2週間ほど前のこと、車で近所のスーパーに行った際にガソリンスタンドへも寄ったのだが、給油中何気に前輪を見るとタイヤが”ペチャンコ”だった。
「えぇパンク・・・」と一瞬愕然となったが、そこじゃぁどうしようもないので、とにかく「家までは帰らなくっちゃ」とエアーを目一杯入れて、道すがらエアー抜けを確認しつつ帰る仕儀となった。
何とか居宅に帰り着き、早速タイヤを外してパンクの原因を探ったが、何処にも釘等の異物は刺さっておらず、また何らかが刺さって抜けた痕跡も見つけられなかった。
「ひょっとして空気バルブの具合が悪いかぁ?」と耳を近づけてエアー漏れを確認してみるが、ここも異常はない感じで、結局エアーが抜けた原因は全く解らない。
実はこれより1週間前、タイヤを冬用からノーマルへ履き替えた折に、タイヤも新品に替えていたので、ついにはそのタイヤの品質まで疑う始末。
翌日、やっぱりタイヤからエアーが漏れてる感じなので、タイヤショップへ行って点検して貰うと、接地面に目視では判らない程度の穴があって、そこから少しづつエアーが漏れている(石鹸水を掛けるとゆっくり泡立つ程度)とのことだった。
車に乗る様になって50年ほどになるが、タイヤがパンクしたのはこれまで数えるほど(確か3~4回)しかない。
まぁ不運というしか無いが、それまで無頓着に路肩や未舗装路を走っていたので、これからはなるべくそういうところは「避けなくっちゃな」と今更ながらに思った・・・。
話は変わるが、ロードバイクのパンクはここ1.5年ほどは無い。
バイクに乗り始めた頃は、何故だか頻繁?にタイヤを切ったりチューブに穴が開いたりしたが、年を経ると共に段々とその頻度が減って来た様な気がする。
これは単なる偶然なのか?はたまたその走り方が関係しているのか?そこのところは よく解らないが、個人的に思うのは”乗らない時の状態”も関係してるのじゃないかと いうこと。
タイヤのエアーを入れっぱなしにしているローディーが多いが、小生は ”使う時に入れて使い終わったら抜く” のが鉄則で、この方が ”タイヤとチューブに優しく” 常に緊張 状態に置いておくより品質劣化が進まないと勝手に”妄信”している。
エアーはタイヤの適正圧より0.5~1bar低めで入れており、パンク危険度は若干?高いものの、ここは乗り心地重視で小生的には譲れないところ。
まぁ消耗品とはいえタイヤもチューブも結構コストはかかるから、パンクしないというのは”懐に優しい”のは確かな事実だ・・・。
さて今日も20℃を越す陽気に、心が疼いて収まらない?のでライドに出ることにした。
行先は取り敢えず”木曽三川公園”で、長期(4ヶ月間)の通行止めが解除された木曽長良背割堤を「久々に走ってみるか」という訳。
街中を走って長良川左岸に出ると、いつもの様に堤防道路を下流へと走る。
遠く春霞の養老山地がスカイラインを朧に映し出しており、小生を何だか気怠い気分にさせるが、反面脚の動きは軽やかで、バイクはスピードに乗って(ただそんな気がしているだけで実際は30km/hrほどで)ズンズンと進む。
40分ほど走り南濃大橋を過ぎると、視線の先に淡いピンクの連なりが見えてきた。
背割堤のサクラ並木で、今を盛りに咲きほこっている様子が遠くからも判って「桜見物の人が多いだろうなぁ」と予感させた。
背割堤に入ると、案の定見物客は土手下だけでなく走路上にも居て、注意して走らないと危ない。
普段は自転車乗りぐらいしか訪れない静かなこの堤も、桜の時期だけは多くの人が来て活況を呈する訳だが「まぁこれも自然の摂理の一つと云うことかぁ」と枝も見えぬほどに咲く桜を横目に観ながら、独り言をボソッと呟いた。
東海大橋下を潜って先に進むと、サクラ並木が消えて人影も無くなる。
ここから背割堤南端ゲートまでの8kmほどは、誰憚ることなく走れる”自転車天国”で、ギアupしてスピードを上げると、涼やかな風?が身体を包み込んで、小生の気分を心地良さで満たしてくれる。
「やっぱり背割堤を走るのは気分爽快だなぁ」そう呟いて更にギアを1段upさせた。
三川公園センターに着いて、タワー広場のベンチに腰を下ろして暫時休憩。
ここには2ヶ月ほど前には人影もなかったのに、今日は多くの人が行き交っている。
談笑して眼前を過ぎるグループをそれとなく見送りながら、コロナ禍で失われた日常が「ようやく帰って来たんだなぁ」と感慨深く思う。
たった1つの病原性ウイルスが引き起こした全世界を巻き込む今回のパンデミック。
二度と発生して欲しくは無いが、人間の営みはこれを反省せず、多分繰り返す方向性で進んでいくんだろうなぁ・・・。
右手に揖斐川が流れ左手に養老山地が迫るこの道も、展望が開けた”実に気持ちの良い走路”だ。
5kmほど走って排水機場の先を町中へ折れて進むと、目的の“杉生神社”がある。
ここはNHK番組”中井精也の絶景!てつたび”で紹介されたこともある”参道に踏切のある神社”としてその筋には有名?な写真スポット。
小生も ”俄か鉄道ファン” になって参道を電車が通過するところを写真に撮ろうと待ち 構えたが、何せ養老鉄道は30分に1本しか電車が来ないローカル線。
都合よく電車が来る筈も無く、かと言って待つ時間も無いので、已む無く退散することにした「また今度ね」という訳だ。
次に向かったのは”羽根谷だんだん公園”でここから7kmほどの距離。
公園が近づくと、水無し川の土手を染井吉野の淡いピンクの列が山へと向かって続いており、この奥の羽根谷も「きっとサクラ色で彩られているだろうな」と期待したが、道を進むにつれて色は途絶えてサクラ木は蕾状態のものへと変わった。
「なーんだ、やっぱり八重桜はまだかぁ」と少しガッカリ。
染井吉野の淡い色には少し食傷気味だったので、八重桜の濃いピンクを求めて来たのだが、小生の勝手な思いに応えて花を咲かせるほど自然は甘くないと云うことだ・・・。
羽根谷の最奥部まで進んで景色を愉しんだあと「さぁ帰ろう」とバイクに跨る。
帰路は、駒野から揖斐川沿いを今尾へと走り、平田⇒輪之内と繋いで長良川左岸を岐阜へと戻るルートを選んだ。
折角なので、大榑川堤のサクラ並木にも寄っていくつもり。
あそこの延々と続く桜トンネルは小生の好みだから、今日のライドの締め括りには丁度良い・・・。