風を道連れに

☆あるボッチローディーの独り言☆

2.5時間ライド

 

「生物の性には雄と雌しかない」多くの人達はそれを信じて疑わないが、どうやらそれは間違いらしい。

先日、某公共放送の番組を観ていたら「ヒトは男と女しか無い」と考えるのは解剖学的な知見からは否定されているということだった。

一般的に男は精巣・陰茎、女は卵巣・子宮などの主要生殖器を持つ者と定義されるが、人々の中には精巣・陰茎・卵巣・子宮を持つ人も居て、それは例えば赤から青へとグラデーションする色彩の様に、様々な生殖器の組み合わせがあるのが自然であり、それらの性を持つ人を異常とするのはナンセンスなことだという。

生物が多様である様に、性もまた多様であるのが自然の理ということなのだろう。

 

折しも、我が国の国会では、LGBTの人達への理解を促進する法案が、自民党保守系 議員らの反対で採決見送りになった。

性の多様性を認めず、差別を支持・容認して憚らないが如き彼らの振舞にはただ呆れるしかないが、今小生が恐れるのは、彼らの言説を無批判に受け入れて同調する人々が、少なからずいるという現実だ。

洋の東西を問わず、トランプ現象ともいうべき事象(科学の否定)が跋扈する時代に、果たして光明はあるのだろうか?

 

さて、今日は午後から用事が出来たので、ライドに出掛けるか少し迷ったが「2時間半ほどで帰って来ればいいんじゃない」と無理やり自分に言い聞かせ、手早く身支度を 整えて居宅を出た。

小生の今の脚力だと、2時間半(休憩含む)で走れるのはせいぜい50kmくらい。

とすると・・・幾つかのルートを脳裏に思い浮かべて最終的に決めたのは、長良川から木曽川へと周遊するライド。

このルートだと信号機があまりないから、長い距離をノンストップで走り続けることが出来る。

 

羽島市街を抜けて長良川に向け間道を進んでいると、前方から奇妙な車が走ってきた。

軽自動車だが、ルーフ上に大きなカメラらしきものを載せているから、多分ストリートビュー撮影のGoogleカーだ。

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遭遇したGoogleカーと同タイプの車(Image)

 Googleカーには数年前に一度遭遇したが、その時は30mほど先の交差点を通り過ぎていったので、こんなに近くですれ違うのは初めてのこと。

ストリートビューはいつ頃Up Dateされるのかな?」その画には道をバイクで疾走?する小生の姿がバッチリ映っている筈だ。

Google Mapを見るのが楽しみだなぁ~」そんなミーハーなことを思いながら走っていると、長良川の堤防道路が真近に迫っていた。

 

開けた視界に解放された気分を感じながら堤防道路を南に向けて走る。

此処から馬飼大橋までの7.5kmほどは車がほとんど通行しない道なので、辺りの風景を楽しみながら走っていても大丈夫。

川面を渡りくる薫風を上体に感じつつ視線を右手の養老の山並みに投げれば、バイクで走る爽快感に身も心も満たされる感じだ。

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風景を独り占めして走る気分は爽快そのもの

背割堤出合いまで走ると、今度は堤防道路を左にUターンして木曽川沿いを進む。

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いつもと違って今日は馬飼大橋へと左折する

遠く金華山が霞んで見えるが、此処からの距離は23~24kmほどか? 

時間を確認すると、居宅を出てから1時間ほど経っているので、大体予定通りのTime で走ってきたという訳だ。

 

馬飼大橋で木曽川を渡って左岸堤防道路を北進するのが後半のルート。

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馬飼大橋は木曽川用水の取水堰も兼ねている

堤防道路に入って直ぐにあるワイルドネイチャープラザは、このルートを走る際の休憩場所の一つだが、今日は横目で見ながらあっさり通過と決めた。

このところ脚がよく回る様になった気がするが、これはローラー台でのトレーニングの賜物か?はたまた筋力が回復しつつあることの証左か?

何れにしても、以前の様な走りができる身体に少しづつ戻ってきているのなら「それはそれで良いことだ」とチョッピリだが嬉しく思う。

 

脚の疲労感もほとんど覚えず快調に走ること約8km、尾濃大橋の青い橋梁が遠望できる辺りに来た時である。

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移り行く景色を満喫しながら走っていると・・・

何気なくハンドルバーにつけたバックミラーに視線を落とすと、後方30~40mを追走 してくる1人のローディーの姿があった。

「追いつかれそうだな」

年甲斐もなく競争心が湧いてきたので、スピードを2km/hrほど上げてバックミラーで 様子を伺うと、少しづつ距離が縮まっていく感じ。  

それならばとギアを1段アップして更に加速するが、どうやら追走者も加速したようで距離は先ほどより縮まってきている。

「こうなったら意地だな」と呟き、ケイデンスを90近くに上げて長期戦を覚悟する。

サイコンの速度表示は31~32km/hrで最近平地では滅多に出さないスピードだが、脚力が衰えた今でも20分程度は維持できる自信はある・・・。

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直線路では脇目も振らずペダルを漕いだ(一宮市玉ノ井付近)

結局このレース?は木曽川橋近くまでの約5kmの道のりで続き、小生はサイクリング ロードへ追走者はそのまま堤防道路へと、お互いの進路に別れることで終わった。

最終的には150mほどに差が開いていたので何とか逃げ切れたと云うことだが、この先まだレースが続いていたらその差はどうなっていたかは分からない。

「やれやれ、汗をかいたな」この先の北方広場で一休みすることに決め、ペダルを回す脚に力を込めた。

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サイクルラックにバイクを預け一休み     滔々たる木曽川の流れに癒される

木曽川の流れをのんびり眺めながら10分ほど休んだが、長居は出来ないと思い出して そそくさと帰路につくことにした。

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木曽川橋を渡って居宅を目指す

此処からは街中の走行になるが20分もあれば居宅に着ける筈、予定通りの2時間半で 今日のライドは無事終了できそうだ・・・。