)をお願いする羽目になった。

とんだところで手間のかかった新Laptopの購入だが、「どんなのが届くのかなぁ」と今から少し楽しみではある。

 

 

さて今日は、久々に「伊自良辺りを徘徊?してみようかな」と思い立ったので、なにはともあれ出掛けることにした。

昨日は強い北西風が吹いて、自転車乗りには酷な日だったが、今日は穏やかな “秋日和” なので、ちょっとばかり遠出してもそれほど疲れる心配は無さそうだ。

 

河渡橋を渡って北へと走る。

正面に広がる美濃山地南端の山々を望見しながら、西郷に向かうかor黒野へ向かうかで迷ったが、何となく黒野方面が明るく見えてバイクをそちらへと向けた。

人間の判断なんてのは大概そんな些細なことで決まるもので、あまり拘ることはないと云うことだ。

黒野山辺では東海環状自動車道岐阜ICの造成工事が進んでいた

黒野の先で山間の隘路を抜けて安食へと進むと、辺りの景色は山辺のそれへと変わる。

居宅を出てから1時間ほど、ようやく身体も気分も解れてきて軽快に走れる様になってきたので、少し気合を入れて走ることにした。

これからの走路をざっと頭に描いて、杉坂峠手前の信号交差点までならスピードをそれほど緩めずに一気に走れそうだなと皮算用

さてどうなることやら、その結果は”天の神様”だけがご存じと云う訳だ・・・。

田園風景の中を伊自良(山の向こう)へと走る

伊自良の集落を抜けて伊自良湖へと向かう。

路傍の畑ではソバが白い花を咲かせており、それを横目に眺めながら「そう云えば妻が友達と蕎麦を食べに来たと言ってたなぁ」「あの店は確かこの辺りだった筈・・・」と周囲を見回して独り言を呟く。

遠くで枯草?を焼く白煙がもやっており、その情景が小生の心象風景を刺激したのだろうか?妙に気分が落ち着いて“実に良い感じ”だ。

緩い坂をゆっくりペダルを漕いで山際へと走り、短い急坂を一気に上がって伊自良湖畔に出ると、山を背景にして静かな湖面が拡がる“明るい景色”が視野一杯に見えた。

ボートを浮かべて釣りを楽しむ人達も居て、「実に長閑だなぁ」との独り言がここでもまた漏れ出た。

伊自良湖ではゆったりとした時間が流れている?

伊自良湖のチョイ先に在る甘南美寺へと走る。

宗教心の欠片も持たない小生が寺参りとはおこがましいが、室町末期創建というこの寺の、風雪を経た仏閣の古色風情が小生の好み。

山懐に抱かれて陰った静謐な空間は、この不信心者を神妙な顔つきの老人へと変える力を秘めていた。

傍からだと小生も信仰心篤い人間に見えるのかな?

10数分のち、身も心も幾らかは浄化された気分になった小生は、そそくさと古寺を後にした。

山門をくぐって奥まった本堂へ        路傍の石仏にも癒される  

さて此処からどう走ろう?平井坂トンネルor豈坂?

結局、その先の走路を頭に思い浮かべて豈坂に向かうことにした。

何といっても坂を下った後の、開けた田園風景を突っ切る直線が好い、其処をスピードを上げて快走する気持ち良さは捨て難い。

豈坂峠に居並ぶ観音菩薩(山中の小道に点在した仏を此処に集めたらしい)
 豈坂を下ると大桑の田園風景が拡がる      山の際には名産の利平栗畑も   

大桑から高富へ向かう一方通行の鳥羽川堤防道、車が来たので路肩に寄って道を空けるが、何故か追い抜いて行かない?

手で追い抜く様に合図して更に路肩に寄るが、やっぱり来ないのでもう一度合図するも車は猶も後ろを付いて来る。

「ん、俺に停まれって言う訳?」抜く道幅はある筈なのに「どうして停まんなきゃいけないの」と小生も少しムキになる。(今から思うと大人気ない対応だねぇ)

この攻防は1分ほど続き、道幅が少し広がった所で小生が三度路肩に寄り車を抜かせて終わった。

やれやれ、お互い様だけど「もう少し車の運転に習熟してよ」と遠ざかる車に向かって小さく毒づいた・・・。

 

高富からは山手へと走路を変えて、畜産センター⇒城田寺へと走る。

小生がこのルートを採るのは、煩雑な市街地の走行を出来るだけ少なくしたいからで、その為には多少の遠回りや坂(と云ってもゆる坂)は我慢の範囲内と云うこと。

畜産センターから先の緩い下り道を城田寺まで一気に走ると、この快適な走路も終わり間近だ 。

畜産センターはむかし子供を連れてよく遊びに来たなぁ・・・

岐大キャンパスの近く、微かな “パタパタ” という音に上空を見上げると、ヘリが1機 こちらに近づいて来るのが見えた、どうやら大学病院へ急患を運んできたらしい。

4年前に足の手術で2ヶ月近く入院した時、いつも病室から眺めていた情景が走馬灯の様に頭に浮かんだ。

あれから紆余曲折があったが、今こうしてバイクで走り回れるのは、あの最初の手術のお蔭とも言えそうだ・・・。

大学病院に降りるドクターヘリ

さぁ此処からは市街地の走りになるので気を引き締めていこう。

何事も最後が肝心というからね・・・。

最後に河渡橋を渡って・・・

 

 

 

 

 

 

 

思い通りにいかないね

 

先日のこと、かかり付けの医院で診察が終わって隣接する薬局で薬を貰うと、これまでの薬(先発薬)がジェネリック品に替わっていた。

薬剤師さんに「何故替わったの?」と聞いたら、これまでの薬は「在庫が無いので」との返事で、それならばと、次回までには先発薬を仕入れて貰える様にお願いした。

 

実を言うと、小生はジェネリック薬をあまり好まない。

それは、これらの薬製造業者の品質管理に ”?” が付く(ここ数年でも、何社かが問題を起こして製造許可取り消しになっている)こともあるが、薬そのものの効き方にも疑問を感じているからだ。

薬には有効成分(主剤)の他に各種添加剤が加えられているが、これは薬を飲み易くしたり、主剤の有効性や安定性を高めたりする目的があり、その配合には各メーカーなりのノウハウがある。

先発薬は、開発時だけでなく発売後も追加研究されるので、それにより主剤や添加剤も様々な改良が成され、そういうことをほゞしないジェネリック薬とは、やはり薬の効き方が違うと思うのだ・・・。

国はジェネリック薬の使用を推奨してるけど・・・

余談だが、先刻ラジオを聴いていたら某有名ジェネリックメーカーのPRが流れた。

曰く、「ジェネリック薬は”新薬”と同じ有効成分を含んでいるので・・・」その刹那「ん、それってチョットおかしくない?」と少々偏屈な老人である小生は思った。

新薬メーカーでの薬の開発には、10数年の期間が費やされ、幸運にも薬効が認められて新薬として発売されると、およそ7~10年は特許でその製造販売を独占できる。

ジェネリックメーカーが、その先発品と同じ有効成分の薬を製造販売できるのは、特許が切れた以降なので、その薬自体は、開発からは実に20年以上も経った(古い)代物という訳だ。

果たしてそれが”新薬”と言えるのか?

ましてや、A社が新薬(先発品)を製造販売して特許が切れる頃には、B社がそれより薬効のある本当の意味での新薬(当然これは特許に守られていてジェネリックメーカーは製造販売できない)を出している公算が高いだろうから、その疑問は猶更だ。

まぁ ”新薬と同じ有効成分” と言っておけば「最新の薬を安価に服用できる」と勘違い する患者も少なからず居るだろうから、それがこのメーカーの狙いだと、重々解ってはいるのだけれど。

 

 

さて今日は、残暑で開花が遅れていた(多分もう咲いてるだろう?)ヒガンバナ群生地を訪ねながら、その付近(行先は ”津屋川” なので養老から海津辺り)を漫遊してみる ことにした。

季節外れの暑さはようやく遠のいて、肌感覚でも秋らしくなってきたので快適なライドが出来そうだ。

 

市街地を南西に走って長良大橋を渡る(墨俣)と、視界が大きく開けて南北に長い養老山地の麓が一望できる。

その景色を漫然と見ながら「さて此処からどう走ろうか?」と今更ながらに考えた。

養老へのルートには大きく、大垣の南縁を通って養老(西→南)or輪之内を通って養老(南→西)があるが、何れもよく走るルートなので ”少し飽きた感” があって、今日は どうも乗り気になれない自分がいるのだ。

走路を頭に描きながらしばらく沈思黙考「そうだなぁ新しいルート開拓でもするか」と俄かに思い付き、バリエーションルートが多くある南へとバイクを向けて走り出した。

 

安八を経由して揖斐川左岸沿いの道を福束大橋に向けて走る。

小生の好きな田園風景の中を走る道で、拡がる視界がその快適さを数倍にも増幅してくれる感じがする。

そんななか西方向へと視線を投じると、収穫間近の稲穂の波の上に、伊吹から養老山地にかけての青い山並みが横たわっており、その風景を眺める内に、それは一幅の絵画の如きものへと化身して小生を魅せてくれた。

「うん、この道正解だな」と独り満足げに呟く。

何処か郷愁を誘う風景が拡がっていた(安八町

福束大橋を渡り牧田川右岸堤防道を南へ3km、”希望の道”に入ると後は真っ直ぐ進めば養老だ。

片側1車線のこの道は、車通りが少ない(信号交差点も2ヶ所だけ)ので自転車乗りには嬉しく、「こんな道がもっと在ればなぁ」と思いながらスピードを上げると、先刻まで遠かった山麓がもうすぐのところまで近づいていた。

ところがその先のT字路で事態は暗転する。

真っ直ぐ進む心算でいた道(農道)は、東海環状自動車道の高架工事のため通行止め、止む無く向かった近くの迂回路もこれまた通行止めで、結局は大きく迂回して養老へと向かわざるを得なかった。

「何でこんなに遠回りさせるのよぉ」と愚痴ったが、それを誰かが聞き耳立ててる訳でも無い。

福束大橋を渡って養老へと走る

ともかく養老駅に着いて駅舎待合の椅子に腰かけて一休み。(電車には乗らないけど、誰も居ないから許して頂戴)

静かな田舎駅?を満喫しながら休んでいると、乗客と思しき3人連れが駅舎に向かって歩いてきたので、それを機に席を立って(滞在5~6分か?)次の目的地の津屋川へと 向かうことにした。

レトロな風情が漂う養老駅

下り基調の坂を10分ほど走って、集落左手の路地を下ると津屋川に出た。

「さてヒガンバナはどうかな?」と小橋の上で停り、やおら下流方向へと視線を投げてそこに見えた景色に大いに落胆する。

その辺りから見える筈の堤防法面を覆う紅い絨毯が”殆んど無い”のだ。

と云うことは、まだ”見頃じゃない”ってこと?

お彼岸はとうに過ぎた10月初旬にヒガンバナが咲かないなんて、もう”彼岸花”とは呼べないかも?

これは今年の酷暑が尋常じゃなかった証拠で、こう云う生態系を狂わす事象がこれからも増えていくのは確実。

「人間よ、この世界をこれ以上壊すな」と天上の声が必死に叫んでる気がする・・・。

紅い絨毯で覆われてる筈が・・・      これじゃ群生とは言えないなぁ

僅かに咲いたヒガンバナに別れを告げて堤防道を海津へと向かうことにしたが、なんとこの道も件の高架工事で通行止め・・・「なんてこったぁ」

この辺りは池と川が多く、道が複雑に絡むので迂回するのも容易じゃない。

仕方無いので「全くぅ、何処まで邪魔するのよ」と愚痴りながら、バイクを反転させて幹線道を今尾へと向かったが、本音を言うとこの道は車通りが多くて好きじゃない。

 

今尾からは揖斐川右岸の細道を福岡大橋へと走る。

前方に拡がる山から川へと続く重層する緑濃い景色は、小生の好きな風景の一つ。

こういう場所は、上体を起こして空気を胸いっぱい吸い込みながら、ゆっくり走るのが好い。

あぁ実に爽快、そして良い気分だ・・・。

この快適な細道は揖斐川沿いを3kmほど続く

海津からは広域農道を平田へ、そして大榑川堤へと走路を変えて輪之内へ向かう。

帰路はいつも何故か気が急くので、何処へも寄らず休憩も取らずで走ることが多いのは性癖か?

もう歳なんだから「そろそろこの走り方変えなくっちゃ」と思うが、長年?身に付いた行動様式は簡単には変わらないもんだ。

 

大藪大橋を渡って長良川左岸河川敷の河川管理道路に入る。

2ヶ月前まで3つに分断されていたこの道が1本に繋がった御蔭で、15kmほどの距離を車に煩わされず走れる様になった。

これは小生には有難いことで、「よーし、気合を入れ直して走るぞぉ」とギアを1段upした。

路傍に咲くヒガンバナの遠景に伊吹山があった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気儘なライド

 

ShimanoのホローテックⅡクランクが ”負荷時に破断する恐れがある”  と云うことで、米国とカナダでリコールそして欧州と日本では無償点検・不良品のみ交換(何で米国等と同じ全数交換じゃ無いの?)が実施されることになった。

小生の現有バイク4台は全てShimanoのクランクセットなので、もしやと思って調べたところ、なんと2台のクランクが点検対象に該当する不運。

「こりゃ面倒なことになったぞ」と早速メーカーに問い合わせて対応を聞いたところ、「業者を決めて11月中旬以降から点検実施出来る様にするので、その詳細は次のプレスリリースを待って欲しい」とのことだった。

 

クランクは踏力が最もかかるパーツなので、走行時にそこが不意に破断したら、身体はバランスを崩してバイクごと転倒する可能性が極めて高くなる。         (特に小生の様な老人は反射神経が鈍くなっているので猶更だ)

「もしそれが車と並走する路側帯で起きたら・・・」と思うとゾーっとするが、それが決して”杞憂”とは言い切れないだけに、この不具合は小生にはチョット深刻だ。

そこで、取り敢えずこの2つのクランクを素人判断的に点検しておこうと、明るい場所に出して接着箇所をつぶさに見たり、叩いたり(異音確認)して剥離の兆候が無いかを確認したが、どうやら今のところ問題となる箇所は無さそうだった。

素人目には問題無さそうなクランクだが・・・

「一先ず安心・・・」と言ったところだが、業者による本番の点検はどんな感じになるんだろう?

クランクの脱着や業者への持ち込みの手間等を考えたら、それに見合う点検内容を小生としては期待したいのが本音。

目視点検や打音確認だけなら小生の点検と然して変わりはないので、欲を言えば超音波を使った検査程度のことはして貰いたい。

何はともあれ、今後どうするかは次のプレスリリースを見てからだなぁ・・・。

 

 

さて今日は心もち秋めいた感じの好天、誰に言うともなく「谷汲の山間を気儘に走ってみるか」と、居間の窓ごしに西方の青空を見上げながら独り呟いた。

ヒルクライムというほどの山道は無いが、低い峠越えはあるのでバイクは山仕様(34T×32Tギアとディスクブレーキ)のVaracan specialにして(フレームが硬いので)少し低めのタイヤ圧で調整する。

それでもタイヤ2本にポンプでAirを入れるのは、最近の小生にとってはかなりしんどい作業で、毎回これをやる度に心肺機能の衰えを思い知るという有様だ。

 

河渡橋を渡って進路を北にとる。

谷汲方面へ向かう時の走路は大きく真正ルートと西郷ルートの2つがあり、最近は西郷ルートで舟木山北東麓を通って本巣へ走ることが多いが、今日はその道を走りたくない気分なので、北方から進路を変えて舟木山南西麓を行くことにした。

この辺りは名産の富有柿の果樹園が広がっており、その少し色付いた実に時々眼を遣りながらのんびりペダルを漕ぐと、いつの間にか妙に気持ちが安らいできた。

小生が田舎道を好んで走るのは、街中の喧騒や煩わしさを嫌うのもあるが、そこで見聞するものにある種の”温もり”を感じるからだ・・・。

 河渡橋から谷汲方面を遠望する      路傍のお地蔵さんも優し気に見える

本巣を通過して根尾川に架かる万代橋詰まで来た。

橋を渡って谷汲へと向かうかor 直進して根尾川沿いを鍋原辺りまで行くかで迷ったが、此処から谷汲に走るのはあまりに軟弱?に思えて、結局は鍋原経由の遠回り走路を選択することにした。

まぁ遠回りすると言っても高々13kmチョットの距離なので、多分40分とはかからずに谷汲への道に戻れると計算したが、途中での道草も大いにあり得るので、果たしてどうなることやら・・・。

ローカル感を醸して木知原駅に停まる養老鉄道気動車

案の定、景色の好いところで川風景を眺めたり、簗で落ち鮎捕りに興じる人達を見たりして道草したので、予定を15分ほども超過して長瀬のT字路に戻り着いた。 

”捕らぬ狸の皮算用”とは正にこの事、小生のライドにはよくあることなのだが、居宅への帰着予定時間が押されたので、それを取り戻すべくこの先は少しHarry upする必要があるかも知れない。

様々な表情を見せる根尾川にはいつも癒される

r-40を谷汲(華厳寺山門前)まで走り、左折してr-251(巡礼花街道)を南へ向かう。

この先は山越えになるが、その道は花立峠or 本谷トンネルor 牛洞峠or 小野坂トンネルの4本、トンネルは走りたくないので除外すると花立峠か牛洞峠のどちらかになる。

「うーん、どうするかなぁ」と走りながら考えたが、花立峠は標高差100mを登らねばならず、ヒルクライムの苦手な小生には辛いし、何と言ってもその峠越えの道程が長く時間がかかってしまうので、時間の無い今日は、標高差も小さく道程も短めの牛洞峠が妥当と結論した。(最近はこういう選択が実に多くなったなぁ・・・)

景色を惜しむ様に四ツ谷ビオトープ公園で一休み

九十九折れの道をゆっくり下ると山間の道とはお別れ「さぁ此処からどう走るか?」と一旦停まって考えた。

南に走れば大野(グライダー)滑空場先の揖斐川堤防に出るので、そこから巣南⇒穂積と走り継ぐと、その先穂積大橋を渡れば岐阜市街だ。(だけどこれはチョット遠回り)

一方、三水川沿いを南東に走って大野温泉の先で根尾川を渡るルートは、その先を真桑⇒北方⇒河渡と繋ぐので、此処からは岐阜市街方向に向かって走ることになり、相対的には距離は短い。

視線を南東に向けると遠く金華山が望見され「こっちだぞ~」と呼んでる様にも思えて「やっぱり三水川だな」と決めバイクをその方向に向けた。

ライドも終盤、根尾川(真大橋)から根尾・谷汲方面の山並みに別れを告げた